危険なベビーカー
先日、JRで、ドアにベビーカーを挟んだまま車両が発進し、ベビーカーが引きずられると言う危険な事故が発生した。
「おいおいJR、よく確認しろよ」と当初は思った。
今回の事件に限定すれば、事故調査の結果を待たねばなるまい。
しかし、一般論として考えられる事はどうだろうか。
いい加減な確認で、ドアの開閉・安全確認を行う車掌、駅員にも問題はある。
が、ベービーカー自体が、鉄道を利用する事に問題はないのだろうか。
確かにベビーカーがあると、親は楽であろう。
しかし、車椅子とは本質が異なるのである。
車椅子は、障害者の脚ではあるが、ベビーカーはそうではない。
混雑した車両に平気でベービーカーを突っ込んでくる者を見ると、必要性を疑う。
もし、仮に、ベビーカーが駆け込み乗車をしたらどうであろう。
ドアに挟まれる危険もあれば、閉まったドアに突っ込む危険もある。
鉄道は、運行責任が鉄道会社にあるのだが、ベビーカーは、その運行責任は親にあるのだ。
ベビーカーに載せている我が子の安全を十分考えてベビーカーを利用している親はどのくらいだろうか。
「周りが気をつけろ」と言うような横柄な態度で利用されていては、甚だ迷惑である。
2007.5.24 JR神田駅で再発した。
今回の場合、ベビーカーの車輪が、ドアの床から高さ60センチだったという。
ベービーカーを載せる場合、ホームの隙間と段差があるから若干上がることはあるが、60センチといえば、閉まりかかったドアに突っ込んでいったとしか言いようがない。
ベビーカーは乗り物かどうかという議論もあるが、親が子供の安全を確保するのは当然の義務だ。
にもかかわらず、かくも危険な利用方法は慎まなければなるまい。
公共交通機関においては、必要以上に安全の責を課せられてもはなはだ迷惑である。
2009.8.18 それはさておき。
ベビーカーに子供を乗せたまま乗車したときに、どこに置くか。
よほどすいていれば、親は座席に座り、ベビーカーはその前になるだろう。
が、ある程度混んでいると、通路を塞がない観点から、ドア付近に滞留する。
ここでベビーカーをどっちに向けるかという問題がある。
子供は外を見ていたほうが楽しいから、ドア側を向ける事が多いだろう。
そのとき、ベビーカーをドアに押し付けるくらいのほうが、邪魔にならないように感ずるのは普通の心理。
が、ここで結構危険な状況が待っている。
ベビーカーの前方は、子供のつま先があるわけだが。
子供は、暇だから脚を伸ばしたりけったりする。
小さいうちはベビーカーから先に伸びることはないのだが、ある程度大きくなってくると、脚を伸ばせばつま先はドアを蹴っ飛ばす。
金属製のドアが子供が蹴っ飛ばしたくらいではへこみもしないのだが。。。
つま先がドアに接触した瞬間に、ドアが開いたらどうなるだろうか。
そのままつま先がドアの戸袋に引き込まれる可能性があるわけだ。
大人の足が戸袋に巻き込まれることは稀だが、子供の、それもベビーカーに乗るくらいのちっちゃな子供のつま先は、そのまんま引き込まれかねない。
そう考えると、ドアから離しておくほうが危険は少ない。
逆に言うと、ベビーカーの足先に、何ら防護が付いていないのは極めて不思議だ。
新規作成日:2002年11月15日/最終更新日:2009年8月18日