交通事故と業務上過失

交通事故が発生し、死傷者が出ると、業務上過失障害、業務上過失致死という言葉が出てくる。
俗に言う罪状だ。

人を殺しても「殺人」ではなく、業務上過失致死なのである。

業務上過失、すなわち、運転という「業務」において、過失がもとで事故となったという法的解釈によるものだ。
事故、すなわち、期せずして偶発的に発生したものとするのだ。
犠牲者が出たのはたまたまであって、亡くなったのは気の毒だ程度の意味あいだ。

しかしだ。
確かに、事故の多くは、相互の過失によるものが多いかもしれない。
が、中には、過失ではなかろうというものもあるのだ。

飲酒運転、過度のスピードの出しすぎなどだ。
特に、警察官によるものは、過失ではなかろう。
運転者には、完全運転の義務がある。
飲酒運転や、過度のスピードの出しすぎは、あらかじめわかりきっている危険行為だ。

その上での死傷事故、これすなわち、事故発生を承知の上での事ではなかろうか。
されば、未必の故意による殺人でもある。
最近は、悪質な場合、業務上過失致死ではなく、重過失とする場合がある。
しかし、こと警察官などは、そもそも法律に対して厳しくあるべきで、千葉県のように即刻懲戒免職であって当然である。

千葉県では、一向に減らない飲酒運転事故に対応し、県公務員の飲酒運転に対して、事故の如何にかかわらず、懲戒免職とする規程を作った。
そして、その栄えある第一号には、千葉県警察の警察官が栄光を射止めた。
ここまでして、このありさまである。
すなわち、刑の上限を「死刑」にでもしなければ、犠牲者も浮かばれまい。



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新規作成日:2003年2月22日/最終更新日:2003年2月22日