リストラと企業責任

リストラ、リ・ストラクチャー すなわち「再構築」である。
バブル崩壊後、日本経済は悪化の一途をたどった。
証券、銀行をはじめ、大企業と言えども、次々と経営破綻している。
そんななかで、企業存続の為、経営合理化が図られている。
その大きなものは、人員削減だろう。

日本経済の舵取りは、金融経済行政にも責任が多く、大蔵大臣や、金融行政担当大臣などの無策にも大きな問題はある。
しかしだ、企業経営者には、それなりの責任があろう。
企業の現状と、将来、経済情勢、社会情勢を分析し、経営に当たる。
行き当たりばったりの経営なら猿にもできよう。
日本には終身雇用制度が定着していた。
これを維持できないと言うことは、企業経営者としてまず失格である。
リストラを叫ぶ企業で、人員削減をしないところも散見される。
古来、関ヶ原のいくさの後、120万石だった毛利藩は、わずか37万石に削られた。
にもかかわらず、毛利藩では、家臣を削らなかった。
苦楽を共にした家臣を捨てなかったのである。
その意味では、安易な経営拡大策が破綻した代償を、社員の削減で解決しようとする企業には、存続の価値はなかろう。

少なくとも、企業経営者自身から、ごっそり整理されるべきだ。


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新規作成日:2003年9月3日/最終更新日:2003年9月3日