理研の研究者、産業スパイでなければ問題はないのか
該当研究者は、1999年7月に米国の研究機関から、日本の国立研究機関(現独立行政法人)の理化学研究所(理研)に移籍する際、遺伝子などアルツハイマー病の研究材料を、米国の研究機関から無断で持ち込んだとされ、アメリカの経済スパイ法で起訴され、犯罪者身柄引き渡し条約にもとづいて、引き渡し要求がなされ、日本国内で身柄拘束され、審理されていたが、経済スパイに当たらないとして、釈放された。
決定的な理由は「米国の研究所で、後任者に嫌がらせのつもりで持ち帰ったもので、理研に利益をもたらしたものではない」とされる。
ん、なんかおかしくないか。
研究は何のためにするのか。
個人の自己満足やお遊びではなかろう。
されば研究成果はきっちりといかさなければならない。
「後任者に嫌がらせのつもりで持ち帰った」ということは、研究成果を還元しなかったということだろう。
研究費を消費したにもかかわらず、かかる成果を還元しなかったとあれば、横領のようなものだ。
また、「後任者に嫌がらせのつもり」とは小学生並の発想だろう。
研究者というものは、知的に優れているはずだ。
が、どうも、特定のごく狭い分野にのみ特化し、他の分野は幼稚園児並のようだ。
今回、産業スパイに当たらないとして釈放されたが、氏は米国への渡航は今後出来ないであろう。
それにもまして、「産業スパイに当たらない」のであっても、「後任者に嫌がらせのつもり」なら良いのだろうか。
新規作成日:2004年3月30日/最終更新日:2004年3月30日