明大学生の線路置石事件とクラブの連座制
2004.6.4 4:40頃、川崎市多摩区枡形の小田急線向ヶ丘遊園―生田駅間で、若い男2人がレール上に石を置いているのを巡回中の多摩署員が発見し、往来危険の現行犯で逮捕した。
調べでは、2人は同区に住む、いずれも明治大学1年の19歳と18歳の男子学生で、2人は近くのカラオケ店で飲酒後、歩いて帰宅していた際に、踏切から軌道内に入り、約800メートルにわたって、上下線のレール上の計約15か所に、線路脇の砕石を拾って置いていたという。
2人は「面白そうなのでやった」と供述しているという。
当時は本人が面白かったのだろうが、捕まったすまでは回りにとって面白い。
酔った勢いで川に飛び込んで溺れ死んでも(今後の無駄な空気の消費量と二酸化炭素の排出が減って地球には優し)、泣くのは親くらいのもので、救難組織に若干の手間がかかる程度だが、線路に石を置いて電車がひっくり返ればとんでもない惨事だ。
大学入試に際しては、年齢相応の社会常識の有無を確認する事も必要な時代であろう。
さて、この2人が、水泳部所属と言うことで、オリンピックで金メダルの栄光にも輝く同校水泳部の存続が危ぶまれているという。
部員の風紀 = クラブのあり方であろう。
高校野球などでも、部員の不祥事により、甲子園出場を辞退するケースも多い。
スポーツマンは潔くあるべきだということだろう。
が、本人は当然として、たまたま同じ部だったものにはいい迷惑だ。
そのような迷惑にならないように、周りも注意しろということなのだろうか。
さて、明大の2名が水泳部だから、水泳部を潰すなら、まあいいとしよう。
では、その水泳部のある、いや、そもそも学生の母体である、明治大学はどうするのか。
かくもお粗末な事件を起こした学生の所属する大学である。
存在意義はなかろう。
学校そのものを廃校にしてしまえ。
というと、異議があるだろう。
そうなのだ。
連座制には、その正当性が問題なのだ。
本件で、水泳部が組織を挙げて事件を起こしたなら致し方ない。
が、せいぜい部活後の飲み会であろう。
酔った勢いで一部の学生が、組織の管理外で起こした事件にまで、組織が責任を取らされる必要も無いのである。
明治大学が同校水泳部を廃部にするのは学校の勝手でもあろう。
が、それを社会に対して正当なものと主張するのであれば、むしろ明治大学を廃校にすべきなのだ。
そもそも、この学生を入学させたのは、学校当局である。
クラブは明治大学のステータスに対してまっとうな学生として入部させているのであろう。
その明治大学のステータスを保証するのは、学校当局だ。
そりゃまあ、21世紀の今日、現職警察官でも痴漢で捕まる情けない世の中だ。
明治大学のステータスなんて、タバコの吸殻より価値がないのかもしれない。
さればこそ、水泳部程度に責任を封じ込めるのは、トカゲの尻尾切りに他ならない。
本来の責任をまっとうできないものに限って、あたかも責任を果たしたように見せたがるのである。
新規作成日:2004年6月20日/最終更新日:2004年6月20日