ssbn 世界の潜水艦 ドイツ GERMANY DEUTSCHE MARINE GERMANY ss

本項は 「現代の潜水艦」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2001年7月のデータにもとずいています。


第一次、第二次世界大戦で勇名を馳せた、Uボート国のドイツでは、戦後、自国用の他、輸出用潜水艦も建造しており、同じ敗戦国である日本とは対照的である。
DSRVや、レスキューチェンバーなどを持たないなど、ドイツの潜水艦乗員のための救出哲学は他国と異なっている。重大な事故(船体の決裂で水浸しになっている重大な損害など)に際しては、直ちに、艦首、艦尾にあるバラストタンクの緊急ブローによる浮上を試みる。最悪の場合は、 脱出筒よりSPES Mk 3(Submarine Personnel Escape Suit)潜水艦乗員用個人脱出スーツを着用した個人脱出法により脱出し、洋上で救命筏により救助を待つ。このスーツは深度約100mの使用に耐えるとされ、30mの訓練塔で訓練を重ねている。ドイツの潜水艦隊(The German Submarine Flotilla) は1隻の潜水艦支援艦A1418 メールスブルグ(Meersburg)があり、母港をエッケルンフォルデ(Eckernforde)とし、乗員の支援や、訓練魚雷の回収などに従事している。潜水艦事故に際しては、減圧室を備えており潜水医療も可能である。ドイツの潜水艦基地は、キール(Kiel)の北西約30 kmの小さな町 エッケルンフォルデ(Eckernforde)にあり、2個の潜水隊と、潜水艦訓練センター(Submarine Training Center)を置いている。潜水艦メーカーは、HDW社と、TNSW社(THYSSEN社)があり、技術提携もされている。また、HDW社は、スウェーデンのコックムス(KOCKUMS)社とHDWグループを形成している。
AIP機関については、U-1により、1988-1989にFC型、1992-1993にCCD型の試験が実施され、FC型燃料電池方式が採用され、ドイツを始め、イタリア、ギリシャ、韓国へも輸出される予定である。
1906年建造のU-1も、保存展示されている。

潜水艦 206A型
戦後第4.5世代の潜水艦。500t未満と小型なのは、建造当時の軍備制限によるもの。魚雷発射管は8門あるが、予備魚雷を持たず、すべてを発射管内にあらかじめ装填して出撃する。退役した艦のうち5隻は、インドネシア海軍へ移籍運用された事があったが、間もなく解除されている。艦型は、どちらかと言うと潜航艇という艦容である。
1,450t(水上) 1,840t(水中) 12kt(水上) 20kt(水中) 160+ 56.30 x 6.80 x 7.00 6/533mm 魚雷発射管 (有線誘導魚雷, 機雷) ディーゼル 2基1軸 5(士官) 22(下士官・兵)
◆ SS 206A型 12
S 194 U 15 1974
S 195 U 16 1973
S 196 U 17 1973
S 197 U 18 1973
S 171 U 22 1974
S 172 U 23 1975
S 173 U 24 1974
S 174 U 25 1974
S 175 U 26 1975
S 177 U 28 1974
S 178 U 29 1974
S 179 U 30 1975

潜水艦 209型
205型の発展型の、ドイツHDW社の輸出用潜水艦で、本国では使用されていない。209/1100型、209/1200型、209/1300型、209/1400型、209/1500型のバリエーションがあり、例えば209/1300型とは、209型式の1300t型を意味する。

潜水艦 212A型
燃料電池によるAIP機関搭載の実用潜水艦。AIPの燃料タンク(酸素と水素)は、耐圧船殻の外側に搭載される。500t未満という軍備制限がない為、1500tという相応の潜水艦となった。艦型は、これまでのドイツ潜水艦と異なり、鯨型となっている。当初の212型はドイツHDW社とTNSW社製の共同開発の潜水艦で、途中からイタリアも計画に参加し212A型となっている。1番艦は2003年の就役が予定されている。
1,450t(水上) 1,840t(水中) 12kt(水上) 20kt(水中) 400* 56.30 x 6.80 x 7.00 6/533mm 魚雷発射管 (有線誘導魚雷, 機雷) AIP 1基1軸
◆ SS 212A型 0 (+ 4)
S 181 U 31 2004就役予定
S 182 U 32 2005就役予定
S 183 U 33 2006就役予定
S 184 U 34 2006就役予定

潜水艦 205A/B型
201の後継型で、戦後第3世代の潜水艦。現在、U11(205A型)は水中標的艦、U12(205B型)はソナー試験艦として運用されている。
430t(水上) 480t(水中) 10kt(水上) 17kt(水中) 160 45.41 x 4.60 x 4.60 8/533mm 魚雷発射管 (有線誘導魚雷) ディーゼル 2基1軸 4(士官) 17(下士官・兵)
◆ SSA 205A/B型 2
S 190 U 11 1968
S 191 U 12 1969

潜水艇 オルカ型
水上艦や潜水艦により搬送される小型潜水艇。艦型は、航空爆弾のようで、セイルは無く、艇尾に十字型の潜舵がある。
◆ SSM オルカ型 1

潜水艦 TR-300型
TNSW社が計画している450t型の潜水艦。CCD(Closed Cycle Diesel)型AIP機関を搭載する。



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新規作成日:2003年2月15日/最終更新日:2003年2月15日