SSBN726 OHIO 型
潜水艦 Submarines
原子力戦略ミサイル潜水艦 Ballistic Missile Submarines
SSBN726 OHIO 型
ポラリス型原子力戦略ミサイル潜水艦の最終発展型として、設計建造された、第4世代の原子力戦略ミサイル潜水艦。SLBMトライデントミサイルを24発搭載している。ソ連のタイフーン級が出現するまでは、世界最大の潜水艦であった。戦略ミサイル潜水艦は、戦略核抑止力の一翼を担うものであり、通常は大洋に進出潜航し、戦略核戦争発動時に浮上し、戦略ミサイルを発射攻撃する。戦略核は、地上発射のICBM、戦略爆撃機、戦略ミサイル潜水艦の3本柱で構成されており、先制第一撃は、主に敵国にある地上発射のICBM基地を目標とされ、戦略ミサイル潜水艦は、報復攻撃用とされている。これは、主として、プラットホームの隠密性と、命中精度に起因するものであるが、最近はSLBMの精度向上により区別が薄くなってきている。初期の戦略ミサイル潜水艦は、搭載する弾道弾の射程が短かったため、相手国付近の海域に配備せざるを得なかったが、本艦の搭載するトライデントミサイルは、ICBM並みの長射程を有する為、米本国近海の比較的安全な海域での待機が可能となっている。また、命中精度の向上により、先制第一撃への使用も可能である。
戦略核戦争の先制第一撃とは、主として相手の戦略核兵器の破壊であり、地下のミサイルサイロの破壊には、核兵器と言えども相当な至近距離への命中が必要である。これに対して、残存した戦略核兵器により、相手国の都市を脅かすことにより、双方、絶えがたい打撃をこうむる恐れから、相互確証破壊の法則による平和が保たれ、核戦争は起きていない。したがって、先制第一撃で、相手国の戦略核兵器を完全に駆逐できる場合、征服戦争が生起しうる。また、実際第一撃を受けた場合、報復攻撃をした後、更に自国都市への反撃による被害拡大を恐れることから実際の反撃に踏み切れず、報復攻撃自体の効用を危ぶむ声も上がっている。搭載ミサイルは、当初トライデントC4(射程4000浬)であったが、逐次トライデントC5(射程6500浬)に換装されている。また、STARTU条約に従い、一部の艦は、トマホークSLCM搭載艦への転用が計画されている。艦名には州の名前が付けられており、アメリカ海軍で最も重要な位置付けで扱われている。
建造所: General Dynamics Electric Boat Division.
主機: 原子炉 1基/蒸気タービン 2基 1軸
長さ: 560 feet (170.69m)
幅: 42 feet (10.06m)
排水量: 16,764t(17,033.03 metrictons) 水上, 18,750t(19,000.1 metrictons) 水中
速力: 20kt+
乗員: 15(士官),140(下士官・兵)
主要兵装: トライデントI または II×24,魚雷発射管×4(Mk48 魚雷).
在籍同型艦 18隻 (建造同型艦総数 18隻)
就役日: November 11,1981 (USS Ohio オハイオ)
同型艦
新規作成日:2003年1月4日/最終更新日:2003年1月4日