授業の感想

HR(Human Rights)

HR(人権)は、2・3年生向けの授業で、1時間の講義が週一回、1時間のセミナーが2週間に一回。成績評価方法は、学期末の筆記試験。

各週の講義のテーマ:
1. Modernity, liberalism and the genesis of human rights.
2. What are human rights? What human rights are there?
3. Are Human rights universal?
4. Gender and human rights
5. Human rights law
6. Globalisation, social constructiovism, rights and social transformation.
7. READING (NO LECTURE)
8. Human rights, state sovereignty and the international system.
9. Enacting Human Rights
10.Enforcing Human Rights.
11.Overcoming gross violations of human rights.
12.Progress and Prospects.

講義は、人権についての議論を多角的な面から理解することが目的。人権を歴史、思想、法、政治、ジェンダー、人道的介入などの様々な面から学ぶ。

内容は、どちらかというと「法学的」な側面が高いと言える。法律の基礎的用語の理解や概念の理解などがないと、難しいと言える。リベラル主義、普遍主義、相対主義、マルスクス主義、共同体主義などなど、様々な思想を学ぶことにもなる。全く素養のなかった自分にとっては、全てがゼロからの理解。当初は非常に戸惑った。しかし、普段からリーディングリストに基づいて資料を読んでいるうちに、様々な思想の体系を理解できるようになり、その後は比較的容易に内容を理解できるようになった。

内容の根本にあるのは、やはり「思想の違い」である。ヨーロッパ的価値、アジア的価値などと言った、思想や価値の違いにより、「人権」とは何か?ということを考えさせられた。また、倫理的側面からも、人道的介入などの問題も扱い、理論面と現実面がバランス良く構成されていたと思う。

この授業の内容を理解するには、やはり普段の読書が欠かせなかった。人権や法律の素養がない自分にとっては、予習や復習は欠かせなかった。法概念や歴史の理解がもっとも重要であったかもしれない。

全体的に、前期に受けた科目のうち、もっとも時間を割いて勉強したのがこの「人権」だったと思う。それは、これまでに勉強したことのなかった分野であるからという理由もあるが、同時に紛争や平和を考えるときに、「人権」という概念そのものがとても重要だと感じたからだ。「人権」を理解しないと、人々がどのように生きるべきなのかを理解できないと思った。

当初はハードだったけど、授業の内容には着いていけたと思う。しかし、セミナーでは、自分の理解や考えが定まっていないこと、抽象的な議論が多いことから、あまり満足のいくような発言はできなかったかも。他の科目のセミナーとは違い、あまり積極的に発言は出来なかった。

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