講義(Lecture)

講義は、その名の通り、講義です。基本的に、日本の大学の講義と違いはないと思います。

講義では、毎回レジュメが配られることが多いです。このレジュメに従って、教授が講義を行います。日本の大学と違い、講義がとてもオーガナイズされていて、感心などしたりします。欧米ではプレゼンテーション能力が個人の評価に繋がるので、当然のことかもしれません。

基本的に講義の時間は1コマ60分です。授業により異なりますが、10単位の授業では1コマ、20単位の授業では2〜3コマで行われたりします。

授業の目的は、学生にトピックの問題点や論点を広く説明することではないでしょうか。かならずしも、講義のトピックについて深く掘り下げるとは限らず、リーディングリストに基づいて学生が自分で理解を深めるということが基本です。あくまでも、学生に自習の指針を示す程度です。

ですから、講義のメモを取っているだけでは不十分かもしれません。

最初の講義では、コースアウトライン(Course Outline)が配られます。これには、各週の講義の予定や関連する文献のリスト(リーディングリスト)などが書かれています。もし、講義の内容が完全には理解できないという場合は、リーディングリストに挙げられている文献を事前に或いは講義後に読むと、それを補うことが出来ると思います。

<日本との違い>
日本とイギリスの「講義」の違いにも気づきます。

例えば、「学生の人数」です。日本とは異なり、各学部・学科の定員が少ないため、「講義」とは言っても、日本の大学であるような数百人収容の講義室で行うわけではありません。多くても60人程度が収容できる教室で行われます。

ほかには、授業中に質問をする学生が多いことも挙げられるます。この場合、質問をする学生は毎回同じ、つまり特定の学生だったりします。中には、“私はこう思う・・・。”と、質問というよりは、半ばスピーチに近いこともあります。教授によっては、丁寧に答えたりする人もいますが、ときには時間がないから手短に!などと要求することもあります。

このような状況には、初めは少し戸惑ったり、圧倒されるかもしれませんが、よく耳を凝らして聴いてみれば、授業の内容と脱線していたりすることもあるので、それほど気にするほどではないのかもしれません。とりあえず、“思ったことを言っているだけ”という感じがします。