Last Update: 2004-02-22

授業構成

 ブラッドフォードにおける「授業」の構成は、日本の大学と比べると大きく異なります。このシステムは、イギリスの大学で採用されている典型的なシステムであると思います。また、ブラッドフォードはモジュール(Module)システムを採用しています。モジュールとは、各科目のことで、学生が自分で好きな科目(モジュール)を選んで、時間割を作るというものです。全てがパックになっているコース制とは違います。

 以下に、主に2、3年生向けの典型的な授業の構成について説明します。科目によっては、以下の構成とは異なる場合があります。また、1年生向けの授業は以下と異なる構成の場合が多いです。

「科目」は以下のように構成されていると言えます。

科目=講義(Lecture)+セミナー(Seminar)+チュートリアル(Tutorial)

以上のことから、「授業」とは3つから成り立つと言えます。

講義:
講義は、その名の通り、先生が多数の学生に対して講義を行います。日本の大学と違い、学生の数が少ないので、多くても60人程度、少なくて30人程度の学生が同じ教室で講義を受けます。講義の時間は、一回60分です。授業によっては、2時間連続の場合もあります。

講義の目的は、学生に勉強の指針を示すこと、と言えると思います。短い講義の間に話される内容は、とても一般的な話になると思います。むしろ、トピックの議論を紹介したりして、それらを元に学生は自習を進めていくと言えます。講義だけを聞いているだけでは、全てを理解することはできないと思います。

セミナー:
セミナーでは、ディスカッションを行います。学生の数は、12〜25人からとまちまちです。セミナーは、チューターのガイドの元にディスカッションを進めていきます。人数にもよりますが、小さなグループを作って学生間でディスカッションをさせたり、参加者全員で行う場合もあります。セミナーへは、事前に指示された文献を読んでくることが要求されます。

セミナーの目的は、建前では、他の学生の意見を聞き、自分の考えを広める、というものです。

チュートリアル:
チュートリアルは、イギリスの大学で見られる独特のシステムです。これは、学生が教授と1対1で学習状況の確認やエッセーの指導などを受けます。正規の学生は、義務として定期的にチュートリアルを受けるようです。IVSP(短期留学者)の場合は、指定の教授が担当者となっており、チュートリアルは義務ではなく、希望するときに受けることが出来ます。ただ、実際にチュートリアルを受けことはほとんどないようです。あくまでも「相談役」としてチューターがいるだけという感じです。

コメント:
3つから成る「授業」は相互に関係しあっています。講義の内容がセミナーに反映され、講義とセミナーでの内容が課題のエッセーなどへ反映されます。どれもサボらないようにしましょう。

それぞれの詳しい「実態」は、個別にページがあるので、そちらも参考にして下さい。