うにとぶーの交換日記

11月18日(木)  思春期

 なんだか落ち付かない。
 ゆうべもお母さんに「ほら,うにちゃん、寝ましょうね」と言われたけど、ちっとも眠れないで、ずっと鳴いていた。
 ぼくの体がぼくじゃないみたいで、訳がわからない。
 お母さんは「思春期だから」と言っていた。
 それに「不憫だけど来週キョセイシュジュツをしましょうね」とも。
不憫って何?キョセイシュジュツって?
夜になってもニャーニャーうるさい。

11月20日(土) ぶー日記

 あたしって繊細だから、敏感肌なの。
 だからすぐにお肌が荒れちゃうのよ。
 パパにお薬塗ってもらってたら、はじめがやって来て「なーんだ、また皮膚病?」ですって。
 ホントイヤな奴。
 皮膚病なんかじゃないの!
 肌荒れなの!
 あーもう、いい女が台無しだわ・・・・・・。


うに 11月24日(水)  病院

 朝いつものようにお母さんを起こしたけど、今朝にかぎってごはんをくれなかった。
 ユーくん、お父さんと順番にお出かけして、最後はお母さんだ…と思ったら、なぜかお母さんはぼくをキャリーバッグに入れて、一緒にお出かけすることになった。
 またこの前みたいに、電車に乗って着いたところは、懐かしいようなそうでないような動物病院だった。
 ぼくはあそこの匂いがきらい。知らないネコやイヌやハトがいて、みんな「こわいよ〜」「ここから出してよ〜」と鳴いていた。
 ぼくもお母さんに必死にしがみついたけど、「じゃあよろしくお願いします。うにちゃんがんばって〜。」とか言って、お母さんはぼくを一人ぼっちにして行ってしまった。
 ぼくは金網のゲージに入れられて、しばらくしたら、銀色に冷たく光る台の上に連れて行かれた。
 それから痛い注射をした。その後のことは、よく覚えていない。気が付いたら、お母さんがぼくの目の前にいて「がんばったね〜!」と言っていた。
 なんだかぼわ〜んとして、体もちゃんと動かなかった。
 お尻の方がヒリヒリ痛い。なぜなんだろう?
 またキャリーケースに入れられて電車に乗ってお家に帰ってきた。ユーくんもお母さんもちょっと早めに帰ってきたお父さんも妙にやさしい。
 それよりも、ねむくてねむくて、ぼくは朝までず〜っと寝てばかりいた。
 変な一日だった。
夜になっても麻酔から覚めない。お母さんのそばでじっとしている。

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