テレビチューナーの導入

 我が家の居間(というほどのものではないが,まあそれっぽい家族団らんの場所)はL字型で,テレビとパソコンはその両端に置いてある。パソコンの前に座ると,キッチンの壁がじゃまをしてテレビ画面が見えないのである。
 画面は見えないものの,音はよく聞こえるので,番組内容が気になることもある。しかし,テレビを見ようと体を移動させれば,こんどはマウスやキーボードに手が届かなくなってしまう。両方同時に,というのがそもそも横着なのかもしれないが,不便であることにはかわりはない。
 まあ,元々頻繁にテレビを見る方ではない(と思う)ので,切実な要求ではなかったのだが,最近パソコン用のチューナーボードが安くなっていることもあり,導入してみることにした。
 そもそも我が家のテレビは10年ほど前に購入した物で,画面の4辺がかなりケラれるし,糸巻き型のひずみがものすごく,さらにここ数年はなぜか湿気の多い暖かい季節になると画面にブラインドがかかったように横縞が出ることがしばしばで,買い換えようかどうしようか悩みつつずるずると毎日が過ぎているような状況である。
 だから,テレビに関しては,まあどうでもよいというか,特にこだわりがあるわけではなく,とりあえず映ればそれでよい。録画をするわけでもないし,画質も別に気にしない。

ELSAを購入

 そんなわけで購入したのが,ELSAのEX-VISION 300TVである。なぜ,ELSAかといえば,雑誌の記事でELSAの名前を知っていたからで,いわば衝動買いである。
 ボードの取り付けの前にドライバをインストールせよとあるので,まずそれに従ってから,いよいよパソコンを開いて取り付けである。そこでちょっと驚いた。スロットの空きが1個しかない。サウンド,モデム,SCSI,LANと埋まっている。
 とにかく空いているスロットにボードを差し込む。
 windowsを起動すると,すんなり認識される。
 続いて,bitcast browserをインストールする。ホームページを見たら,ソフトがバージョンアップされていたので,それも導入する。
 というわけで,あっさりテレビが写るようになってしまった。簡単すぎて拍子抜けである。
 新しいハードを入れるとトラブルことが多いという経験則(?)が通用せず,ちょっと残念であった。なあんてね。

音にびっくり

 画質についてはよくわからない。全画面表示にしてみるとざらついているような気がするが,ソースの質にもよるだろうし,ほとんどミニTVの状態でしか見ないので気にならない。少なくとも,我が家のテレビよりは色も鮮やかでずっときれいだ。直線は直線として写るし,ケラれも少ない。当たり前かもしれないが……。
 また,音については予想外の驚きがあった。スピーカーはPanasonicのEAB MPC50というちっこいものをモニタの両脇に置いている。驚きというのは音質ではなくて,ステレオ感である。もちろん,ロートルのテレビだってステレオなのだが,自分との距離が全然違う。パソコン画面と自分との距離を考えれば,スピーカーの位置は正三角形の頂点にあるようなもので,理想的なステレオ環境というわけである。見慣れたコマーシャルを見ていても,新鮮な驚きがある。

(2003年4月)

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