Libretto L1をWindows2000にしたのは前に書いた。使っているうちに何となくセキュリティが気になってふと思った。NTFSにしてみようか?
ハードディスクをNTFSにするのはすこぶる簡単であった。ものの数分で変換はすんでしまう。
そうして驚いた。
Librettoの動作が恐ろしく遅くなってしまったのだ。
しまった,と思ってもあとの祭りである。これを元に戻そうと思ったらFDISKからやり直さないといけないのではないか?
外付けのFDは持っていないし,起動できるようなCDドライブもないし……。
ともかく,驚異的に動作が遅い。ほとんど使い物にならないくらいである。
困った。しばし考えた。
そうだ,英語版のWindowsにしてしまえ。
仕事の関係で英語版Windows2000を実験的に使ったことがある。
私の知る限り日本製のソフトは動作環境を「Windows日本語版」と限定していて,他国語版での動作は保証していない。
しかし,実際にやってみるとけっこういろんなソフトが動くようである。
実験的に1週間ほど使っただけだが,一太郎12もATOK15もふつうに動いていた。
Lotus 123だったか,WordProだったかはダイアログ等の表示がおかしくなってしまったが,これも地域設定を「Japan」にしたら,正しく表示されるようになった。
というわけで,私の使った範囲では,動かないソフトはなかったし,動作のおかしくなるソフトもなかった。何となくではあるが,今時のソフトなら何を入れても大丈夫だという妙な自信がついてしまった。
もちろん,英語版Windowsの上にいきなり日本語版ソフトをインストールしてもダメである。
あらかじめコントロールパネルでいくつかの設定をする必要がある。その辺はスズキゴン氏の「日本語OK!ドットコム」(http://www.nihongo-ok.com/)に詳しい。
それはともかく,英語版Windowsを入れてみた。
で,速くなったかというと,それがぜーんぜん。ちっとも速くなった感じがしないのだ。
よく考えてみればそうかもしれない。
Windows98や95などは,英語版は日本語版に比べてはるかにさくさくと動くという話を聞いていたから,2000だって英語版にすれば速く動くのではないか,と期待していたのだが,どうもそうでもないらしいのだ。
要するに,Windows2000の場合は,内部的には英語版,日本語版ということはなくて一つのものらしい。中身は同じで,かぶせているものが違う,ということらしいのだ。(推測だが……)
だから,どちらのソフトを使っても,スピードは変わらない,というわけである。厳密に速度を測れば違うのかもしれないが,体感上は感じられなかった。
で,どうしたかというと,相変わらずNTFSのまま使っている。
もちろん,いろいろと手は尽くしてみた。
たとえば,8+3文字形式のファイル名をやめるとか,フォルダの最終アクセス時の更新を止めるとか,画面のエフェクトを全部消すとか,メモリを増設するとか,設定を最適化するとか,……。雑誌の特集やインターネットで調べまくってやってみた。
その結果,まあ,それなりに速度は上がったのではないかと思われる。思われるというのは,使っているうちにだんだん慣れてしまって,昔のスピードがよくわからなくなってしまったのである。
元々そんなにスピードの速いパソコンではないし,だから,まっ,いいか,という感じで何とか使い続けているのである。
(2002年8月)