「安心だフォン」を2台持っていることは前に書いた。
1台はお袋用で,1台は自分用だが,故あって,お袋さんの「安心だフォン」が手元に戻ってきた。故あってなんて書くとたいそうな感じがするが,要するに宝の持ち腐れだったということである。
それはともかく,2台そろった「安心だフォン」をどうすべきか?
まさか,2台持ち歩いて6か所に電話できます,なんてシャレにもならないだろう。
契約解除してもよいのだが,PHSファンの私としてはこれ以上ユーザーの数を減らすことには抵抗がある……。(いいお客だ。)
そうだ,この際だから,1台をデータ通信用に使うことにしよう!
というわけで,いろいろ調べたところ,データ通信の世界にも「安心だフォン」のようなサービスがあることがわかった。「Two
LINK DATA」がそれである。
「安心だフォン」と同様通話相手先が3か所限定のサービスである。月々の基本料金が980円と言うところも同じである。手続きも機種変更ですむので簡単である。
相手先が3か所なのに何で「Two LINK」というのかはよくわからないが,「安心だフォン」も最初は2か所限定だったそうだから,同じ理由かもしれない。
というわけで,さっそく秋葉原に出かけた。
「Two LINK DATA」のカードは2種類ある。PCカードタイプとCFタイプである。CFタイプの方が将来PDAなんか使うときに便利かな,なんて,きっと使わないだろうな,なんて思いながらも,CFタイプを購入することにした。
しかし,これがけっこう値段が高い。高いと言ってもいくらだったかすっかり忘れてしまったが(最近は物忘れがひどいのである),たぶん1万円プラスαで,AirH"対応カードの2倍はしたんじゃないか。
これじゃ,いくら基本料金が安いとは言っても,元を取るのは大変である。
それでもまあ,需要と供給の世界だから,まっ,しかたがないか,というわけで購入してしまった。
電話番号の登録は3か所のみだが,「PHSで通信」という世界を考えると,これでも多すぎるくらいである。
私が選んだ登録先のひとつは,言わずとしれたPRINである。割高かもしれないが,事前にIDを取る必要もないし,クレジットカードの番号を知らせる必要もないので気に入った。
もうひとつは,万が一PRINがつながらない場合に備えた@niftyのDALである。
いずれも全国統一番号なので「Two LINK DATA」でモバイルするにはぴったりである。
さて,三つ目はどうするか?
上記の二つがあればそれこそ十分だという気がする。
登録しない,という手もあるのかもしれないが,気弱な私としては,なんだか登録しなければいけないような気になっている。
うーん,と悩んだあげく,自分の家の番号を登録してしまった。
なーんで,と思われるかもしれないが,まあ,いいじゃないの。自分ちにつないでなんとかする,なんてことがあるかもしれないし……。
ちなみにPCカードタイプの方は音声通話が可能なようである。こっちにすればよかったか……。
64kPIAFS(ベストエフォート方式)というのは,つないでみるとかなり遅い。ISDN並みということなのだろうが,CATVのスピードに慣れた身としては,信じられないくらいの速度である。(CATVとはいっても,実測3メガぐらいのスピードだけどね。)
それでもまあ,お袋さんに「これが今のうにちゃんの姿」なんて言って見せるのに使っている。
通話料が1分15円も取られるので(PRINの場合),電話回線につないだ方がずっと経済的なのだが,なぜかついそのままPHSしてしまう。
要するに,ケーブルをつなぐ,ということがいかに面倒か,ということなのだろう。意識はしていなかったが,ケーブルレスの環境になって初めてケーブルの面倒さに気がつく,ということなのだろう。
たかがケーブル,されどケーブルで,ケーブルがあるとないとでは,それこそ月とスッポン,雲泥の差がありました,というわけである。
さすがに,つなぎっぱなしにするというわけにはいかないが,いざというときに重宝する手段である。
あっ,それからもうひとつ気がついた。
CFタイプの場合,PCカードアダプタが付属するのだが,これが他のコンパクトフラッシュにも使えるようだ。少なくとも,我がデジカメのメモリーカードには使えた。
今まで単独でアダプタを持って歩いていたのに比べれば荷物がひとつ減るわけである。……たいした荷物じゃないけどね。
知っている人には当たり前のことかもしれないが,C@rdH"64petitなんて大きく書いてあるから,それ以外に使い道がないような気がして,ほかのことまで知恵が回らなかった……。
なんだか新発見をしたようで,気分がいい。
(2002年5月)