海外旅先通信事情その2

 海外旅行先のホテルで試みたパソコン通信の結果である。
 パソコンは前回と変わって東芝のLibrettoL1,モデムはLibrettoの付属である。Librettoはメモリを256MBytesに増やしただけで,改造などはしていない。ただし,OSをWindows2000の英語版にしている。
 これに加えて,IBM Modem Saver(モジュラージャックに使える信号が来ているかどうかを調べるテスター)を持って歩いた。
 なお,金額や状況はすべて,その旅行時点のものである。

中国(2002年9月現在)

廈門(アモイ)

 アモイは正確に書くと厦門だという。いわゆるがんだれである。ふつうに変換すると出てこないが。現地のガイドによれば上に点がないのが正しい書き方だという。ローマ字で書くとXIAMENで,現地ではこっちの方が通りがよいらしい。
 泊まったのはHolidayInn CROWNE PLAZA Harbourview Xiamen,漢字で書くと厦門假日海景大酒店となる。ちょっと古い感じだが,それなりのホテルである。
 中国というと,私のような年寄りには共産主義とか文化大革命とかレトロな言葉しか思い浮かばないのだが,厦門を見る限り,かつて私が訪れた東南アジアの近代的大都市と変わらない感じがする。
 自転車ががんがん走っているかと思えばそんなことはなくて,ほとんど日本と変わらないような車が行き交っている。その車の中をニューヨーク並みに人が横断している。自動車専用道路みたいなところも平気で人が横断しているので,車に乗っているこちらがビビってしまう。
 人と車がぐちゃぐちゃに入り乱れているので,さぞかしクラクションの音がうるさいだろうと思えば,そんなことはなくて至って静かである。日本でも見られないようなたいしたマナーだと感心していたが,一歩市外へ出れば同じ運転手が警笛ならしっぱなしで,街道を突っ走る。市街に限って何か法律でもあるのかもしれない。
 市場へ行けば,それこそ机と飛行機以外は何でも食うという,中国の食欲を感じる。まだ生きているものと食材になったものが渾然と並んでいる。ウズラがバタバタ騒いでいる籠の上に,羽をむしったウズラが置いてあったりするのである。

とにかく通信

 それはともかく通信である。
 筆者が入っている@niftyで事前に調べた限りでは,厦門からつながるのはiPassとGRICのローミングサービスだけである。iPassの方が接続ポイントが多いが,専用ソフトを必要とする。
 試しにiPassのソフトをダウンロードしてみたが,私のLibrettoではなぜかエラーが出てインストールできない。最近Windows2000のsp3を入れたのだがそのせいかもしれない。
 iPassをあきらめてGRICにする。接続か所は1か所だが,専用ソフトがなくても手動で接続できるみたいだ。
 慎重な私としては,事前に日本から厦門に国際電話をしてつながるかどうかを確認したいのだが,どうもアクセスポイントは市内電話のみでつながるようである。
 まあ,今まで通りぶっつけ本番でいくことにしよう。(仕事でいくわけではないので,つながらなければそれまで,という気楽な気分だから,これですんでしまう……。)

びっくりのLAN

 厦門までは飛行機で4時間ぐらいである。コロンス島とかおきまりの観光地を訪れて,さてホテルについて驚いた。
 な,なんとLANケーブルが部屋にあるではないか!
 はっきり言って予想外の出来事である。
 私のLibrettoは初代なのでLANの端子がない! 万が一空港やインターネットカフェで使うことがあるかもしれないと思って無線LANのカ−ドは持ってきていたのだが,通常のLANカードは持ってこなかったのである。
 今までホテルの部屋にLANがつながっているという経験がなかったので,全く虚をつかれた思いである。まして,中国でそんな経験をしようとは……。
 到着後すぐに部屋を変えてもらったため前の部屋にあったかどうかは確認していない。したがって,すべての部屋にLANがつながっているかどうかはわからないが,とにかくびっくりの一言につきる。
 速度は2Mということで,フロントに連絡を取ってつないでもらうらしい。料金がいくらかかるかは聞いていない。

通信は良好

 まあ,気を取り直してとりあえず通信である。ジャックの形式は日本と同じなので,電話機につながっているケーブルをはずしてLibrettoにつなげばよい。
 GRICのソフトを使ってやってみたが,なぜかうまくつながらない。しかたがないので,手動でやってみたところ,あっさりとつながってしまった。速度も50K以上出ている。
 パソコンが違うので(ということはモデムも違うので)なんともいえないが,バリ島などでの苦労と比べるとえらく簡単で拍子抜けしてしまった。
 ただし,その後何回かつないでみるとけっこう切断されることも多く,結局4日間でトータル31回も通信をしていた。まともにつながったのは,その半分くらいではないかと思う。ホテルに払った料金は14.07元で日本円にして208円であった。(@niftyに払う料金は別。トータル30分ぐらいであった。)
 ちなみに電圧は220Vで,プラグはBFと呼ばれるタイプのようであった。トランスは前から持っていたものを,プラグはそれらしいものを秋葉で買っていったのだが,ぴったりはまったので要するにそういうことのようである。(仕事ではないので,とにかくうまくつながれば儲けものというお気楽な立場である。)
 もっとも,洗面所には100Vが来ていたので,トランスもプラグも必要なかったかもしれない。
 過去に泊まったたいていのリゾートホテルで,洗面所に100Vの端子があったことから考えると,最近の海外旅行でそれなりのところに泊まる限り,トランスなんか持っていく必要はないのかもしれない。
 

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