阿里山森林鐵路の情景

Die A‐li‐shan waldbahn


改めて説明するまでも無く、阿里山森林鐵路は壮大なスケールの森林鉄道である。
海抜30mの起点嘉義站より終点阿里山站まで71.9kmの行程で実に海抜2274mまで登ってしま
うのである。途中、最急勾配66.7‰、最小曲線半径30m、隧道数56箇所の難所、3重スパイラ
ル線やスイッチバックを経て台湾中央山脈の懐深く入り込んでいく。
阿里山森林鐵路は日本統治時代の1906年に藤田組により着工、約8年の歳月をかけて阿里
山まで完成をしている。
当初鉄道輸送の主眼は沿線で伐採される杉、檜の輸送であったが、晩年は森林資源の枯
渇、道路整備の発達により、専ら観光客の輸送に供されている。
ここでは1986年と1988年に主要駅で撮影した列車、車輛の画像をご紹介する。


A-li-shan waldbahn (Taiwan)
Chia-i bhf 〜 A-li-shan bhf (14. 3.1914)
Spurweite : 762mm
Laenge : 71900m
max..Neigung : 66.7‰
min.Radius : 30m
ue.d.M. : Chia-i bhf 30m. A-li-shan bhf 2274m


起点 嘉義站の情景
鐵路局の月台(プラットホーム)に間借りするように762mmの線路が敷かれている。
中国様式の案内板に「阿里山森林鐵路嘉義車站」と書かれ旅情を誘う。
列車は阿里山號對快。
1986年12月。
Chia-i bhf.
復興號と並んだ阿里山號
シーズンオフのため、阿里山號は客車が2輛の短い編成。
女性車掌が客車入口に立って客を迎えていた。
1986年12月、嘉義站。
Chia-i bhf.
混合列車出發! 
この頃は、阿里山森林鐵路の普通列車である「混合列車」が一往復運行されていた。
写真は車庫のある北門站から、隣りの起点嘉義站へ回送される混合列車。
1986年12月。
ドイツのDL
DL36、37の2輛はドイツ オーレンシュタイン&コッペル(Orenstein&Koppel)社製で異彩を放つ。
1977年の導入だが、環境になじまず、影が薄い存在であった。
北門站構内。
朝の北門站 
阿里山森林鐵路の北門站。
嘉義へ向かう混合列車の回送がもうすぐ出るところ。
機関車はエンジンを噴かし、構内は排気で霞んでいた。
1988年3月。
混合列車の全景
この日の混合列車はDL34(1972年新三菱)+無蓋守車+平客6025。
正に混合列車である。
交力坪で小休止の阿里山號
山間の小駅に停車する。
わずかな停車時間であるが物売りのおばさんが待っていた。1日の列車本数は僅かなので売り上げを心配してしまう。
奮起湖に停車の中興號 
阿里山より嘉義へ向かう上り列車が奮起湖站で一休みをしている情景。
閑散期なので2輛と短い編成だ。
1986年12月。
山深い二萬平站
中興號は1963年に登場した阿里山森林鉄路のいわば「ロマンスカー」。
日本車輛で作られた先頭車の動力台車はロッド式である。写真はオデコのライトが1個の1次車。
春の行楽日和のため、中間付随車を2輛含めて全6輛の堂々たる列車だ。
1988年3月撮影。
中興號一路嘉義へ向かう
12月の日没は早い。
空が茜色に染まる中、嘉義へ急ぐ中興號。
1986年撮影。
阿里山站の中興號
先年の地震で壊滅的被害を受けた阿里山新站。
この当時は新駅の施設がまだ新しく、自動車道路開通で衰退した鉄道の復興に意気込みが感じられた。
1986年12月撮影。 
A-li-shan bhf.
阿里山機務段にて 1 
給炭台の傍らに佇む31号機。
1988年3月撮影。
A-li-shan Lok-Remise.
阿里山機務段にて 2
阿里山森林鐵路 阿里山車庫にてシェイ31号機キャブの屋根に立つ。
静かな車庫内で31号機は静かに息をし、まるで生き物の背中に乗っている感じだった。
1988年3月撮影。
阿里山の車庫で煙を上げる31号機
給水のため、車庫外れまで引上げ、転線してくる情景。
横には赤色客車、気動車付随車が並び、正に1960年代の雰囲気である。
1988年3月撮影。
A-li-shan Lok-Remise.
31号機の威容
3シリンダー28tクラスのシェイ式機関車。
1917年、Lima Locomotive Works (USA)製。
A-li-shan Lok-Remise.
DLと向き合う31号
阿里山森林鐵路牽引機の新旧取り合わせ。
この角度よりシェイ型機関車を見ると、シリンダー周りやベベルギヤーの張り出し具合がよく判る。
1988年3月。
A-li-shan Lok-Remise.
阿里山の庫内で休む32号機
32号機はシェイのラストナンバー。
後ろのコブである蒸気溜の上面が扁平なのが32号機の特色である。
1986年12月撮影。
A-li-shan Lok-Remise.
阿里山の庫内で休むシェイ型蒸機群
シーズンオフのため、ひっそりと静まり返った庫内で罐達が体を休めていた。
1986年12月。



HOME