Die Appenzellerbahn

スイス アッペンツェル鉄道



ABすなわちアッペンツェル鉄道(Appenzellerbahn)はスイス狭軌私鉄の中で僕が最もお気に入
りの私鉄である。

 僕がこの鉄道を知ったのはスイスの狭軌私鉄を解説した書籍「Schmalspurparadies
Schweiz Band2」(狭軌鉄道の楽園 スイス 第2巻)を見てからである。
緩やかな起伏の牧草地のなかを好ましいツートンカラーの電車が走る情景は正に「高原の電
車」で、格別の魅力を覚えた僕は1991年の4月と9月、1993年5月の3回、この鉄道を訪ねてみ
た。

 アッペンツェル鉄道はスイスの中でも北東部に位置し、山を東に下りればオーストリアはすぐ
そこである。鉄道沿線は山国スイスらしく岩山の高い峰も見られるが、アッペンツェル鉄道は急
峻な地勢を進む山岳鉄道ではなく、比較的なだらかな丘を上ったり縫ったり走る鉄道である。
もちろん一部には粘着方式を諦めてラックレールを用いて勾配を上る区間もあるが、他のスイ
スの山岳路線に比べれば序の口である。

 この鉄道は以下の路線図で分かるとおり全体の路線はH型をしており、運転系統の概要は
色分けの通りで以下の3系統である。

アッペンツェル・センティス線(Die Appenzellerbahn & Die Saentisbahn)
 ゴッサウ(Gossau)〜アッペンツェル(Appenzell)経由〜ヴァッサーアウエン(Wasserauen)間
ガイス線(Die Gaiserbahn)
 サン・ガレン(St.Gallen)〜ガイス(Gais)経由〜アッペンツェル間
シュトス線(Die Stossbahn)
 ガイス〜アルトシュテッテン・シュタット(Altstaetten Stadt)
 いずれも軌間は1000mm、電化は直流DC1500Vである。

 これらの路線は1875年の現アッペンツェル線開業を最初にそれぞれ別々の会社が開業させ
た。その後何度かの合従連衡を経て1980年代後半までゴッサウ〜ヴァッサーアウエン間をア
ッペンツェル鉄道(AB)が、それ以外をザンクト・ガレン‐ガイス‐アッペンツェル鉄道(SGA)が
経営を続けてきた。
 この間の1970年、ABとSGAはグループ会社の関係となり、1989年にSGAはABへ吸収合併し
た。そして2006年7月、この地域の私鉄TB(Trogenerbahn)、WhB(Rheineck-Walzenhausen-
Bergbahn)、RHB(Rorschach-Heiden-Bergbahn)と合併し現在に至っている。

 ここでは1991年4月と9月に撮影したポジフィルムから路線別にその情景をご紹介する。

 撮影機材:Nikon F3HP、35mmF2.8、50mmF2.0、85mmF2.0
 フィルム : KR、PKR




▼画像▼FOTO▼
アッペンツェル線・センティス線 Appenzellerbahn und Saentisbahn 
ガイス線 Gaiserbahn
シュトス線 Stossbahn

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所蔵するアッペンツェル鉄道を扱った専門書。
上左、上中はスイス狭軌鉄道を総説した「Schmalspurparadies Schweiz」である。
上右はアッペンツェル鉄道の解説本。形式図と解説、写真でまとめている。
下左はガイス線100周年を記念した歴史書。写真、図面、構内配線図がふんだんで趣味的に
も貴重な資料だ。
下右は写真集「Bahnen ins Appenzellerland」。アッペンツェル地方のAB以外にRhWやRHB、TB
各私鉄を網羅し、中判カメラでまとめた素晴らしい写真集。
何れもA4判前後のハードカバーで、一私鉄でさえこれほど完成度の高い書籍が揃っている点
は日本では考えられない。

LINKS:アッペンツェル鉄道のHP

※ドイツ語標記のウムラウト(a、e、uの上に点2個)は表示できないので、この部分はeを組み合わせています。