国鉄丸森線とその未開業区間を引き継いだ第三セクター。丸森線は、もともと東北本線のバイパス路線として計画されたが、国鉄時代に開業したのは僅か17km程度だった。未成区間も路盤はほぼ完成していたため、第三セクターが工事を再開して1988年に全通している。
車両
 キハ22形(借入車)
 全線開業とともに電化が予定されていたため、転換時には国鉄キハ22形を5両借り入れて営業していた。塗装は阿武隈急行オリジナルのものになっていた。
キハ22形
 形式 番号 両数  前歴 借入 返却  備考
キハ22形 148、152、159
、160、162
5 国鉄キハ22形 1986.5-6 1988.7
 8100系
 阿武隈急行の電化・全線開業時に導入されたもの。車体や機器等は、国鉄713系がベースとなっている。車体は20m級の2扉で、片開きと両開きが1つずつという変則的な構造。室内はセミクロスシート。主電動機はMT61(120kW)。駆動は中空軸平行カルダン、制御はサイリスタ位相、制動は電磁直通である。Mc-Tcの2両固定編成で、9本登場した。
1990.8 保原駅
2015.12 槻木駅 2018.4 福島学院前駅 
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
AM8100形
AT8100形
8101-8117(奇)
8102-8118(偶)
18 新造 1988.2-4
 A417系
 JR東日本の417系を譲り受けたもので、阿武隈急行初の3両編成。平日のラッシュ時限定で運行していたが、2016年に運用を離脱した。

  2008.10.30 営業運転開始
  2016.3.25  定期運用終了
  2016.5.28  最後の営業運転
2015.12 梁川車両基地
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
AM417形
AT418形
1-2
1
3 JR417系 2008.6 2016.6
 AB900系
 8100系を置換えるために登場したもので、JR東日本のE721系とほぼ同型。形式名は「あぶ急」をもじったもので、これまでの車両とは番号の付け方のルールが異なる。車体はステンレス製の20m級3扉。駆動はTDカルダン、制御はVVVFインバータ(IGBT素子)、制動は電気指令式である。第1編成は青、第2編成は緑、第3編成は黄色となっている。

  2019.7.1 営業運転開始
2020.12 南仙台駅
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
AB901形<Mc>
AB900形<Tc>
1-3 6 新造 2019.3-22.3
形式別車両数
種類 形式 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020  備考
EC 8100系 18 18 18 18 18 18 16
A417系 3 3
AB900系 4
年表
 
  1962   日本建設公団工事として丸森線着工
  1968.4.1 国鉄丸森線槻木〜丸森間部分開業
  1984.4.5 阿武隈急行設立
  1986.7.1 国鉄丸森線槻木〜丸森間17.4kmを引継ぎ開業
  1988.7.1 福島〜丸森間開業し福島〜槻木間54.9km全通、全線電化

阿武隈急行