キク科   
 ナマクワランドデイジー(Dimorphotheca sinuata)
 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
 2007.8 南アフリカ、ナバビープ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
  ナマクワランドは、ナミビア国境に近い高原にある。雨の少ない半砂漠地帯だが、一年に一度、雨が降った数週間後に一面お花畑に変わるという。はるか遠い南アフリカの花期を予測するのは至難の業なので、見るのは難しいと思っていたが、順調に雨が降ったというニュースを見たので行くことにした。結果は、期待をはるかに超える花の海で、花の種類が多いのにも驚く。そして何よりいちばんの衝撃は、保護区だけでなくナバビープの街がナマクワランドデイジーに埋め尽くされていたことだった。
 ナマクワボタン(Foveolina dichotoma)
 2007.8 南アフリカ、ガリーズ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
  一般的な呼び名ではないかも知れないが、ガイドが図鑑を見て「ナマクワのボタン」と言っていた。ボタンはもちろん洋服のボタンの方で、丸い姿がそれらしい。似た仲間でも種類はかなり多いようだが、見分けることは難しかった。
 ビートルデイジー
 (Gorteria diffusa)
 
ペルデボス(Didelta spinosa)
 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
ビターゴウスブロム
(Arctotis fastuosa)
(Gazania leiopoda) イエローガザニア
(Gazania lichtensteinii)
2007.8 南アフリカ、グーギャップ  2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
ノギクの仲間
(Senecio arenarius)
(Oncosiphon suffruticosum) (Tripteris amplectens)
2007.8 南アフリカ、グーギャップ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
 ナマクワランドといえばデイジーというイメージがあったが、実際にもキクの仲間の宝庫で細かく見ていくときりがない。一輪でもインパクトのあるもの、小さいが大群落をつくるものなど特徴もさまざまだった。 
アブラナ科  
 バスケットスポーリー(Heliophila laciniata)
2007.8 南アフリカ、コンコルディア 2007.8 南アフリカ、コンコルディア
 これも多く見た花の1つで、デイジーのオレンジの絨毯、ナマクワボタンの黄色い絨毯、ノギクのムラサキの絨毯に対して白い絨毯をつくっていた。 
ネウラダ科   フウロソウ科
 デュイカールート
 
(Grielum humifusum)
 ペラゴニウム
 
(Pelargonium incrassatum)
2007.8 南アフリカ、コンコルディア 2007.8 南アフリカ、スキルパッド
 ナマクワランドの花は、晴れた日の昼間しか開かないものが多い。これもその1つで、グーギャップで朝見た時は開いているものが僅かだったが、昼間になると写真のとおり鮮やかになった。   ナマクワランドは単一のお花畑というイメージだったが、行ってみると繊細で美しい花も多かった。これもその1つで、日本でも園芸品種として知られているようである。
ゴマノハグサ科  
フックスプール・ディスキア(Discia namaquensis) (Nemesia ligulata) (Aptosimum spinescens)
2007.8 南アフリカ、グーギャップ 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
 ゴマノハグサ科の花は印象的な姿のものが多いが、中でも2つの尾のようなものがあるフックスプール・ディスキアは印象的だった。色違いのものもあったが同じ種類かどうかはわからない。 
ハマミズナ科  
サワーフィグ
(Malephora purpureo-crocea)
デューギビー
(Drosanthemum hispidum)
(Conicosia elongata)


2007.8 南アフリカ、グーギャップ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
 ナマクワランドの特徴の1つは、多肉植物が多いことである。ハマミズナ科はその代表で、人の指のような肉厚の葉がなんともいえず面白い。 
アヤメ科  
ペルデ・ウィンジー
(Babiana curviscapa)
ラペイルージア
(Lapeirousia silenoides)
(Moraea schlechteri)


2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、グーギャップ
 アヤメの仲間が多いことも驚いた1つで、日本のアヤメと雰囲気が似た花も見られた。 
ユリ科
コカ・ブーン
(Aloe dichotoma)
マーシュ・ブルビネラ
(Bulbinella latifolia)
(Trachyandra muricata)
2007.8 南アフリカ、スプリングボック 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、オキープ
 コカ・ブーンはナミビアにかけての砂漠地帯に生息し、ブッシュマンと呼ばれたコイサン族が矢筒などに使っていることで知られる。ここはお花畑なので印象が少し違うが、いかにも砂漠にありそうな姿である。 
ムラサキ科  シソ科 ヒヤシンス科
ケープワスレナグサ(Anchusa capensis) (Salvia dentata) (Lachenalia carnosa)
2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、オキープ
マメ科  ナス科
(Lessertia spinescens) (Indigofera hoterophylla) (Solanum giftbergense)
2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド
キョウチクトウ科  ヒメハギ科 ザクロソウ科
(Microloma sagittatum) スキルパッドベシー
(Nylandtia spinosa)
ハースリング(Hypertelis salsoloides)
2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド 2007.8 南アフリカ、スキルパッド
 スキルパッドはもとは牧場だったが、今ではグーギャップとともに保護区になっている。曇っていたためにデイジーの花があまり開かず一面のお花畑にはならなかったが、その代わりに花の種類がとても多い。写真を載せたのは購入した図鑑と見比べて名前がだいたいわかったものだが、この他にもかなりの種類が見られた。 

アフリカ南部の花 -ナマクワランド-