九州の中央部には、阿蘇山、九重連山、由布岳と、活火山が集中しており、霧島火山帯に分類されている。阿蘇山の南には、中央構造線の臼杵-八代構造線があり、九州山地と隔てられている。

阿蘇山
 阿蘇山には、言わずと知れた世界最大級のカルデラがある。約9万年前のカルデラ噴火では、九州の半分が火砕流に覆われたと考えられている。2000年代になっても、たびたび噴火をしている。阿蘇カルデラの中央には、阿蘇五岳と呼ばれる高岳、中岳、根子岳、烏帽子岳、杵島岳による中央火口丘があり、周囲を外輪山が取り囲んでいる。
 この山とは天気の相性が悪く、外輪山にある大観望の展望台は3度訪れたが、一度も阿蘇山を見ていない。左の写真は阿蘇カルデラの北東からの眺めで、山頂は見えていないが、カルデラの雰囲気がよくわかる。
2011.9 やまなみハイウェイより 1996.10 草千里より 中岳
 高岳(1592、百名山)、中岳(1506)
 高岳山頂へは、阿蘇山西から火口を半周して向かったが、植物のほとんどない死の世界で息苦しくなるようであった。天気はあまり良くなかったが、周囲の山も見えていた。

<阿蘇山西11:10-12:25中岳-12:40高岳-14:10阿蘇山西>
1996.10 中岳南尾根より 高岳  1996.10 中岳より 左奥が烏帽子山、右は阿蘇火口
 
 1996.10 阿蘇河口西より 中岳
 高岳の山頂に立った翌年、ミヤマキリシマを見に仙酔峡へ。この時は、主要な山は雲の中だった。
1997.5 仙酔峡より 1997.5 火口東展望所より
 根子岳(1408)
 阿蘇五岳の東端にある山。山頂は険しい岩場となっている。
1996.10 中岳より 根小岳(1433)
 烏帽子岳(1337)、杵島岳(1326)
 阿蘇五岳の中では西にある山。この2つの山の間に草千里ヶ浜が広がっている。
2021.11 立野より 杵島山と烏帽子岳
九重連山
 「九重」「久住」と2つの呼び名があって紛らわしいが、全体は九重連山、その中の主峰を久住山と呼ぶことが多いようである。九重連山は大きく西側と東側に分かれ、西側には主峰久住山や最高峰の中岳等のピークがある。九重という名の通り、峰がいくつも連なっている様子がよくわかる。
2004.6 大船山より
中央やや左が中岳、久住山等、右が三俣山で、右手前の平地が坊ヶツルになる
 中岳(1791、百名山)、久住山(1787)
 牧の戸峠から中岳までは尾根道で景色が良いが、5月なかばではミヤマキリシマには早かったらしく、咲いていなかった。少し曇ってはいたが、由布岳や阿蘇もかすかに見えて、ハイキングは気持ちよかった。 

<牧ノ戸11:00-12:00久住分かれ-12:25中岳12:45-13:20久住山13:40-15:05牧ノ戸>
1999.5 久住山より
右が中岳山頂、左は天狗ヶ城 右奥は大船山
1999.5 山頂直下より 久住山
 遠く、阿蘇からみた九重連山。この時もミヤマキリシマが目当てだった。
 1997.5 阿蘇仙酔峡より
 三俣山(1745)
  九重連山の一部であるが、久住山や中岳の北にあるので、やまなみハイウェイから九重連山を見ると久住山などは三俣山の後ろに隠れてしまう。長者原ハイキングでも三俣山がいちばん目立っていた。
 
2017.11 長者原より 左が三俣山 1999.5 中岳より
右が三俣山、左は北千里浜
 涌蓋山(1500)
  九重連山の西端にある。独立峰のように形がいい。
 
1999.5 手前は牧ノ戸峠
 大船山(1786)
 大船山は九重連山東側の主峰で、西側の山より新しく誕生した。長者原から見通しの悪い山の中を進むと、突然目の前がひらけて坊ヶツルに着く。四方を九重の峰々に囲まれた気持ちのいい草原である。ミヤマキリシマの咲く大船山や平治山もここで始めて見えるが、この年は虫がついたらしく花はまばらであった。

<長者原12:00-14:10段原-14:40大船山-17:10長者原>
2004.6 山頂直下より  1999.5 中岳より 手前は立中山
2004.6 坊ヶツルより  2004.6 大船山山頂
由布岳
 由布岳(1583、二百名山)
 由布院と別府の間にある形のいい山。由布院のシンボル的存在で、この山が見えないと由布院という感じがしない。
 
1999.5 由布院市街地より  2022.2 南由布付近より
国東半島
 両子山(720)
  国東半島の中心にある山。古い時代の火山で、国東半島は両子山の火砕流による堆積物などでできている。
 
2022.2 別府より

阿蘇・九重