EF63形が碓氷峠の補機専用であるのに対し、本務機として碓氷峠を粘着式で通過することを目的とした機関車。車体は全長18,000mmで、軸配置はCo-Co。台車は3軸のDT124。主電動機はMT52(1時間定格出力425kW)が6基。最高運転速度100km/h。駆動は吊り掛け式。制御は機関車では初採用となる電動カム軸式で、バーニヤ付。制動はEL14-ASで、抑速ブレーキ付きである。
 碓氷峠の貨物列車が廃止された後は、東海道・山陽線などで使用されている。6両がJR東日本に引き継がれ、信越線を中心に使用されたが、1999年に消滅した。保存機は3両あるが、長野総合車両センターの1両は解体されたという話もある。
○EF62-1
 1986年の廃車後、高崎運転所で保管されていたもので、碓氷峠鉄道文化むらに移設されて展示されている。登場時の茶色塗装に戻されている。

○EF62-54
 最後まで使用されていたものの1つで、1999年に廃車となった。碓氷峠鉄道文化むらで室内保管されている。
2016.5 EF62-1 碓氷峠鉄道文化むら 2016.5 EF62-54 碓氷峠鉄道文化むら
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
EF62 1-54 54 新製 1962.5-69.12 1999.1
車両配置表

1964 1968 1972 1975 1977 1980 1982 1985 1987 1990 1992 1995 1998
高崎 24 31 31 31 38 30 30
田端 6 6 6 4 3
篠ノ井 23 22 22 22 26
長野 21 23
下関 26

EF62形