DE10形

 DD20形の欠点をふまえ、5軸のE級として設計されたローカル線向け機関車。車体は全長14,150mmで凸形のセミセンターキャブ。軸配置はAAA-B。台車はDT131・132。機関は0・500番台がDML61ZA(出力1250ps)、1000番台以降はDML61ZB(出力1350ps)。最高運転速度は85km/h。12年以上にわたって700両以上が製造された。
 1000・1500番台は出力をアップした改良型で、500・1500番台はSGを搭載していない。また、900番台は重入換用の試作車で、量産車はDE11となった。
 
1988.3 敏音尻駅
 0番台
 最初に登場したグループで、客車暖房用のSGを搭載したもの。4両を除いて国鉄時代に消滅している。
○DE10-1
 1987年の廃車後、JR四国の多度津工場で保管されていたもの。伊予西条にある四国鉄道文化館に移設して展示されている。

○DE10-30
 1986年の廃車後、品川の「船の科学館」で保存されていたもの。現在はポッポの丘に移っている。
   
2016.11 DE10-1:四国鉄道文化館  2017.4 DE10-30:いすみポッポの丘
 500番台
 0番台と同仕様で、客車暖房用のSGを省略した貨物用。JRに引継がれた車両は無い。
 
1984年頃
 1000番台
 1969年に登場した、出力増強型。客車暖房用のSGを搭載している。汎用性の高さから、ローカル輸送や入換だけでなく急行列車の牽引などにも使用されている。
   
1989.8 和田岬駅 1991.3 糸魚川駅
  
2022.10 京都鉄道博物館
   
1991.3 ノスタルジックビュートレイン
:五所川原駅
1988.3 アイランドEXP四国:宇多津駅
   
2016.9 JR九州塗装:東郷駅 2016.6 嵯峨野観光鉄道色:京都鉄道博物館
 1500番台
 1000番台と同仕様で、客車暖房用のSGを省略したもの。貨物だけでなく旅客列車にも使用されている。
   
 2016.7 釧路湿原ノロッコ:遠矢-釧路湿原間 2016.7 東十条駅
   
 2021.11 JR九州塗装:肥前旭駅 2024.6 JR九州塗装:瀬田-肥後大津間 
   
2017.1 JR貨物更新色:昭和駅 2019.7 JR貨物更新色:四日市駅
○DE10-1677
 1987年に廃車となったもので、湧網線佐呂間駅跡で保存されている。上屋がないところにあるが、状態はいい。

○DE10-1702
 1987年に廃車となったもので、三笠鉄道村で展示されている。
   
2015.9 DE10-1677:佐呂間駅跡 2016.7 DE10-1702:三笠鉄道村
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
DE10 1-158 158 新製 1966.10-70.3 1989.2 譲渡:西濃鉄道(1両)
501-574 74 1968.5-70.2 1987.3
901 1 1967.3 1987.2  
1001-1210 210 1969.8-73.8 譲渡:神岡鉄道(1両)
  嵯峨野観光鉄道(1両)
1501-1765 265 1970.6-78.1 譲渡:真岡鉄道(1両)
  わたらせ渓谷鉄道(2両)
  十勝鉄道(1両)
3001
3501-3513
14 DE15 2009.8-
車両配置表
  
1987 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
JR貨物 150 150 146 131 122 114 89 45
JR北 23 18 12 11 10 10 10 10
JR東 68 66 60 50 37 34 30 26
JR東海 13 13 10 10 3
JR西 49 42 34 29 28 25 20 18
JR四国 37 30 8 6 4 2 2 1
JR九州 21 21 15 11 8 8 8 8