スペインの鉄道  
 AVE・Alvia・Avant  
 スペインでは、1992年のセビリア万国博に合わせて、マドリッド〜セビリア間に最初の高速鉄道AVEが誕生した。将来フランスへ直通することを見込んで、広軌の在来線とは違う標準軌を採用している。その後もバルセロナ、バレンシア、マラガなどに向けて急速に高速鉄道網が拡大しており、設計最高速度350km/hのS102・S103も登場した。また、軌間の違いを克服するために軌間を変換できるAlvia(S120・S130)、高速新線の中距離列車Avant(S104)も開発された。行くたびに近代的になっていて、そんなに予算をつぎ込んで大丈夫なのか心配になってしまう。
  S100:1992年登場、10両編成、最高速度300km/h、TGVタイプ
  S102:2005年登場、14両編成、最高速度300km/h(将来350km/h)、タルゴタイプ
  S103:2007年登場、8両編成、最高速度300km/h(将来350km/h)、ICEタイプ
  S104:2005年登場、4両編成、最高速度250km/h、中距離向け
  S114:2009年登場、4両編成、最高速度250km/h、中距離向け、ETR600タイプ
  S120:2006年登場、4両編成、最高速度250km/h、軌間可変装置付
  S130:2009年登場、14両編成、最高速度250km/h、タルゴタイプ、、軌間可変装置付
1994.2 S100:セビリア駅 2012.9 S114:マドリッド・チャマルティン駅
2012.9 S120:フィゲラス駅 2012.9 S103:マドリッド・アトーチャ駅
2012.9 S130:バルセロナ
 スペイン国鉄(RENFE)  
 スペインでは、1941年に国営化されスペイン国鉄が誕生した。ほとんどの路線は、標準軌ではなく広軌を採用している。その広軌区間で、重心を低くして曲線通過速度を向上させるために開発されたのが、1軸連接台車のタルゴである。1968年に開発されたタルゴV-RDはフランスと直通運転するための軌間可変装置を搭載、1980年登場のタルゴWは振り子機能を搭載と、様々なタイプが登場いしている。
1994.2 タルゴW:マドリッド・チャマルティン駅
(右の車両)
2012.9 タルゴW:バルセロナ・サンツ駅
1994.2 マドリッド・チャマルティン駅 1994.2 グラナダ駅
2012.9 マドリッド空港駅 2012.9 アビラ駅
ポルトガルの鉄道  
 右の写真はリスボンとシントラを結ぶ近郊鉄道。リスボンへの帰り、出発駅と全然違う所へ連れていかれてしまって、大変な目にあった。
1994.2 リスボン・トラム 1994.2 Cais de Sodre駅
イタリアの鉄道  
 エウロスター・イタリア  
 イタリアの高速鉄道は、当初はペンドリーノと呼ばれていたが、1996年頃からエウロスターと名称が変わった。2012年には、フレッチャロッサとフレッチャルジェントに分離されている。
 車両は、曲線が多い路線を高速化するため、1976年に世界初の振り子式高速列車ETR401が登場した。このETR401は試験的車両であるが、1985年には量産車ETR450が登場して、ローマ〜フィレンツェ間などで活躍している。また、これと並行して1977年から「ディレッシマ」と呼ばれる高速新線の建設も進み、2009年までにナポリ〜トリノ間がほぼ完成した。新線の拡大により、振り子機能を廃して300km/hで走行するETR500が1995年に登場し、高速鉄道の主力となっている。ETR500は2006年から機関車が新しくなったため、別形式のvようになっている。
  ETR450:1985年登場、9両編成、最高速度250km/h、振り子式
  ETR460・470・480:1995年登場、9両編成、最高速度250km/h、振り子式
  ETR500:1995年登場、13両編成、最高速度300km/h
  ETR600:2008年登場、7両編成、最高速度250km/h、振り子式
  ETR400:2013年登場、8両編成、最高速度300km/
1992.8 ETR450:ローマ・テルミニ駅 2019.9 ETR470:ナポリ中央駅
1999.7 ETR500:フィレンツェ中央駅 2019.9 ETR500・第2世代:ミラノ中央駅
2019.9 ETR600:ローマ・テルミニ駅 2019.9 ETR400:ナポリ中央駅
 空港アクセス列車  
 ミラノのマルペンサ空港にはマルペンサ・エクスプレス、ローマのフィウミチーノ空港にはレオナルド・エクスプレスが運行されている。どちらも専用塗装の車両だが、形式はイタリアで一般的なものである。
2019.9 マルペンサ・エクスプレス
:ミラノ中央駅
2019.9 レオナルド・エクスプレス
:ローマ・テルミニ駅
 イタリア国鉄(FS)  
 イタリアでは、1905年に国鉄が設立されている。民営化により、1992年には国が株式を保有する株式会社、2001年には持ち株会社と変わってきている。また、列車の運行はグループ会社のトレニタリアが行うようになった。
1999.7 アグリジェント駅 2019.9 パエストゥム駅
1999.7 ミラノ中央駅 1999.7 パレルモ駅
 ヴェスビオ周遊鉄道  
 ナポリ近郊を走る私鉄で、ポンペイやエルコラーノなどの観光地を通るため利用価値が高い。2019年は、日中でもいつも乗り切れないほどの混雑だった。
1994.2 ポンペイ・スカーヴィ駅 2019.9 エルコラーノ・スカーヴィ駅
ギリシャの鉄道  
 ギリシャはあまり鉄道が発達していない。旅で利用できそうなのはアテネ近郊のみである。
1997.7 ピレウス駅

南ヨーロッパの鉄道