1956年に準急列車用として開発されたもので、国鉄初の優等向け気動車。車体は国鉄の旅客車最大となる全長21,300mmで、座席は固定クロスシート。機関はキハ10系と同じDMF17B（出力160ps）。台車もキハ10系と同じゴムブロックのDT19である。最高運転速度は95km/h。486両が製造され、まずは日光線の準急に投入された。
　最盛期は北海道から九州まで運用されたが、キハ58系が量産されると、見劣りがするキハ55系は早い時期から減少していった。1987年に全車廃車となり、ＪＲに引き継がれることはなかった。　
　残念ながら現役の姿は見ておらず、留置線で傷んだ姿を見たのみである。保存車は無い。　
 
1989.3　肥薩線吉松駅 左：準急色、右：急行色 
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ26 0番台 22 新製 1958.4-6 1985.10 1エンジン
100番台 172 〃 1958.10-61.3 1987.3 1エンジン、1段上昇窓
300番台 15 キロハ25 1967.9-69.4 1977.3 普通車化改造
400番台 61 キロ25 1967.9-69.9 1986.3 普通車化改造
キハ55 0番台 46 新製 1956.9-58.3 1987.2 2エンジン
100番台 170 〃 1958.11-61.3 1986.3 2エンジン、1段上昇窓
キロハ25 15 〃 1958.6-60.11 1969.4 半室グリーン車
キロ25 61 〃 1959.1-61.3 1969.9 グリーン車
キユニ26 25 キハ26 1973.9-80.10 1986.3 郵便荷物車
キニ26 4 キハ26 1973.9-75.3 1985.3 荷物車
キニ56 4 キハ55 1971.10-78.9 1987.2 荷物車
車両配置表

　管理局 1957 1962 1964 1968 1970 1972 1975 1977 1980 1982 1985
旭川 1 5 6 1
札幌 1 8 8 7
函館 1
盛岡 23 19 15 16 24 32 30 28 27
秋田 6 1 7 12 14 19 21 25 13
仙台 11 19 16 15 23 23 23 24 28
新潟 19 30 31 29 22 24 27 14
高崎 1
水戸 38 29 18 16 10 9 9 7 4 2
千葉 16 20 42 38 34
東京北 5 17
東京西 4
長野 2 1 1 8 14 16 21 21
静岡 2
名古屋 56 58 52 66 50 36 39 39 29 6
金沢 17 26 32 56 41 36 30 24 6
大阪 9 21 17 15 3 4 4 4 1
天王寺 44 14 14 14 6 7 10 13 9
福知山 17 19 22 15 25 26 27 28 12
米子 13 26 25 24 22 24 21 16 11
岡山 10 17 13 14 28 35 28 25 22 5
広島 37 29 27 25 18 26 24 25 25 12
四国 37 44 39 39 33 28 28 39 35 13
門司 44 62 59 63 58 65 50 57 43
大分 36 16 11 12 17 12 13 14 6
熊本 7 12 25 23 25 26 26 25 23
鹿児島 40 35 23 16 6 18 18 21 15 11

キハ55系