かつてはアシカやアザラシの仲間が鰭脚目という名で独立していたが、最近の研究では、イヌと同じ亜種の、さらにクマと同じグループという分類に変わってきている。イタチやレッサーパンダもこのグループで、姿も生態もバラエティに富んでいる。

 
クマ科
 ホッキョクグマ  ヒグマ
 どちらも食肉目最大級で、獰猛さでもひけをとらない。北海道の山を歩くときは、ヒグマを見てみたい気持ち半分、会いたくない気持ち半分だが、幸いまだ遭遇していない。
  2006.2 旭山動物園 2006.2 旭山動物園
 ツキノワグマ
 クマというと怖ろしいイメージが強いが、これはおもに草食である。立山へ向かうバスから称名滝を見下ろしていると、突然背後に現れて車内が騒がしくなった。今のところ野生で見た唯一のクマである。
  2006.10 立山弥陀ヶ原
アライグマ科
 アカハナグマ
 中南米に生息し、比較的よく見る動物の1つ。北パンタナールでは観光客に囲まれて、木の上で困っていた。
  2004.9 北パンタナール 2002.5 グアテマラ、ティカル
 アライグマ
 北米に生息し、林の中だけでなく市街地にも進出している。写真のアライグマも、ライオンズ・ゲート・ブリッジの入口付近で、完全に観光客馴れしていた。
   1997.6 カナダ、ヴァンクーバー
イタチ科
 オオカワウソ  
 南米のアマゾン周辺に生息するが、絶滅の危惧が高まっているようである。ロッジの近くに棲みかがあるということでボートで見に行ったが、人になれているようで手に持っている魚も取りにやってきた。見かけはかわいいが、バリバリ音をたてて魚をかじる様子はいかにも肉食獣である。 
   2004.9 北パンタナール
アシカ科
 ガラパゴスアシカ(カリフォルニアアシカ) 
 カリフォルニアアシカの亜種で、かつて同じ仲間にニホンアシカがいたが、1975年頃に絶滅したとされている。ガラパゴスのアシカは人がそばにいても全く気にせず、海に入ったり砂浜に横になったりと、きままであった。 
  2004.5 ガラパゴス、ラピダ島 2004.5 ガラパゴス サンチャゴ島
 ガラパゴスオットセイ  ニュージランドオットセイ
 アシカに比べて毛が深いというが、ほとんど差はわからない。いちばんの違いは、恥ずかしがりやで岩陰に隠れるようにしていることである。  なぜかガイドブックではアザラシのコロニーと紹介されているものが多く、最近までアザラシを見たつもりだったが、写真を拡大してみると脚ヒレが見えた。ミルフォードサウンドのクルーズで、湾の入り口あたりに固まっていた。
  2004.5 ガラパゴス、サンチャゴ島 2001.1 ニュージランド、ミルフォードサウンド
  ミナミアフリカオットセイ
 ケープタウンからの1日観光にたいてい含まれるところで、なるほどすごい数が密集している。伊勢エビなどを食べる贅沢もののようである。  
 2007.9 南アフリカ、ドイカー島
アザラシ科
  ゴマフアザラシ
 野生のアザラシを見たことがあるかと思ったが、まだ動物園だけだった。旭山動物園ではチューブを猛スピードで泳ぐ姿が見られ、旭山動物園を有名にした動物の1つである。  
  2006.2 旭山動物園

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