その名の通り脚の指が1本または3本のグループで、偶蹄目と対になっているようだが、食肉目や翼手目の方が近縁のようである。多くの種がすでに絶滅していて、今はウマ科、サイ科、バク科の3科のみがある。

ウマ科
 サバンナシマウマ  
 シマウマといえばほとんどがこのサバンナシマウマ。似たもので大型のグレービーシマウマがあるが、お尻の模様が違うので区別できる。ケニア・タンザニアでは嫌になるほど見られると聞いていたが、思ったほどは見られなかった。草を食べているとき尻尾がずっと動いていて面白い。
 2013.4 タンザニア、セレンゲティ 2013.4 タンザニア、ンゴロンゴロ
 エトーシャ国立公園では、スプリングボックの次にシマウマが多かった。お昼のお弁当を食べている間も、目の前の水場にいくつもの群れが順番に水を飲みに来ていた。
  2018.5 ナミビア、エトーシャ
 ヤマシマウマ  
 シマウマの仲間、ケープヤマシマウマという種類で、絶滅の危惧があったが保護によって少しずつ数が増えているようである。バスから遠くに見えただけなのでその時はシマウマと気づかず、あとで写真を拡大してようやくわかった。お馴染みのサバンナシマウマに比べると、縞模様が細かく雰囲気が違っている。
  2007.9 南アフリカ、ウエストコースト
 ウマ  ロバ
 ウマの仲間は野生よりも飼われているものの方が馴染みがある。観光地でもよく馬車があるが、トルファンではそれがロバ車になっていた。
   1995.12 エジプト、ルクソール 2001.9 中国、トルファン
サイ科
 クロサイ
 かつてはサハラ砂漠以南に広く分布していたが、角を目当てとした乱獲により激減し、滅多に見られない動物となっている。その中で、ンゴロンゴロは比較的見られると聞いていたので期待していたが、はるか遠くに一瞬現れただけだった。しかし期待していなかったナクル湖で、近くに2頭見ることができて運がいい。クロサイは色が黒いわけではなく、後述するシロサイではないのでクロサイと安易につけられた名前らしい。特徴は小さなおちょぼ口である。  
 2013.4 タンザニア、ンゴロンゴロ 2013.5 ケニア、ナクル湖
 ミナミシロサイ
 シロサイは口が横に広く、「ワイド」と呼んでいたのが間違えて「ホワイト」になってしまった。サイの仲間は5種すべて絶滅の危惧があるが、アフリカ南部にいるミナミシロサイはその中では最も数が多い。一方、アフリカ東部・中部にいるキタシロサイは激減し、ケニアでは絶滅してしまったため、ミナミシロサイを移住させる取り組みが進んでいる。ナクル湖にいるミナミシロサイも移住してきたもので、人に慣れているので平気で近づいてきた。  
 
 2013.5 ケニア、ナクル湖  2013.5 ケニア、ナクル湖
バク科
 アメリカバク
 バクは夢、それも悪夢を食べると言われるが、これは本来は中国の想像上の動物、獏のことらしい。実在するバクは4種のうち3種までが中南米のみに生息する。この写真はおそらくアメリカバクで、なぜかロッジの敷地内で飼われていた。
  2005.9 ベネズエラ、オリノコデルタ

哺乳類−奇蹄目