幌内線の歴史は古く、北海道最初の鉄道、官営幌内鉄道として1882年に開業した。当初は幌内が終点だが、1972年に三笠〜幌内間の客扱いが廃止となり、幾春別方が本線となっている。存廃の基準となる輸送密度は1090人、収支係数は747と成績は悪かったが、歌志内線と同じく貨物輸送があったため第1次特定地方交通線からは除外され、第2次特定地方交通線として廃止された。

  1882.11.13 官営幌内鉄道札幌〜幌内間開業
  1888.12.10 幌内太(のちの三笠)〜郁春別(のちの幾春別)間開業
  1889.12.11 北海道炭礦鉄道に譲渡
  1906.10.1  買収、幌内線となる
  1972.11.1  三笠〜幌内間客扱い廃止、岩見沢〜幾春別間が本線となる
  1984.6.22  第2次特定地方交通線として廃止承認
  1987.7.13  全線廃止 
  1932 1937 1949 1956 1960 1965 1970 1973 1977 1980 1983 1986
 輸送人員(千人/日) 1.4 2.4 7.0 12.6 12.5 7.6 3.6 2.1 1.7 1.3 1.0 0.7
 輸送密度(千人/日) 0.8 1.3 3.4 5.4 5.2 3.9 2.0 1.4 1.1 0.9 0.7 0.5
 貨物輸送量(万t/年) 84.0 169.9 105.8 170.8 181.1 243.1 234.1 104.2 15.9 45.5 35.8 26.1
営業中
 廃止の1年ほど前に乗車しているのだが、日が暮れてからだったので、車窓はなにもわからない。もったいないことをしたと思う。
1986.8 幾春別駅
廃線跡
 岩見沢-幾春別18.1km
 廃止から21年後に廃線探訪実現。萱野駅は駅舎らしきものがあるが、きれいすぎるので昔の駅舎のままかどうか自信が無い。右の写真は旧幌内太駅舎を復元したもので、オリジナルではない。駅跡はクロフォード公園として整備され、いくつかの車両が展示してあるが、残念ながら冬にそなえてシートがかぶせられていた。
2009.10 萱野駅跡@2009.10 三笠駅跡A
  唐松は駅舎とホームがそのまま残されていて、幌内線の中ではいちばん雰囲気がいい。他ではみかけない洋風の屋根が印象的である。幾春別は広々としたバスターミナルになっていた。
2009.10 唐松駅跡B 2009.10 唐松駅跡B
2009.10 幾春別駅跡C
  三笠鉄道村へ行く途中で、クロフォード公園を再訪。DLの貨物列車やキハ82系特急などが編成で保存されていて、営業中の駅のようである。
   
2016.7 クロフォード公園(三笠駅跡)A 2016.7 クロフォード公園(三笠駅跡)A
 三笠-幌内2.7km
  三笠〜幌内間は、ほぼ全線でレールが残されており、一部の区間ではミニ列車の運行が行われている。終点の幌内駅跡は三笠鉄道村になっていて、旧国鉄の車両だけでなく専用鉄道のSLや構内用電気機関車など珍しいものも見られる。
2016.7 三笠〜幌内間D 2016.7 三笠〜幌内間D
2016.7 三笠鉄道村(幌内駅跡)E 2016.7 三笠鉄道村(幌内駅跡)E
 

幌内線