茨城交通は、湊線をひたちなか海浜鉄道に移管したことによって鉄道が無くなってしまったが、かつては御前山へ向かう茨城線や市内電車があった。茨城線は茨城鉄道が前身で、水戸の中心部を避けるような不思議なルートだが、これは水戸駅方面への用地買収ができなかったことによる。ただ、上水戸で市内電車と接続していた。輸送密度は1千人前後と伸び悩み、バス事業が中心となった茨城交通にとっては茨城線を存続させる魅力が無くなって、1971年に全廃となった。

  1926.10.24 茨城鉄道赤塚〜石塚間開業(27.2.23阿波山まで延伸)
  1928.3.26  御前山まで延伸
  1944.8.1   合併により茨城交通茨城線となる
  1966.6.1   石塚〜御前山間廃止
  1968.6.16  大学前〜石塚間廃止
  1971.2.11  全線廃止 
   1941 1949 1955 1960 1965 1970
 輸送人員(千人/日) 1.8 4.6 5.9 4.9 1.9 1.4
 輸送密度(千人/日) 0.6 1.5 1.4 1.4 0.5 1.3
 貨物輸送量(万t/年) 8.0 5.2 6.6 6.5 6.9 2.9
廃線跡
 茨城線(赤塚-御前山25.2km) 
 終点の御前山は鉄道があったとは思えないほどのどかな所で、僅かな区間であるが昔のままの築堤が残っているのがいい。その他の区間はほとんどが立派な道路になっていて、那珂西駅のホーム跡以外はあまり見所がなかった。 
2008.12 堀〜田野間@ 2008.12 那珂西駅跡A
2008.12 石塚駅跡B 2008.12 阿野沢-御前山間C
  

茨城交通茨城線