飯田線向けに開発された、短編成運行を考慮した形式。105系の新製車とほぼ同じ設計で、1M方式の2両編成。車体は鋼製の20m級3扉。台車は105系と同じDT33で、主電動機も105系と同じMT55A(1時間定格出力110kW)。座席は105系と異なり、セミクロスシートになっている。駆動は中空軸平行カルダン、制御は電動カム軸式、制動は電磁直通(発電併用)で抑速ブレーキ付きである。新製時はすべて非冷房だった。
新製車
 0番台 
 当初はすべて飯田線に投入され、旧型国電を置換えた。1986年には、16両が静岡地区の「するがシャトル」運用車となり、冷房化改造とともに専用塗装化されている。JR発足時は、全車JR東海に引継がれた。

  1982     飯田線にて営業運転開始
  1986.11.1  東海道線「するがシャトル」運用開始(専用塗装)
  1988.9-91.5 JR東海色へ変更
  1989.9    「するがシャトル」運用終了
 
左から 国鉄色、JR東海色、するがシャトル色 
 番台  Mc
119
Tc
118
 前歴  登場  消滅  備考
 0番台 33 24 新製 1982.12-83.6 2002.3
改造車
 100・5000・5100・5300番台 
 JR東海発足後、冷房化、両運転台化、ワンマン化などの改造が行われ、番台が細かく分かれた。2002年3月に静岡から大垣へ移管。事故廃車を除き、30年にわたって使用され続けたが、2012年3月に一気に営業運転を終えている。5300番台のうちの12両は、えちぜん鉄道へ譲渡されたが、前面デザインが変更され、塗装もえちぜん鉄道独特のものになったため、119系の面影は無くなっている。

  2012.3.17  定期運用終了
  2012.3.31  最後の営業運転
 
 2016.7 えちぜん鉄道、田原町駅付近
 番台  Mc
119
Tc
118
 前歴  登場  消滅  備考
100番台 9 0番台 1987.12-88.3 1990.6 両運転台化改造
5000番台 16 16 0番台 1989.6-91.6 2012.12 冷房化改造
5100番台 9 100番台 1989.6-90.8 2012.12 冷房化改造
5300番台 7 7 5000番台 1999.12-01.1 2013.6 ワンマン化
車両配置表
 
1985 1987 1990 1992 1995 1998 2000 2002 2005 2008 2010 2012
豊橋 57 41
静岡 16 57 57 57 57 57
大垣 57 57 55 55 55

119系