戦時中から戦後にかけて段階的に開業し、岩泉まで全通したのは最初の開業から30年後の1972年であった。国鉄末期の存廃の基準となる輸送密度は668人、収支係数728という本州では有数の赤字路線で、国鉄の第二次特定地方交通線に選定されたが、並行する道路が狭いために廃止を免れている。しかし2010年の土砂崩れにより大きな被害が発生、復旧しても大赤字は確実のため、ついに廃止されることになってしまった。

  1942.6.25 茂市〜岩手和井内開業(44.7.20押角、47.11.25宇津野、57.5.16浅内延伸)
  1972..2.6  茂市〜岩泉間全通
  2010.7.31 災害により全線休止
  2014.4.1  全線廃止 
  1949 1956 1960 1965 1970 1973 1977 1980 1983 1986
 輸送人員(千人/日) 0.7 1.4 1.4 1.9 1.5 1.8 1.5 1.3 1.0 0.6
 輸送密度(千人/日) 0.2 0.5 0.6 0.8 0.7 0.8 0.7 0.6 0.5 0.3
 貨物輸送量(万t/年) 5.1 14.3 18.0 13.1 15.9 10.5 3.8 2.6
営業中
 乗車したのは1990年。この時はJR全線踏破達成の直前で、駆け足で乗車してしまったので、もう一度ゆっくり乗りたい路線であった。
1990.3 岩泉駅 1990.3 岩泉駅
廃線跡
 茂市〜岩泉38.4km 
 2012年はまだ廃止が決定したわけではなかったが、せめて施設が残っているうちに見ておきたいと思い、訪問した。まだ地元は再開をあきらめていないため、駅はとてもきれいに整備されている。土砂崩れが発生した押角〜岩手大川間は険しい山の中で、現場を見ることはできなかった。
2012.6 岩手刈屋駅跡@ 2012.6 中里駅跡A
2012.6 岩手和井内駅跡B 2012.6 押角駅跡C
2012.6 押角トンネルD 2012.6 宇津野駅跡E
浅内開業以前に終点として設けられた駅
2012.6 岩手大川駅跡F 2012.6 岩手大川〜浅内間G
2012.6 浅内駅跡H 2012.6 浅内駅跡H
2012.6 二升石駅跡I 2012.6 岩泉駅跡J
  

岩泉線