片開き2扉のキハ20系と、両開き3扉のキハ30系の中間となる、両開き2扉の車両として開発されたもの。車体は鋼製で、キハ52形と同じ全長21,300mm。座席はセミクロスシート。機関はキハ80系で開発された横型のDMH17H(出力180ps)。台車は、キハ30系と同じコイルばね・ペデスタル式のDT22C・TR51Bである。制動はDA1系。基本となるキハ45・23形、北海道向けのキハ46・24形と、2エンジンのキハ53形がある。
 
キハ45・23形
 両運転台がキハ23形、片運転台がキハ45形で、合わせて152両が製造された。正面はキハ58系に似ているが、裾の絞りが無いことが特徴である。
 JR東日本・西日本・四国・九州に引継がれたが、JR四国とJR九州からは数年のうちに消滅。JR東日本では陸羽東線などの運用車が最後で、2000年に消滅した。JR西日本の山口線運用車がJR全体で最後となり、2003年に引退。下関で保管されていた保留車も2009年に廃車となって消滅している。保存車は1両も無い。 
1989.8 城端線城端駅
 形式 番台 両数  前歴 登場  消滅  備考
キハ23 0番台 33 新製 1966.11-69.2 2009.6 両運・暖地向け
  500番台 21 1967.11-69.1 2004.1 両運・寒地向け
キハ45 0番台 74 1966.10-68.2 1995.8 片運・暖地向け
500番台 22 1967.10-69.3 1994.10 片運・寒地向け
600番台 2 1969.3 1993.3 簡易荷物車
キハ46・24形
 キハ45形の北海道向け車両で、酷寒地に対応して片開き扉を採用している。片運転台キハ46形、両運転台キハ24形あわせて僅か16両の製造で、すべてJR北海道に引継がれ、1995年に消滅している。今も1両だけ個人が所有しているようだが、詳細不明である。
1990.8 函館本線森駅
 形式 番台 両数  前歴 登場  消滅  備考
キハ24 10 新製 1967.4 1995.9 両運
キハ46 6 1966.12 1992.12 片運
キハ53形
 0番台
 キハ53形0番台は、勾配線区向けに2エンジンを搭載したもので、11両のみ製造された。おもに西日本で使用され、木次線ではヤマタノオロチのラッピング車両となっていた。2003年に全廃となっている。保存車は無い。 
1990.2 木次線出雲坂根駅
 200・500・1000番台
 1986年以降に、キハ56系急行型気動車を両運転台化改造したものが10両、キハ53形に編入され、500番台となっている。ほかに、キハ58系を両運転台化改造した200番台が2両、1000番台が3両あった。1000番台はJR発足後の登場である。 
1988.3 500番台:宗谷本線音威子府駅 1987.3 500番台:羽幌線幌延駅
 形式 番台 両数  前歴 登場  消滅  備考
キハ53 0番台 9 新製 1967.3-69.3 2003.9 2エンジン車
100番台 2 1968.12 1993.3 長大編成対応
200番台 2 キハ58 1987.2-3 2000.5 両運化・JR東
500番台 10 キハ56 1986.1-10 1996.3 両運化・JR北海道
1000番台 3 キハ58 1987.12-88.3 2005.8 両運化・JR西
JR北海道
 キハ46形、キハ24形とキハ53形500番台の計26両すべてを国鉄から引継ぐ。キハ46形は札幌地区、キハ24形は函館地区、キハ53形は旭川地区に多かった。1996年までに消滅。今も1両だけ個人が所有しているようだが、詳細不明である。
1991.2 キハ53形500番台:深名線朱鞠内駅
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ46 0番台 6 国鉄 1987.4 1992.12
キハ24 0番台 10 1995.9
キハ53 500番台 10 1996.3
JR東日本
 JR発足時は、一ノ関、小牛田、郡山、水戸に配置。陸羽東線などの運用車が最後で、2000年までに消滅している。
1987.3 陸羽東線小牛田駅
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ45 0番台 11 国鉄 1987.4 1992.6
500番台 14
キハ23 500番台 11 2000.7
キハ53 200番台 2 2000.5
JR西日本
 JR発足時は、富山、敦賀、亀山、姫路、米子、岡山、広島、小郡に広く配置。山口線・山陰線などの運用車が最後まで残った。最後のキハ23形は、2003年に営業運転を終えたが、これはJR全体で最後の運行だった。その後もトップナンバーが保留車として残っていたが、2009年に廃車となり、解体されている。
 
1990.3 キハ45系:長門二見駅(左の車両)
1989.8 キハ45系:九頭竜湖駅 1989.8 キハ23形:鍛冶屋駅
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ45 0番台 30 国鉄 1987.4 1994.10
500番台 8
キハ23 0番台 30 2009.6
500番台 10
キハ53  0番台 6 2003.9
1000番台 3 キハ58  1987.12-88.3 2005.8  
JR四国
 JR発足時、徳島でキハ45形のみ24両引継ぐ。1000系の登場などにより、1990年までに消滅している。
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ45 0番台 24 国鉄 1987.4 1990.12
JR九州
 JR発足時は、直方、大分、鹿児島に配置。1996年までに消滅している。
 形式 番台 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ45 0番台 8 国鉄 1987.4 1995.8
600番台 2
キハ23 0番台 3 1995.8
キハ53 0番台 2 1993.3
100番台 2
車両配置表
キハ45・23形
管理局 1968 1972 1975 1977 1980 1982 1985 1987 1990 1995 2000 2005
盛岡 7 7
仙台 21 23 23 23 23 23 26 14 10 9 4
新潟 16 21 21 21 21 21
水戸 4 4 4 4 8 15 15
千葉 15 10
名古屋 10 10 8
金沢 11 18 18 18 18 18 22 22 26 3
大阪 2 2 2 2 2 6 6 1
天王寺 17 15 19 19 9 9 3
米子 7 11 11 11 11 11 6
岡山 16 16 6 1
広島 16 21 21 21 21 21 30 34 36 27 9 1
四国 19 19 19 19 19 19 19 24 9
門司 4 10 12 12 12 12 12 11 2 2
大分 2 2 2 2 2 2 2 2
キハ46・24形
管理局 1968 1972 1975 1977 1980 1982 1985 1987 1990 1995
釧路 1 2 2 2 2 2 2 2
旭川 3 3 2 2 2 2 2 2 4
札幌 4 4 5 5 5 5 5 5 5
函館 7 7 7 6 7 7 7 7 6 3
キハ53形
管理局 1968 1972 1975 1977 1980 1982 1985 1987 1990 1995 2000 2005
釧路 2
旭川 8 8 3
札幌                 2 2
仙台 2 2 2 1
名古屋 3
金沢 3 3 3 3 3 3 6 6 5 1
天王寺 2 2 2 2 2 2 3
米子 2 2 2 2 2 2 3 3 3
岡山 3
大分 2 2 2 2 2 2 2 2
鹿児島 2 2 2 2 2 2 2 2

キハ45系