城下町であった村松への鉄道として、地元有力者が中心となって建設した路線。峠を越えて五泉と加茂を結んでいたが、1985年に大半の区間を廃止し、最後は2駅4.2kmだけのミニ私鉄となった。

  1923.10.20 五泉〜村松間開業(1067mm、600V)
  1930.7.22  村松〜東加茂間開業
  1930.10.20 東加茂〜加茂間延伸
  1985.4.1   村松〜加茂間延伸
  1999.10.4  全線廃止  
   1941 1949 1955 1960 1965 1970 1975  1980  1985 1990 1995 1998
 輸送人員(千人/日) 2.6 10.0 4.4 6.1 8.3 7.3 5.5 3.5 1.7 1.4 1.2 0.9
 輸送密度(千人/日) 0.7 2.8 1.1 1.5 2.0 1.7 1.3 0.8 1.6 1.2 1.2  0.8
 貨物輸送量(万t/年) 3.2 4.4 1.9 2.0 3.4 3.5 0.9 0.5  
 営業係数 88 97 89 92 96 101 113 122 126 125 102 136
営業中
 乗車したのは1991年。2駅だけになってからで、しかも夜だったので何も見ていないという残念なことをしている。
1991.2 村松駅にて
廃線跡
 村松-加茂21.9km 
 改めて廃線後を訪れると、先に廃止した区間でも車両が保存されていたりホームが残っていたりと見所が豊富である。中でも山あいにぽつんと車両が残る冬鳥越と、草むしたホームの横に駅舎まで残る七谷駅は印象的な風景だった。ただ、陣ヶ峰駅の横に最近まであったはずの橋梁は無くなっていた。 
2006.11 村松駅跡@
2006.11 高松駅跡A 2006.11 土倉-冬鳥越間B
2006.11 土倉-冬鳥越間B
土倉トンネル
2006.11 冬鳥越駅跡C
2006.11 七谷駅跡D 2006.11 陣ヶ峰駅跡E
 
車両
種類 番号 登場 1935 1948 1955 1965 1975 1984 1994  備考
EC デ1-2 1923.10 2 1 もと名鉄モ455
モハ11-13 1930.3 3 3 2 2 2 2 もと名鉄モ455
モハ21 1947 1 1 もと名鉄モ455
クハ10 1950.5 1 1 1 1 1 もと国鉄キハ41120
モハ31 1952.10 1 1 1 1 1 デ1改造名義
モハ41 1954.4 1 1 1 1 モハ13改造名義
モハ51 1954.5 1 1 1 1 1 デ2改造名義
モハ61 1958.1 1 1 1 1 もと西武クハ1233
モハ71 1965.5 1 1 1 もと西武クハ1211
モハ81 1972.12 1 1 もと越後モハ3002
モハ91 1975.11 1 もと山形モハ106
EL ED1 1930.4 1 1 1 1 1 1 1 もと名鉄モ455
 モハ11形
 1930年の全線開業時に新造された、12m旧半鋼製車。3両のうち2両は、部分廃止まで50年以上活躍した。
2006.11 モハ11:村松駅跡付近
 ED1形
 蒲原鉄道唯一の機関車。1930年の全線開業時に導入され、廃止まで70年近く車籍を有していたが、晩年はほとんど使用されていなかった。
 
2006.11 ED1:村松駅跡付近
 クハ10形
 ルーツは国鉄キハ41120形で、蒲原鉄道唯一のクハとして活躍した。前面は1961年に改造されている。
 
1991.3 クハ10:村松駅
 モハ31形
 戦後の1952年に増備されたもので、車籍はデ1を引き継いでいるが、車体は新造で台車も別の車両のものを流用している。路線廃止時まで残っていた。
 
2006.11 モハ31:村松駅跡付近 1991.3 モハ31:村松駅 
 モハ61形
 西武クハ1233を電動車化、両運化したもので、ルーツは武蔵野鉄道である。こちらも路線廃止時まで残っていた。
 
2006.11 モハ61:冬鳥越スキーガーデン

蒲原鉄道