EF30形

 関門トンネルは直流電化であったが、門司駅構内が交流に切り替わることになったため、門司駅に乗り入れるために開発された初の量産交直流電機機関車。関門トンネルの塩害対策として、ステンレス車体が採用されている。全長は、1号機は17,860mmだったが、2号機以降は16,560mmに短縮し、外板にコルゲート加工がされるようになった。軸配置はB+B+B。台車はDT117・118。主電動機はMT51(1時間定格出力600kW)が3基。駆動はWN、制御は電空単位スイッチでバーニヤ付き、制動はEL14-ASである。
 基本的には関門トンネル区間のみで30年以上使用され、1987年3月にさよなら運転を行っている。保存機はトップナンバーを含めて3両ある。
○EF30-1
 1978年の廃車後、小倉北区の勝山公園で保存されていたもので、門司区のめかり公園に移設された。コルゲート加工されていない貴重な車体だが、やや痛みがみられる。

○EF30-3
 最後まで車籍を残して大分で保管されていたものだが、1995年に除籍され、九州鉄道記念館でカットボディとなってしまった。
2016.8 EF30-1 関門海峡めかり公園駅前 2016.8 EF30-3 九州鉄道記念館
○EF30-20
 1987年の廃車後、なぜか関門トンネルと何も関係がない高崎運転所で保管されていたもの。碓氷峠鉄道文化むらに移設して展示されている。
 
2016.5 EF30-20 碓氷峠鉄道文化むら
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
EF30 1-22 22 新製 1960.3-68.11 1994.10
車両配置表
1964 1968 1972 1975 1977 1980 1982 1985 1987 1990 1992
門司  17 19 22 22 22 21 21 20
大分 1 1 1