ED75形

 東北地方を中心に、北海道から九州まで使用することを想定した、汎用タイプの交流電気機関車。車体は全長14,300mmで、軸配置はBo-Bo。台車はDT129系。主電動機はMT52(1時間定格出力475kW)が4基。最高運転速度は100km/h。駆動は吊りかけ式、制御は低圧タップ、制動はEL14-ASである。なお、500番台のみサイリスタ位相制御となっている。
 0番台
 おもに東北地方向けで、1・2号機は試作機、3号機以降が量産機となる。ツララ切りの有無など、細かい仕様の違いがあった。
 300番台
 九州地方向けの60Hz仕様。11両のみ製造された。JRに引継がれることなく消滅している。
 500番台
 北海道向けの試作機で、1両のみの製造。全サイリスタ位相制御が採用されたが、通信・信号に対する障害があったため、量産されることは無かった。1986年に廃車となり、小樽市総合博物館で保存されている。
 
 2017.9 ED75-501:小樽市総合博物館
 700番台
 奥羽・羽越線向けに、耐雪・耐塩害対策を備えたもの。0番台に次ぐ91両が製造された。0番台・1000番台が消滅した2012年以降は、JR東日本が所有する700番台5両のみとなっている。
1986.8 一ノ関駅 1990.3 秋田駅
2017.6 四ツ小屋駅付近
○ED75-775
 2007年に廃車となったもので、鉄道博物館で展示されている。
 
2015.12 ED75-775:鉄道博物館
 1000番台
 寝台特急や高速貨物列車に対応した高速運転用のもの。JR貨物の所有車が最後まで残ったが、2012年3月に運用を終了している。
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
ED75 1-160 160 新製 1963.10-68.9 2012
301-311 11 1965.7-68.9 1986.3
501 1 1966.9 1986.10
701-791 91 1971.6-76.7
1001-1039 39 1968.5-76.11 2012
車両配置表
1964 1968 1972 1975 1980 1985 1987 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
岩見沢 1 1 1 1
札幌 1
青函 10
青森 44 51 48 49 29 25 40 18
盛岡 40 47 45 48 34 42 42
秋田 37 58 90 64 31 36 9 3 4 2 2 2
長町 31 67 67 64 79 49 48 47 88 59 12
仙台 55 3 3 3 3
福島 13 12 39 19 18
内郷 32 34 32 29
勝田 2
水戸 8
門司 10 11 11 11 11