485系1500番台ではトラブルが多発したことから、北海道向けの本格的な耐寒耐雪仕様の特急電車として新たに開発された車両。711系で実績があるサイリスタ位相制御を採用した。車体は鋼製の20m級で、耐寒対策のため側窓が小さいことが特徴。室内は簡易リクライニングシートで、グリーン車は設定されていない。台車は711系と同等の円筒案内式インダイレクトマウント空気ばねDT38AとTR208A。主電動機はMT54E(1時間定格出力150kW)、駆動は中空軸平行カルダン、制動は電磁直通(発電併用)である。1978年に試作車900番台、1980年に量産車0番台が登場した。
  
国鉄
 1979年に特急「いしかり」として営業運転を開始、翌年の室蘭電化時に「ライラック」と改称して485系を置き換える。6両編成8本の体制だったが、1986年に増発のため4両編成12本へ組み替えている。全車JR北海道に引継がれた。
 
  1979.3.19 札幌〜旭川間の特急「いしかり」として営業運転開始
  1980.10.1 室蘭〜札幌〜旭川間の特急「ライラック」と改称
  1986.3  特急「ホワイトアロー」運転開始
  1986.11 781系を4両編成に統一
1986.8 「ライラック」:南千歳駅 1988.3 「ホワイトアロー」:苫小牧駅 
 番台 Mc
781
M
781
Tc
780
T
780
 前歴  登場  消滅  備考
900番台 1 2 1 2 新製 1978.11 2007.8
0番台 7 14 7 14 1980.6-7 2007.11
100番台 4 4 0番台M・T 1986.5-10 2007.10
JR北海道
 札幌運転所 
 48両全車がJR北海道に引継がれ、特急「ライラック」「ホワイトアロー」にて運用されていた。2007年10月に、789系に置き換えられて運用を終了している。
 函館市内の幼稚園で、クハ780-2、クモハ781-2、モハ781-4、サハ780-4の4両の車体が残されている。公道からは片側の先頭車の顔しか見ることができない。本来の新塗装とは少し違う変な塗装だった。

  1990.9.1 「ホワイトアロー」の運用無くなる
  1992.7.1 「ライラック」から「すずらん」分離、快速「エアポート」の運用開始
  1992.2〜93.2 塗装変更
  2001.3  uシート設置開始
  2002.3.16 快速「エアポート」の運用が無くなる
  2007.10.1 定期運用が無くなる
  2007.10.28 最後の営業運転
 
2016.9 クハ780-2:函館市ききょう幼稚園 
 番台 Mc
781
M
781
 Tc
780
T
780
 前歴  登場  消滅  備考
900番台 1 2 1 2 国鉄 1987.4 2007.8
0番台 7 14 7 14 2007.11
100番台 4 4 2007.10
 函館運輸所 
 2003年に、4両編成2本が、「ドラえもん海底列車」6両編成と予備車2両に改造され、札幌運転所から転入した。津軽海峡線で運用されたが、2006年8月に運行終了し、そのまま廃車となっている。
 
ドラえもん海底列車
 番台 Mc
781
M
781
Tc
780
T
780
 前歴  登場  消滅  備考
0番台 1 1 2 2 札幌 2003.6 2006.11
100番台 1 1 予備車
車両配置表

1980 1982 1985 1987 1990 1992 1995 1998 2000 2002 2005
札幌 6 48 48 48 48 48 48 48 48 48 40
函館 8
781系