原生人類、ホモ・サピエンスが登場したのは、わずか25万年前と言われるが、サルの仲間から人類が分かれたのは700〜600万年前である。そして、今も発掘・研究が進み、日々歴史が塗り替えられているのである。現在知られている、主な人類をあげるとこのようになる。
  トゥーマイ猿人(600〜700万年前)
  アウストラロピテクス・アファレンシス(350〜400万年前)
  アウストラロピテクス・アフリカヌス(250万年前)
  ホモ・ハビリス(240万年前、最初のヒト属)
  ホモ・エルガステル(180万年前)
  ジャワ原人(180万年前)
  北京原人(100万年前)
  ネアンデルタール人(30万年前)
 これらは、順番に進化していったのではなく、枝分かれして複数の人類が同時に存在していた。とくにネアンデルタール人は、1万8千年前まで存在していたというから驚きである。またホモ・サピエンスを含め、多くの人類はアフリカで生まれ世界に広がっていったというのも不思議で、興味は尽きない。

エチオピア
 メルカ・クントゥレ  国立博物館
 エチオピアは、多くの人類が登場した地である。発掘現場の多くは南部のアワシュ川流域に集中しているが、首都アディスアベバ近郊にも100万年以上前のものとみられる遺跡があった。しかしガイドブックにも載っていないので、詳しいことはわからない。  1974年にエチオピアで発見された人骨は、当時は350万年前の最古の人類と考えられ、ルーシーと名付けられた。1992年に同じエチオピアで440万年前のラミダス猿人が、さらに2002年にはチャドでトゥーマイ猿人が発見され、最古の座は譲ったが、知名度ではルーシーが一番のような気がする。
2011.5 人類の遺構 2011.5 ルーシーのレプリカ

番外編 人類のはじまり