戦争をまたいで建設された路線。津軽海峡線の開業と入れ替わるように、僅か1ヶ月前に廃止になった。津軽海峡線は開業初日に乗車しているので、松前線ももう少しだけ残っていれば乗ることができたのにと思う。存廃の基準となった輸送密度は1398人、収支係数719で、どちらも北海道の廃止路線の中では最も良かった。

  1937.10.12 木古内〜渡島知内間開業(46.12.15渡島大沢まで延伸)
  1953.11.8  木古内〜松前間全通
  1984.6.22  第2次特定地方交通線として廃止承認
  1988.2.1   全線廃止 
  1949 1956 1960 1965 1970 1973 1977 1980 1983 1986
 輸送人員(千人/日) 1.6 2.9 3.6 4.4 4.8 4.2 3.4 2.8 2.5 1.8
 輸送密度(千人/日) 0.6 1.1 1.3 1.7 1.8 1.9 1.5 1.3 1.2 0.8
 貨物輸送量(万t/年) 5.2 7.4 7.7 9.2 8.9 5.4 2.4 1.4
廃線跡
 木古内-松前50.8km
 ここの最大の見所は橋梁跡で、途中で途切れているが高い所にあるので迫力がある。終点の松前駅跡は公園と道路に整備されてしまったが、なぜか駅前広場と観光案内所跡が雰囲気を残していた。 
2006.11 湯ノ里付近の踏切跡D
背後は津軽海峡線
2006.11 千軒駅跡F
2006.11 渡島大沢付近J 2006.11 松前駅跡K
 9年ぶり2回目の訪問は、北海道新幹線の開業直前。森越駅の近くに、赤いガーター橋が残る。渡島知内は、松前線で唯一駅舎が残っている。 
2015.10 森越駅跡@ 2015.10 森越〜渡島知内間A
2015.10 渡島知内駅跡B 2015.10 重内駅跡C
 湯の里は、写真ではわかりにくいが、現地へ行くと駅位置が容易に判別できる。渡島福島は前回訪問時に間違えた所だが、どこに駅があったかわからなくなっている。 
2015.10 湯の里駅跡E 2015.10 渡島福島駅跡G
 白符駅は、駅に登る階段が残っているが、その上は繁みになっていて立ち入ることも難しい。渡島吉岡も駅位置が判別できなくなっている。この後、さらに先へ進んだが、渡島大沢駅が見つけられず、及部駅では真っ暗になってしまった。 
2015.10 白符駅跡に登る階段H 2015.10 渡島吉岡駅跡I
 

松前線