1957年に開業した、日本で3都市めとなる地下鉄。名城・名港線は、かつては2号線(名古屋港〜大曽根)と4号線(その他の区間)という区分であったが、環状線となった際に今の区分に変わった。東山線・名城線・名港線は標準軌の第三軌条、鶴舞線・桜通線・上飯田線は狭軌の架空集電と、システムが大きく2つに分かれている。
第三軌条
 100系列
 黄色一色の塗装から黄電と呼ばれた、東山線最初の車両群。全長15580mmで、100形は直角カルダン駆動、200形以降はWNドライブ駆動が採用された。開業時は先頭車の100形のみで、後に中間車の500形・700形等が増備されていった。100形はボディマウント構造だったが、200形からはボックスマウント構造に変更されている。
、300・800形は6両固定編成となり、その他の車両も6両編成22本が組まれた。2000年4月に営業を終え、14両が高松琴平電鉄に譲渡された他、ブエノスアイレス市に譲渡されたものがある。

 1957.11.15 1号線(東山線)名古屋〜栄町間開業、100形営業運転開始
 1964.12   200形営業運転開始
 1967.3.30  300形営業運転開始
 1985.8    開業時の車両が最後の営業運転
 2000.4.11  300形の最後の営業運転
   
2015.11 107号:レトロでんしゃ館   2019.11 もと300形:琴電古高松駅付近
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
100形 101-140 40 1957-63 1988.7 ボディマウント
500・700形 501-539、701-764 84 1963-73 1999.4 中間車
200・600形 201-204、601-604 8 1964-65 1990.8 ボックスマウント
300・800形 301-338、801-876 114 1967-75 2000.4 6両編成
250形 251-268 18 1983.10-87.11 1999.4 700形先頭車化
<譲渡>
 松琴平電鉄(1998.7-、14両)
 ブエノスアイレス(42両)
 1000系列
 名城線開業時の車両で、東山線の100系列とほぼ同タイプだが、中央に行き先表示器があるのが特徴。台車や補助機器の違いにより、1000形、1100形、1200形の3つの形式がある。塗装は黄色だが、薄紫の帯がまかれていた。
 2000年4月に営業を終え、高松琴平電鉄に14両、福井鉄道に4両、ブエノスアイレス市に18両が譲渡されている。

 1965.10.15 2号線(名城線)栄町〜市役所間開業、1000形営業運転開始
 1971.3.29 1100形営業運転開始
 1974.3.30 1200形営業運転開始
 2000.3.31 1200形の最後の営業運転
   
 2005.5 もと1200形:琴電志度駅  2016.7 もと1200形:福井鉄道田原町付近
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
1000・1500形 1001-22、1501-11 33 1965-67 1994.4
1100・1600
・1700形
1101-14、1601-32、
1701-13
57 1971-74 2000.4
1200・1800
・1900形
1201-14、1801-14、
1901-17
35 1974 2000.4
<譲渡>
 松琴平電鉄(1998.7-、14両)
 福井鉄道(1997.12-、4両)
 ブエノスアイレス(18両)
 5000形
 東山線高畑延伸時に登場したもので、東山線最初の冷房車。アルミ車体で、チョッパ制御が採用された。
 2015年3月に営業運転を終えている。30両がブエノスアイレス市に譲渡されたほか、まだいくつかの編成が車庫に留置されている。

 1980.7.1 東山線にて営業運転開始
 2015.8.28 最後の営業運転
 
2019.4 藤が丘車庫
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5101-、5601-
<M>5201-、5301-
  、5401-、5501-
5101-23編成 138 1980-90 2015.3
<譲渡>
 ブエノスアイレス(30両)
 2000形
 名城線向けの車両。仕様は桜通線6000形に類似していて、ステンレス車体、VVVFインバータ制御が採用されている。
 1000系列をすべて置き換え、名城・名港線は2000形で統一された。2013年から機器等の更新が始まり、制御器がIGBT素子のVVVFインバータに変更されている。

 1989.6.10 名城線にて営業運転開始
 
2015.11 金山駅
 形式 編成番号 両数 登場  消滅  備考
<Tc>2101-、2601-
<M>2201-、2301-
  、2401-、2501-
2101-36編成 216 1989.3-04.8
 5050形
 東山線の非冷房車300形等を置き換える目的で登場したもの。外観は5000形に似ているが、ステンレス車体でVVVFインバータ制御が採用されており、実態は大きく異なる。6両編成27本が製造されている。
 2017年から機器等の更新が始まり、制御器がIGBT素子のVVVFインバータに変更されている。

 1992.5.17 東山線にて営業運転開始
 
2015.11 上社駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5151-、5651-
<M>5251-、5351-
  、5451-、5551-
5151-77編成 162 1992.3-00.4
 N1000形
 5000形を置き換えるために登場したもので、デザインが大きく変わった。2008年3月に営業運転を開始している。
  
 2015.11 上社駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>N1101-、N1601-
<M>N1201-、N1301-
  、N1401-、N1501-
1101-21編成 126 2007.11-15.4
鶴舞線・桜通線・上飯田線
 3000形
 鶴舞線開業時の車両で、セミステンレスの20m級車体。電機子チョッパ制御が採用された。4両編成23本が製造され、1993年から6両編成への組み換えが行われている。

 1977.3.18 鶴舞線伏見〜八事間開業、営業運転開始
 1993.8  6両編成化
 
2018.6 豊田市駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Mc>3101-、3801-
<M>3201-、3701-
3101-23編成 92 1977-84
 6000形
 桜通線開業時の車両で、名古屋市初のVVVFインバータ制御車。桜通線開業の2年前から、鶴舞線で暫定営業していた。当初は4両編成で、1993年の3次車導入とともに5両編成化されている。

 1987.12.28 鶴舞線にて暫定営業開始
 1989.9.10 桜通線中村区役所〜今池間開業、桜通線運用開始
 1993    5両編成化
  
2017.12 中村区役所前駅 
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Mc>6101-
<Tc>6801-
<M>6301-、6701-
<T>6201-
6101-20編成 100 1987.10-94.2
 3050形
 鶴舞線全線開業時の増備車で、デザインや機器は桜通線6000形に似ている。6両編成10本で、中間車のうち2両だけは3000形の余剰車を転用した。2018年から機器等の更新が始まっている。

 1993.4.1 鶴舞線にて営業運転開始
 
2015.11 日進駅
 形式 編成番号 両数 登場  消滅  備考
<Mc>3151-
<Tc>3851-
<M>3351-、3751-
<T>3251-、3451-
3151-60編成 58 1993.3-94.2
 7000形
 上飯田線開業時の車両で、オールステンレス車。直通運転を行う名鉄小牧線の300系と、機器等を共通化している。市営の路線延長が短いため、4両編成2本のみが製造されている。

 2003.3.27 上飯田線平安通〜上飯田間開業、営業運転開始
 
2019.3 羽黒駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>7101-、7601-
<M>7201-、7301-
7101-02編成 8 2003.2-3
 6050形
 桜通線徳重延伸時の増備車。6000形に似ているが、前照灯と尾灯が縦に並んでいる。

 2010.7.5 桜通線にて営業運転開始
  
2017.12 中村区役所前駅 
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>6151-、6851-
<M>6251-、6351-
  、6751-
6151-54編成 20 2010.2-10.12
 N3000形
 鶴舞線の3000形を置き換えるために登場したもの。3101編成のみがアルミニウム合金、3102編成以降はステンレス車体となっている。

 2012.3.16 営業運転開始
 
2015.11 赤池駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>N3101-、N3801-
<M>N3201-、N3301-
  、N3701-
<T>N3401
3101-15編成 90 2011.10-22.3
形式別車両数
種類 形式 1964 1981 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
東山線 100系列 60 246 222 174 126 18
5000形 6 84 132 138 138 126 108 12
5050形 42 144 162 162 162 162
N1000形 18 120 126
名城線 1000形 125 125 125 84 12
2000形 30 90 180 216 216 216 216
鶴舞線 3000形 52 92 92 92 92 92 92 68 30
3050形 58 58 58 58 58 54
N3000形 24 66
桜通線 6000形 52 100 100 100 100 100 100
6050形 5 20 20
上飯田線 7000形 8 8 8 8
年表

  1957.11.15 1号線(現・東山線):名古屋〜栄町間開業
  1965.10.15 2号線(現・名城線):栄町〜市役所間開業
  1969.4.1  1号線:中村公園〜藤が丘間全通
  1971.12.20 名城線:大曽根〜名古屋港間全通
  1974.3.30 4号線(現・名城線):金山〜新瑞橋間開業
  1977.3.18 鶴舞線:伏見〜八事間開業
  1982.9.21 東山線:高畑〜中村公園間延伸
  1989.9.10 桜通線:中村区役所〜今池間開業
  1993.8.12 鶴舞線:上小田井〜赤池間20.4km全通
  2003.3.27 上飯田線:上飯田〜平安通間0.8km開業
  204.10.6  名城線:金山〜大曽根〜金山間26.4km全通
         金山〜名古屋港間は名港線となる
  2011.3.27 桜通線:中村区役所〜徳重間19.1km全通
  

名古屋市営地下鉄