カトマンドゥ盆地は古くから移住者による王朝があったといわれるが、はっきりわかっているのは4〜9世紀のリッチャヴィ王朝からである。その後しばらくの空白期間を経て、13世紀にマッラ王朝が成立、現在の文化の基礎が築かれていく。15世紀末にはカトマンドゥ、パタン、バクタプルの3つに分裂するが、競い合いながらさらに発展した。しかし現在のネパールはゴルカ地方の小国が始まりで、18世紀後半にカトマンドゥを征服、さらにインドを植民地としていたイギリスとも戦い、現在の国境がほぼ確定している。

 4世紀頃 ネパーラー王国リッチャヴィ朝成立
 9世紀〜 デーヴァ朝
 13世紀〜 マッラ朝
 1450年頃 バクタプル王国とカトマンドゥ王国に分裂
 1619年  パタン王国独立、三国時代
 1769   シャハ王朝がネパール統一
 181416年 ネパール・イギリス戦争

カトマンドゥ盆地
 スワヤンブナート 
 伝説では、紀元前、文殊菩薩が建立したといわれる仏教寺院。四方を見わたすブッダの目が描かれている。カトマンドゥを見下ろす丘の上にあるため眺めがいい。
2003.12
 パシュパティナート  ボダナート
ネパール最大のヒンドゥー教寺院で、インド亜大陸4大シヴァ寺院の1つにも数えられる。紀元前3世紀には最初の寺院が建てられたといわれる。左は火葬場の煙。前の川では沐浴もおこなわれる。  カトマンドゥ盆地最大のストゥーパ。現在のものは15世紀に建立されている。丸い部分の途中まで登ることができる。
2003.12 2003.12
 カトマンドゥ 
 15〜18世紀マッラ王朝時代の都の1つで、中心のダルバール(宮廷)広場には数多くの寺院が雑然と集まって不思議な空間をつくっている。クマリの館は現在も生き神様が住み、ネワールの彫刻が美しい。
2003.12 ダルバール広場 2003.12 クマリの館
 パタン
 同じくマッラ王朝の都。かつては美の都ラリトプルと呼ばれただけあって、絵になる美しい街である。道の奥には計算されたようにランタンリルンが見えている。ネパールにこれほど美しい街並みが残っているとは思わなかったので、驚きであった。
2003.12 ダルバール広場 2003.12
 チャングナラヤン  バドガオン
 323年開基の、丘の上に建つヒンドゥー教寺院。現在の建物は1702年に再建されたもの。  カトマンドゥ、パタンとともにマッラ3王国の都の1つで、バクタプルと呼ばれた。五重の塔のあるニャタポラ寺院など、特徴的な建物が多く、街全体が見所になっている。
2004.1 2004.1 ダルバール広場 
 世界遺産「カトマンドゥ盆地」  1979年登録 

ネワール諸王朝