ナイルは四大文明の1つを育んだ世界最長の川。白ナイルはケニア・タンザニア・ウガンダ国境のビクトリア湖、青ナイルはエチオピアの高原を源としてエジプトで地中海に注いでいる。エジプトではどこも砂漠の中をゆったりと流れており、赤道直下の森の中を流れてきたとは想像することもできない。
 
ナイル川
 カイロ   
 古代エジプトでは、ナイル川の東が生者の街で、死者はナイル川の西に葬られた。カイロでも、街は主にナイル川の東にあり、西側はピラミッドのあるギザである。世界有数の大河川とは思えないほど、川幅はあまり広くない。
2025.5 カイロ市内のナイル川とカイロタワー
 ルクソール   
 ルクソールも、街はナイル川の東で、西には王家の谷や葬祭殿がある。川にはクルーズ船やファルーカ(帆掛け舟)が多い。
2025.4 ルクソール市内 向こう側がナイル西岸
 アスワンダム   
 1902年に完成したもので、当時としては世界最大の石造ダム。アスワンハイダムの完成後は役割が減少したものの、今も機能している。なお、このダムによってフィラエ島のイシス神殿が半分水没していたが、近くに島に移設して救出されてる。
 エジプトの観光地はどこもナイル川の近くにあるが、いちばん印象的だったのはフィラエ島観光からの帰りである。ツアーから外れてタクシーとボートをチャーターしての訪問だったので、無事ホテルに帰りつけるか不安であったが、船着場で夕陽を見たときは不安など忘れてしまった。ダムらしく背後に送電線が見えている。
 
1995.12 フィラエ島への船着き場  2025.4 アスワンダム
 アスワンハイダム   
 アスワンダムだけでは電力が不足したため、その上流に新たに建設されたもの。1970年に完成した。このダムによってできたナセル湖は全長500kmもあり、水没するアブシンベル神殿などの神殿群を救出する運動が、世界遺産の始まりである。ダムの近くにあるカラブシャ神殿も、水没しない所に移設された神殿の1つである。
2025.4 アスワンハイダム 2025.4 ナセル湖とカラブシャ神殿
 ハルツーム
 スーダンの首都ハルツームは、青ナイルと白ナイルの合流点にある。宿泊したホテルが川沿いにあったのて、目の前の橋まで散歩して、ナイル川の夕陽と朝日を楽しんだ。青ナイルと白ナイルの合流点までのクルーズというのもあったが、特別おもしろいものではなかった。
2013.9 ハルツーム市内より、ナイルの夕陽 2013.9 青ナイルと白ナイルの合流点
青ナイル
 ティシサット
 エチオピアのタナ湖に始まる青ナイルの最初の見所がこの滝である。乾季は水がほとんど無くなると聞いていたが、まずまずの水量があったのでラッキーだった。
2011.5 青ナイルの滝 2011.5 青ナイルの滝
 タナ湖
 海抜1800mにある、ナイル源流の巨大な湖。島や半島に歴史的な教会が点在していて、船でそのいくつかを巡った。
2011.5

ナイル川