もとは汽車会社の専用側線として1947年に開業し、1951年に岡山臨港鉄道が設立されて地方鉄道となった。貨物輸送が中心で、1973年には一足早く岡南元町〜岡山港間の旅客輸送が廃止されている。旅客、貨物とも減少する中、国鉄の貨物輸送大幅縮小がきっかけとなって全線廃止された。
  1947.2.17  汽車会社専用側線大元〜沖福島間開通
  1951.8.1   岡山臨港鉄道大元〜岡山港間開業
  1973.1.1   岡南元町〜岡山港間旅客営業廃止
  1984.12.30 全線廃止
  1955 1960 1965 1970 1975 1980 1983
 輸送人員(千人/日) 1.2 .1.4 1.5 0.9 0.6 0.7 0.5
 輸送密度(千人/日) 0.8 0.9 0.9 0.5 0.4 0.5 0.4
 貨物輸送量(万t/年) 9.2 20.4 27.6 27.6 14.9 8.9 5.9
営業係数 102 90 79 111 181 144 180
廃線跡
 大元-岡山港8.1km
 はじめは車で岡南泉田から岡山港まで走ったが、立派な道路になっていて鉄道の面影はほとんど無い。岡山港では大雨になって車から降りるのもやめてしまった。
2009.11 岡南泉田駅付近B 2009.12 岡山港駅付近C
 二度目は遊歩道になっている大元〜岡南新保間。岡南新保はホームが残されている。夕暮れ時にもかかわらず大勢歩いていて驚いた。
2009.11 大元〜岡南新保間@
奥は宇野線の高架橋
2009.12 岡南新保駅跡A
 
車両
 開業時は本務機DL、予備機SLだったが、僅か2年でSLは引退しDLが増備された。旅客は当初からDCで、延べ8両が使用されている。
種類 番号 両数 特徴  登場 消滅 備考
SL 7 1 1C1タンク 1951 1953 もと片上7
DL DL101-103 3 B形 1951、53、57 1984
DD13 51-52 2 B-B形 1960、69 1984
DC キハ1003 1 12240mm 1959 1984 もと常磐炭礦キハ21
キハ3001-02 2 16439mm 1951 1978 もと国鉄キハニ200、140
キハ5001-02 2 18886mm 1970 1984 もと江若キハ12-13
キハ7001-03 3 20100mm 1979 1984 もと水島キハ303、04、01
PC フハ301 1 半鋼製 1954 1968 もと片上キハニ111
 DL形
 1951年の開業時から57年にかけて3両導入された、20tDL。101は凸形、102・103はL形で、3両とも違うスタイルだった。DD13形導入後も生き残り、102が本社前で保存されている。
 
2016.12 DL102:岡山臨港倉庫本社前
 キハ7000形
 ルーツは夕張鉄道で、水島臨海鉄道を経て、廃止5年前の1979年に導入された。片側は湘南型のスタイルだが、もう一方は切妻に簡易運転台が設置されている。7003が沿線のちどり保育園で保存されている。
 
2016.12 キハ7003:ちどり保育園

岡山臨港鉄道