奥羽山脈は、東北地方を南北に縦断する脊梁山脈。もとは海だったところで、約1000万年前からの隆起と火山活動によって誕生した。主要な山は、ほとんどが火山で、那須火山帯に分類される。奥羽山脈の南部には吾妻山、磐梯山、安達太良山などがあり、いずれも活火山である。

吾妻連峰
 吾妻連峰は、西吾妻、中吾妻、東吾妻の3つのエリアに分かれる。西吾妻山と東吾妻山は、10km程度離れていて、むしろ東吾妻山と安達太良山の方が近い。また、他にも吾妻小富士や一切経山など、多くのピークが点在している。
 
 西吾妻山(2035、百名山) 
 西吾妻山は吾妻連峰の最高峰。火山活動は約30万年前に終えたとみられている。毎年のように猫魔へスキーに行っていたが、悪天候のことが多く、晴れたのは2回くらいである。04年のこの時は珍しく遠くまですっきり見渡せた。
 
 2004.2 猫魔より 中央左が西吾妻山、右には一切経山、東吾妻山と続く。左端は桧原湖
  2008.10 一切経山より
左端が西吾妻、中央が東大嶺
2003.10 月山より 
左奥が吾妻連峰、中央奥は磐梯山
 2001年に、西吾妻山登頂。天元台のリフトはかなりゆっくりしていて、上まで30分近くかかった。そこから山頂までは1時間強で、かなり歩き足りない。山頂も木に覆われて何も見えなず、物足りない山行きであった。

<天元台リフト頂上12:10-13:20山頂-14:45リフト頂上> 
 
  2001.7 天狗岩付近より 2001.7 イロハ沼 奥は東吾妻山?
 中吾妻山(1930)
 右端が中吾妻山で、左奥には磐梯山が見えている。紅葉は終わりかけていたが、なかなか絵になる風景だった。
2008.10 鎌沼付近より
 東吾妻山(1975)
 吾妻連峰は広く、東吾妻は西吾妻からずいぶん離れた浄土平の近くにある。現在も火山活動が続き、1977年にも噴火している。新幹線から、東吾妻の山々を見ることができる。
 
2007.4 新幹線より 中央が吾妻小富士、左が東吾妻、右が一切経山 
 安達太良に登った後、少し時間があったので浄土平までドライブし、東吾妻を間近に見た。さすがに山に登ることはできなかったが、チングルマなどのお花畑がよかった。
 
 2001.6 浄土平より
 一切経山(1949)
 東吾妻の北側にあり、ここのお目当ては何といっても五色沼である。深いブルーはじっと見ていると吸い込まれそうな感覚になる。広い山頂の北端、少し斜面になったところでないとよく見えないため、本当に転がり落ちそうな気分だった。
  2008.10 五色沼 2001.7 西吾妻山梵天岩より
 吾妻小富士(1705)
 浄土平のすぐ横にあり、蟻の行列のようにみんな登っている。一切経山へ向かう途中からはすり鉢の様子がよくわかった。
2008.10 一切経山登山道より
磐梯山
 磐梯山(1819、百名山) 
 磐梯山は、激しく爆発することで知られる活火山。約5万年前の大噴火で山体崩壊を起こし、川をせき止めて猪苗代湖ができた。さらに、1988年の噴火では裏磐梯側で山体崩壊が発生し、桧原湖、小野川湖などが誕生している。スキー場から何度も見ているが、カメラを持っていないことが多く、あまりいい写真が無い。
2004.2 猫魔より
右が主峰、左は櫛ヶ峰
2006.10 猪苗代湖畔より
2008.10 磐梯吾妻スカイラインより
 2006年は土日のたびに天気が悪く、山行きを何度も延期した挙句、結局日帰りの旅になってしまった。その磐梯山も中腹より上は雲の中で、山頂にいる時に一瞬だけ猪苗代湖が見えてみなで歓声をあげたが、すぐ真っ白な世界に戻った。下りの途中では同行者が足を怪我してしまったため、足をひきずりながらの下山で、最後は真っ暗闇になってしまうという、いいことの少ない山行きだった。

<猪苗代リゾートゴンドラ上10:05-11:55山頂13:00-14:40渋谷分岐-20:35猪苗代登山口>
 標高差1130m
2006.7 沼ノ平
安達太良山
 安達太良山はいくつもの山の集合で、安達太良山と呼ばれる峰は1700mだが、それより高い箕輪山(1728m)、鉄山(1709m)がある。現在も火山活動が続いており、最後の噴火は1900年である。東北新幹線から、安達太良山の峰々全体を見ることができる。 
2007.4 新幹線より 右端が箕輪山、左に鉄山、安達太良山と続く
 安達太良山(1700、百名山)
 2001年に登頂。行きはロープウェイを使ったので、あっけなく山頂に着いた。山頂の少し下がお花畑で、イワカガミは多かったが、勢至平のレンゲツツジはあまり咲いていなかった。

<ロープウェイ薬師岳10:30-11:20山頂11:50-勢至平-13:30奥岳登山口> 標高差780m
2001.6 山頂下より
左のドームのような所が山頂
2001.6 安達太良山山頂
2001.6 安達太良山より
奥が鉄山、その手前に2つ並ぶ岩は矢筈森
 箕輪山(1728)
 一切経山からの眺め。ここから見ると真っ平なところにぽつんと出っ張りがあって面白い形である。
2008.10 一切経山より
奥の山の中央右が安達太良山、左が箕輪山

奥羽山脈−磐梯・吾妻