キハ20系、キハ45系等を置換えるため、JR東日本発足後に登場した新型気動車のうち、20〜21m級の大型の車両。車体は鋼製の2扉片開き。全長は、0・100番台は20,000mm、200番台は20,500mm。座席はセミクロスシート。機関は新潟鉄工所のDMF13HZまたはカミンズのDMF14HZ(出力330ps)。台車はボルスタレスのDT58系とTR242系。制動は電気指令式である。キハ110形は両運、キハ111形は片運のトイレ付、キハ112形は片運のトイレ無しとなっている。
 
2024.6 喜多方-山都間
 0番台  
 急行向けの車両で、室内は回転リクライニングシート。11両のみ製造され、1990年3月に急行「陸中」にて運用を開始している。

  1990.3.10 急行「陸中」にて営業運転開始
  2002.12.1 急行「陸中」廃止、快速「はまゆり」を中心に運用
 
1996.8 釜石線遠野駅  2017.6 釜石線青笹駅付近
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ110 1-5 5 新製 1990.1-91.3
キハ111 1-3 3 新製 1991.3
キハ112 1-3 3 新製 1991.3
 100番台  
 普通列車向けの車両。1991年3月、磐越東線に最初に投入され、短期間で運用範囲を釜石線・山田線、小海線、磐越西線、水郡線に広げた。なお、150番台は200番台登場後に増備されたもので、200番台と同様にドアが引き戸になっている。水郡線ではE130系に置換えられて2007年に運用を終え、花輪線、気仙沼線などに転用されている。

  1991.3.16 磐越東線にて営業運転開始
  1991.7.7  釜石線・山田線の運用開始
  1991.7   小海線の運用開始
  1991.11  磐越西線の運用開始
  1992.3.14 水郡線の運用開始
  2007.3   花輪線、気仙沼線運用開始
  2007.9.12 水郡線運用終了
 
2019.7 小海線中佐都駅付近 2019.6 東北線矢幅駅
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ110 101-104 4 新製 1991.2 郡山
105-122 18 1991.6-91.7 小海
123-128 6 1991.9 新津
129-139 11 1991.12-92.1 水郡線
キハ111 101-108 8 1991.2-91.3 郡山
109-111 3 1991.12 小海
112-121 10 1992.2 水郡線
151-152 2 1994.9
キハ112 101-108 8 1991.2-91.3 郡山
109-111 3 1991.12 小海
112-121 10 1992.2 水郡線
151-152 2 1994.9
 200番台  
 100番台の増備車であり、ドアが引き戸になるなどのマイナーチェンジが行われた。1993年に磐越西線と八高線に投入。さらに1997年に飯山線、1998年には陸羽東線・陸羽西線にも投入されている。陸羽東線は運用車は赤、陸羽西線運用車は黄色の帯が入れられている。なお、飯山線に投入されたのは、300番台からの改造編入車である。

  1993.3.18 磐越西線と八高線にて営業運転開始
  1997.10.1 飯山線の運用開始
  1998.12.8 陸羽東線の運用開始
  1999.12.4 陸羽西線の運用開始
2017.4 八高線:寄居駅付近 2017.4 八高線復刻塗装:小川町駅
   
2019.7 飯山線:立ヶ花駅  2020.8 羽越線:金塚駅付近
 
2017.6 陸羽西線塗装:新庄駅
 
2013.11 陸羽東線塗装
:鳴子温泉-中山平温泉間 
 2020.10 「湯けむり」塗装:石巻駅
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ110 201-206
211-217
13 新製  1993.2-93.10 新津
207-210
218-222
9 1993.2-96.3 高崎
223-224 2 300番台 1997.11-97.12 新津
225-236 12 1997.3-97.4 長野
237-245 9 新製 1998.10-99.11 小牛田
キハ111 201-203 3 新製  1993.10 新津
204-209 6 1995.12-96.3 高崎
210-212 3  300番台 1997.3 長野
213-221 9 新製 1998.10-99.11 小牛田
キハ112 201-203 3 新製  1993.10 新津
204-209 6 1995.12-96.3 高崎
210-212 3  300番台 1997.3 長野
213-221 9 新製 1998.10-99.11 小牛田
 300番台  
 秋田新幹線整備に伴う田沢湖線改軌工事の間、特急「たざわ」が約1年間運休となるため、その代替として運転された「秋田リレー号」向けの車両である。1997年の秋田新幹線開業後は、200番台に改造編入されている。

  1996.3.30 「秋田リレー号」にて営業運転開始
  1997.3.22 「秋田リレー号」運行終了
1996.8 横手駅
 形式 番号 両数  前歴  登場  消滅  備考
キハ110 301-314 14 新製 1995.12-96.2 1997.12
キハ111 301-303 3 1996.1-2 1997.9
キハ112 301-303 3 1996.1-2 1997.9
 ジョイフルトレイン
○TOHOKU EMOTION
 八戸線で運行されるレストラン列車。2013年10月から営業運転を開始した。往路はランチ、復路はデザートブッフェが基本のコースである。 
 
2016.5 TOHOKU EMOTION:陸奥湊駅
○おいこっと
 飯山線向けの観光列車で、室内は古民家をイメージしたものになっている。2015年4月に運行を開始し、観光列車だけでなく定期列車としても運用されている。

○HIGH RAIL1375
 小海線向けの観光列車で、キハ100系とキハ110系の2両編成。星空を投影する半球型ドームなどが設置されている。2017年7月に運行を開始している。
 
2019.7 HIGH RAIL1375:中佐都駅付近   2019.7 おいこっと:立ヶ花駅
 名称 番号 両数  前歴  登場  消滅
TOHOKU EMOTION キハ110-701
キハ111-701
キクシ112-701
3 0・100番台 2013.9
おいこっと キハ110 235-236 2 同番号 2014.12-15.3
HIGH RAIL 1375 キハ103 711
キハ112 711
2 キハ100 29
キハ110 108
2017.6
車両配置表

1990 1992 1995 1997 2000 2002 2005 2008 2010 2012 2015 2018 2020 2022
盛岡 3 11 11 11 11 11 11 42 42 42 42 41 41 41
郡山/磐越東線 20 20 20 20 20 20 20 20 20 19 18 18 19
小海線 24 24 24 24 24 24 22 22 22 18 19 19 19
新津 6 19 21 21 21 21 22 22 22 22 23 23 21
水郡線 31 41 41 41 41 41
高崎 7 21 21 21 21 21 21 21 21 21 21 21
秋田 10
長野 8 18 18 18 18 18 18 18 18 18 18
小牛田 27 27 27 38 38 38 40 40 40 40
八戸 3 3 3 3

キハ110系