1972年の札幌冬季オリンピックに向けて、三大都市以外で初めて開業した地下鉄。世界的にも珍しいゴムタイヤの地下鉄である。南北線は案内軌条方式だが、東西線と東豊線は架空電車線方式が採用されている。
南北線
 1000・2000形
 南北線開業時の車両で、初の案内軌条式ゴムタイヤ地下鉄。2車体連接の7軸という特殊な構造である。全長13800mmで、車体装架カルダン駆動が採用された。
 当初は2両編成が1000形、4両編成が2000形と分かれていたが、6両化・8両化とともに番号が整理されて2000形に統一。最終的には8両編成20本となり、1999年まで使用された。2両が1000形に復元されて札幌市交通資料館で保存されている。
 
2016.9 1001+1002:札幌市交通資料館
 形式 改番前 改番後 両数  登場  消滅  備考
1000形 1001-1028 05-20編成 160 1970-71 1999.6 試作・1次
2100、2800<Mc>
2200-2700<M>
2001-2036 1971-72 試作・1-2次
 − 01-04編成 1975 4次
2205等 1972-76 6両化用中間車
2209等 1978 8両化用中間車
<年表>
 1971.12.16 南北線北24条〜真駒内間開業、営業運転開始
 1972.7    6両編成の運行開始
 1978.3.16  8両編成化
 1999.6.27  営業運転終了
 3000形
 南北線麻生延伸時の増備車で、2車体連接ながらボギー台車となり、機器も見直されるなど仕様が大きく変化したため別形式となった。全長は13500mmで、平行カルダン駆動、電機子チョッパ制御が採用されている。
 8両編成5本のみの製造で、製造期間は12年に及ぶが仕様はほとんど変わっていない。5000形に置き換えられて2012年3月に営業を終えている。
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Mc>3101-、3801-
<M>8201-、3301-、3401-
  、3501-、3601-、3701-
1-5編成 40 1978.10-90.3 2012.3
<年表>
 1978.10.1 南北線にて営業運転開始
 2012.3.25 営業運転終了
 5000形
 2000形置き換え用に開発されたもので、連接をやめて1両の長さを18400mmに拡大し、6両編成となった。機器も、VVVFインバータ制御、ボルスタレス台車など、それまでの南北線車両と大きく使用が変わっている。2009〜11年にも3000形置き換えのため3編成増備され、南北線は5000形に統一されている。
 
2016.2 自衛隊前駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5101-、5601-
<M>5201-、5301-、5501-
<T>5401-
1編成 120 1995.10 試作車
2-17編成 1996.11-99.6
18-20編成 2009.11-11.11
<年表>
 1996.11.1 南北線にて営業運転開始
東西線・東豊線
 6000形
 東西線開業時の車両で、ゴムタイヤながら案内軌条式ではない。全長18000mmで、札幌市で初めて電機子チョッパ制御が採用されている。
 当初は4両編成で、1982年に6両化、1999年に7両化されたが、7両化時の増結車は8000形の中間車を先行的に製造して6000形に連結するという手法がとられた。8000形に置き換えられ、2008年に営業を終えている。カットモデルが札幌市の青少年科学館で保存されている。
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Mc>6101-、6901-
<T>6201-、6301-
1-20編成 144 1975-76 2008.10 試作車・1次車
<M>6401-
<T>6601-
1981.6-12
<Mc>6121-、6921-
<M>6421-
<T>6221-、6321-、6621-
21-24編成 1981.8-12 2次車
<年表>
 1976.6.10 東西線琴似〜白石間開業、営業運転開始
 1982.3.21 白石〜新さっぽろ間開業、6両編成化
 2008.8.30 営業運転終了
 7000形
 東豊線開業時の車両。6000形とほぼ同じ機器であるが、4両編成となり、車体のデザインも大きく変わっている。
 9000形に置き換えられ、2016年6月に営業を終えている。
  
2016.2 大通駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>7101-、7801-
<M>7201-、7301
1編成 80 1988.12 2016.6 1次:試作車、1987竣工
2-15編成 1988.12 2次:開業用
16-20編成 1994.4-94.8 3次:延伸用
<年表>
 1988.12.2 東豊線栄町〜豊水すすきの間開業、営業運転開始
 2016.6.25 営業運転終了
 8000形
 東西線宮の沢延伸時の増備車として登場したもので、VVVFインバータ制御が採用された。その後も6000形置き換えのため増備が続き、東西線は8000形に統一されている。
 1次車は6000形の続番で25・26編成となり、その後は置き換える6000形の番号を引き継いだため、番号と製造順は一致しない。最終的には7両編成24本で、05と18は欠番になっている。なお、8301-24は6000形を7両化するための中間車として登場し、後に8000形に転用している。
 
2016.2 大谷地駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>8125-、8925-
<M>8225-、8325-、8825-
<T>8425-、8625-
25-26編成 168 1998.8 1次
<Tc>8101-、8901-
<M>8201-、8801-
<T>8401-、8601-
1-24編成 2002.7-08.10 2-8次
<M>8301- 1998.6-99.2
<年表>
 1998.8.18  東西線にて営業運転開始
 9000形
 東豊線7000形を置き換えるために登場したもので、札幌市営地下鉄17年ぶりの新形式。台車は6000・7000形のものを流用している。2015年5月に営業を開始し、1年ほどで7000形をすべて置き換えた。
 
2016.9 大通り駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>9101-、9801-
<M>9201-、9301
1-20編成 80 2015.5-16.9
<年表>
 2015.5.8  東豊線にて営業運転開始
形式別車両数
種類 形式 1972 1981 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
南北線 1000・2000形 64 160 152 136 136
3000形 8 24 40 40 40 32 24
5000形 102 102 108 120 120
東西線 6000形 86 144 144 144 144 90
8000形 38 92 168 168 168
東豊線 7000形 60 80 80 80 80 72
9000形 80
年表

  1971.12.16 南北線:北24条〜真駒内間12.1km開業
  1976.6.10  東西線:琴似〜白石間9.9km開業
  1978.3.16  南北線:麻布〜真駒内間14.3km全通
  1982.3.21  東西線:白石〜新さっぽろ間7.4km延伸
  1988.12.2  東豊線:栄町〜豊水すすきの間8.1km開業
  1994.10.14 東豊線:豊水すすきの〜福住間5.5km延伸
  1999.2.25  東西線;宮の沢〜琴似間2.8km延伸

札幌市交通局・地下鉄