篠山線(篠山口〜福住17.6km)
 篠山と園部を短絡して山陽本線の代替ルートを確保することと、福住周辺のマンガンなどの輸送を目的として戦時中に計画された国策路線。これによって篠山鉄道を廃止に追い込んだが、結局全通する前に終戦となった。篠山市街地から遠く離れた所を通ったため利用者はとても少なく、1968年に国鉄諮問委員会が「使命を終えた」とした赤字83路線の1つとなり、1972年に廃止されている。

  1944.3.21 篠山(現篠山口)〜福住間開業
  1972.3.1  全線廃止 
  1949 1956 1960 1965 1970
 輸送人員(千人/日) 2.2 1.2 0.9 1.1 0.7
 輸送密度(千人/日) 1.0 0.7 0.5 0.7 0.4
 貨物輸送量(万t/年) 8.2 6.7 4.9 3.2 3.3
 鉄道の痕跡が少ないとは聞いていたが、丹波日置周辺でも村雲周辺でも、廃線跡と自信をもって言えるものは見つけられなかった。終点の福住だけは駅跡に碑が立っており、貨物ホームもあるので判別することができた。
2009.3福住駅跡@ 2009.3 福住駅跡@
2009.3 村雲駅付近?A
 
 篠山鉄道(篠山町〜篠山4.9km)
 福知山線は篠山の市街地から離れた所に駅が設けられたため、篠山市街地まで連絡する路線として建設された。しかし戦時中に篠山と園部を結ぶ国鉄篠山線の工事が始まり、篠山鉄道はこれに路線を分断される形で廃止になっている。

  1915.9.12 弁天(のちの篠山)〜篠山町間開業
  1944.3.21 全線廃止

 廃止から60年以上たっているが、廃線跡の多くが生活道路になっているので、見つけやすい。川の中に橋脚の基礎もまだ残されていた。
2009.3 篠山〜東吹間B
奥の架線は福知山線
2009.3 篠山〜東吹間C
2009.3 東吹〜岡野間D
橋脚の基礎だけが見える
2009.3 篠山町駅跡E

篠山線・篠山鉄道