スコットランド最初の王朝は、6世紀頃のピクト人によるアルバ王国といわれる。南のイングランド王国が力をつけると衝突を繰り返すようになり、1296年には王位継承をめぐる混乱からエドワード2世に屈服するが、スコットランド独立戦争をへて1318年に再度独立した。そのような中、1603年にジェームズ6世がイングランド王を兼ねることになり、イングランドとの同君連合が成立。しかしこれはスコットランド独自の王がいなくなったということでもあり、次第に独立が失われていく。そして1707年にはスコットランド議会も解散し、グレートブリテン王国に組み込まれることとなった。

 6世紀頃 アルバ王国成立
 1289年 アサル王家断絶、王位継承の混乱始まる
 1296年 イングランド王国のエドワード2世に敗れ王がいなくなる
 1297年 ウォレスによる反乱、スコットランド独立戦争始まる
 1318年 スコットランド独立宣言(アーブロース宣言)
 1371年 スチュアート朝成立
 1603年 イングランドとスコットランドの同君連合成立
 1707年 グレートブリテン王国成立、スコットランドはその一部となる

スコットランド
 エディンバラ(世界遺産)  
 エディンバラには、6世紀頃から砦がつくられており、11世紀にはスコットランド王が城を建てた。そして、1492年にスコットランド王国の首都がここに移され、スコットランドの中心となったのである。グレートブリテン王国成立後は重要性が低下し、衛生状態が悪化する中、18世紀に計画的に新市街を建設したことでも知られている。
 ニューカッスルから列車で10時半頃到着。もう帰国の日なのだが、飛行機は夕方なので4時間ほど散策をした。駅を出ると丘の上にエディンバラ城が見えているので、道に迷うことはない。観光客は多く、入り口でかなり並ばなければならなかった。
2012.9 エディンバラ城全景 2012.9 エディンバラ城入口
 坂を上っていくとクラウン・スクエア。ここには1511年に建てられたグレートホールなど、主要な建物が集まっている。建物の中はどこも博物館のようになっているが、人が多くてゆっくり見られないので、あまり面白くはなかった。
2012.9 グレートホールとロイヤルパレス 2012.9 戦没者記念堂
 聖マーガレット教会は、1110年に建てられたエディンバラ城で最も古い建物である。要塞のような外観だが、中は不思議な落ち着きを感じる。
2012.9 聖マーガレット教会 2012.9 フッグス・ゲート
 丘の上のエディンバラ城からは、市街地の眺めがいい。北側には18世紀に計画的に建設された新市街、東側にはウェイバリー駅のある谷とカートン・ヒルがよく見える。旧市街はあまりよく見えなかった。
2012.9 新市街 2012.9 東側の眺め
奥がカートン・ヒル、手前の谷底はウェイヴァリー駅、右が旧市街
 城を出て、旧市街を縦断するロイヤル・マイルを歩く。中ほどにある聖ジャイルズ大聖堂の最古の部分は12世紀頃といわれ、今残るものの多くは14〜15世紀頃に再建・増築されたという、エディンバラで最も歴史ある大聖堂である。美しいステンドグラスが印象に残った。時間切れでこの先のホリルードハウス宮殿には行かなかったが、十分に楽しんだ散策だった。
2012.9 ロイヤル・マイル 2012.9 聖ジャイルズ大聖堂
 ☆世界遺産「エディンバラの旧市街と新市街」 1995年登録

スコットランド王国