宮福鉄道は、国鉄末期に工事が凍結されていた宮福線を開業させた第三セクター。その後社名を北近畿タンゴ鉄道と改称し、JR宮津線も引き受けた。しかし経営状況がきびしく、2015年に運行事業を民間に移譲して上下分離方式に移行している。なお、第二種事業者はWILLER TRAINSであるが、京都丹後鉄道という名称が用いられている。また、車両は北近畿タンゴ鉄道が保有し京都丹後鉄道に貸し出している。
2018.3 KTR700形:丹後神崎〜丹後由良間
一般車
 MF100・200形
 宮福線開業時に登場したもので、全長16.5mの富士重工製LE-DCシリーズ。100形は一般車、200形はイベント対応車である。おもに宮福線で使用されている。
1995.5 MF100形:宮津駅 2016.8 MF200形:福知山市民病院口駅
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
MF100形 101-104 4 新造 1988.4
MF200形 201-202 2 新造 1988.4 2021.2
 KTR700・800形
 宮津線の転換時に登場したもので、全長20.5mの大型車。700形はトイレ付、800形はトイレ無しである。2013年以降、700形のうち3両が水戸岡氏監修のもと観光列車「あかまつ」「あおまつ」「くろまつ」に改造されている。
1995.5 KTR700形:宮津駅
2018.3 「あかまつ」:東雲駅  2020.3 「あおまつ」:宮津駅付近
2018.3 KTR800形:西舞鶴運転所
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
KTR700形 701-709 9 新造 1989.12-90.3
KTR800形 801-803 3 新造 1989.12
 KTR300形
 一般車としては30年ぶりの新形式。宮福線向けの、新潟トランシス製である。塗装は赤と緑が交互に登場している。
2020.3 牧駅
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
KTR300形 301-305 5 新造 2019.3-22.3
特急車
 KTR1000・2000形
 特急「タンゴエクスプローラ」を補完するために、JRキハ58系を譲り受けたもので、愛称は「レインボーリゾート」。座席こそ回転リクライニングシートになったが、本来は特急車ではない。KTR8000形の登場とともに廃車となった。
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
KTR1000形
KTR2000形
1001-02
2001-02
4 JRキハ58系 1989.7-90.3 1996.1
 KTR001形
 第三セクター鉄道初のリゾート車として登場したもので、愛称は「タンゴエクスプローラ」。3両編成で、1990年と92年に1本ずつ製造されており、使用が若干異なる。JR直通の特急として活躍したが、老朽化により2011年3月にJR直通運用終了、2013年3月には定期運用がなくなった。今も車籍を残したまま西舞鶴運転所に留置されているが、かなり傷んでいて再び走るとは思えない状態である。
 
1995.5 宮津駅(右の車両) 2018.3 西舞鶴運転所 
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
KTR001形 001-003
011-013
6 新造 1990.3-92.4
 KTR8000形
 JRのキハ58系を置き換え、JR直通特急として使用する目的で登場したもの。2両編成で、愛称は「タンゴディスカバリー」である。2015年から17年にかけて、全車が水戸岡氏監修のもとリニューアル改造を受け、「丹後の海」となっている。
2008.6 西舞鶴駅 2017.6 「丹後の海」:太秦駅 
 形式 番号 両数  前歴 登場  消滅  備考
KTR8000形 8001-04
8011-16
10 新造 1996.1-2
形式別車両数
種類 形式 1989 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020  備考
DC MF-100形 4 4 4 4 4 4 4 3
  MF-200形 2 2 2 2 2 2 2 1  
KTR-300形 2
KTR-700形 9 9 9 9 9 9 9
KTR-800形 3 3 3 3 3 3 3
KTR-1000形 4 4
KTR-001形 3 6 6 6 6 6 6
KTR-8000形 10 10 10 10 10
年表

  1982.9.22 宮福鉄道設立
  1988.7.16 宮福線:福知山〜宮津間30.4km開業
  1989.8.1  北近畿タンゴ鉄道と改称
  1990.4.1  JR宮津線:西舞鶴〜豊岡間83.6kmを引継ぎ開業
  1996.3.16 福知山〜宮津〜天橋立間電化
  2015.4.1  WILLER TRAINSが京都丹後鉄道の名称で2種事業者となる

京都丹後鉄道