東急の前身は、目黒蒲田電鉄。最初に開業した目蒲線は、2000年に目黒線と多摩川線に分離している。1934年には池上線を開業させた池上電気鉄道を合併した。一方、東横線を開業された東京横浜電鉄は、目黒蒲田電鉄と同じ五島慶太が代表を務めており、1939年の合併時には一度目黒蒲田電鉄となって、すぐ東京横浜電鉄に改称するというややこしいことがあった。戦時中に京急・小田急・京王と統合して大東急を形成するが、戦後に元に戻っている。
 
2021.4 すずかけ台〜南町田間
戦前
 旧目黒蒲田電鉄
 開業時の車両は木造で、デハ100形から半鋼製となる。1929年には、東急唯一となる電気機関車を導入した。これは1980年に車籍を失った後も長津田工場の入換車として使用され、今は上毛電鉄の大胡車庫で保存されている。
 
2016.4 デキ3021:上毛電鉄大胡車庫
登場時 東急 両数 登場 消滅  備考
デハ1-10 10 1922.2-23.10 1942.3
デハ21-24
 、31-38、41-50
22 1924.10-26.6 1940.2 省電払下げ
デハ101-112 デハ3101-3112 12 1925.12-26.7 1970.8
デハ201-206 デハ3151-3156 6 1927.3 1967.6
デハ301-305
クハ1-5
デハ3201-3210 10 1927.9 1970.8
モハ501-505 デハ3401-3405 5 1928.12 1975.7
モハ150-161 デハ3301-3311 11 1937.12-40.2 1979.3 鋼体化
サハ1-4 サハ3351-3354 4 1936.4 1966.2 鋼体化
デワ1-2 デワ3001-3002 2 1924.12-26.11 1963.3
デト1-6 デト3011-3015
デワ3003
6 1923.2-26.11 1956.10
デキ1 デキ3021 1 1929.11 1980.12
 旧池上電気鉄道
 池上電気鉄道は他社から譲り受けた車両が多く、オリジナルの車両は木造のデハ3形と半鋼製のデハ100・200形のみである。終戦直後の1949年までに池上電気鉄道由来の車両はすべて消滅した。ただし、デハ1形は鳥取県の日の丸自動車で1967年まで使用され、今も1両が保存されている。
 
2010.5 もとデハ1形:西伯小学校
登場時 東急 両数 登場 消滅  備考
デハ1-2 2 1922.10 1931.11 もと駿遠
デハ3-6 4 1924.2-25.5 1938.3
デハ11-12 2 1923.5 1933.10 もと静岡
デハ20-29 10 1927.3-27.9 1940.2 省電払下げ
デハ101-105
  、201-203
デハ3251-3258 8 1928.6-30.6 1949.2
 モハ510形→デハ3450形
 目黒蒲田電鉄と東京横浜電鉄の共通形式として導入されたもので、同一形式50両は戦前では最多といわれる。片運化、貫通化など様々な改造を受けながら、60年以上活躍した。電車とバスの博物館で登場時の姿に復元された車両が保存されているほか、群馬県でも1両が保存されている。
 
1980年頃 旗の台駅 1988年頃 旧塗装復元車:旗の台〜長原間
 
2016.5 モハ510復元:電車とバスの博物館 2017.6 デハ3499:前橋市内
 登場時 東急 両数  登場  消滅  備考
モハ510-565 デハ3450-3499 50 1931.12-36.3 1993.1
 モハ1000形→デハ3500形
 デハ3500形は、東横線向けの両運車。クハ3650形は、そのTc車として登場したが、戦後になって全車電動車化されている。いずれも更新の際に前照灯が2灯化され、印象が大きく変わった十和田観光電鉄に譲渡された車両が、今も七百駅跡で保存されている。
    
1980年頃 デハ3500形 2016.5 もとクハ3650形:七百駅跡 
 登場時 東急 両数  登場  消滅  備考
モハ1001-1022 デハ3501-3522 22 1939.10 1994.8
クハ3651-3656 6 1942.8 1989.12
 キハ1形
 変電所を増設せずに東横線を増発する目的で登場した、東急唯一のディーゼルカー。しかし燃料不足から十分な活躍ができず、4年ほどで相鉄に譲渡されている。
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
キハ1形 1-8 8 1936.5 1940.10
戦後の旧型車
 復旧車
 戦災復旧車は、デハ3600形のみ電動車で他はTc車。1982年までに消滅したが、他社に譲渡されたものも多い。
   
1990.3 もとクハ3670形:弘南鉄道譲渡後、黒石駅
形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ3600形 3601-3616 16 1949.8-52.2 1980.8 国電の戦災復旧車
クハ3220形 3221-3224 4 1947.3-47.11 1954.6 3200・3150形の戦災復旧車
クハ3230形 3231-3232 2 1948.3-49.11 1958.9 3300形の戦災復旧車
クハ3660形 3661-3662 2 1947.10-47.11 1979.2 京急5200形の戦災復旧車
クハ3670形 3671-3679 9 1948.2-51.10 1982.9 国電の戦災復旧車
クハ3770形 3771-3782 12 1948.6-51.8 1982.9 国鉄客車等の戦災復旧車
 デハ3700形
 戦後最初の新造車で、運輸省規格型。同型の車両をもつ名鉄に、全車譲渡されている。
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ3700形 3701-3715 15 1948.6-48.11 1980.8
クハ3750形 3751-3755 5 1948.10-48.12 1980.7
 デハ3800・3550形
 デハ3800形は、東急で最後に製造された吊掛け駆動車で、2両のみ。Tc車やT車の増備はその後も続き、3000系列最後の製造は5000系登場から13年も後であった。デハ3500形と同様に、更新時に前照灯が2灯となっている。
   
1988年頃 クハ3850形:旗の台付近
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ3800形 3801-3802 2 1953.12 1981.12
クハ3850形
(サハ3370形)
3850-3866
(3371-3375)
17 1952.10-53.12 1994.8
デハ3350形 3551-3554 4 1953.9-64.3 1980.5 3220形等車体更新
サハ3360形 3361-3366 6 1954.5-63.10 1989.3 3230形等車体更新
サハ3250形 3251-3257 7 1965.9-67.8 1994.8
5000系列
 5000系
 日本で初めて、直角カルダン駆動や航空機のモノコック構造を採用した画期的な車両。車体は全金の18m級3扉片開き。前面は丸みを帯びた湘南型、グリーン一色で「青ガエル」と呼ばれた。制御は電動カム軸式(PE)、制動は自動空気(AMCD)である。
 当初はMcTMcの3両編成で、増備に伴い4・5両編成も登場している。当初は東横線、晩年は大井町線や目蒲線で使用されて、1986年に引退した。

 1954.10.16 東横線にて営業運転開始
 1979.8   大井町線に5両編成15本配置
 1980.3.29 東横線運用終了
 1980.4.15 目蒲線運用開始
 1985.3   大井町線運用終了
 1986.6.18 目蒲線にて営業運転終了
   
1980年頃 旗の台駅 
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ5000形<Mc>
デハ5100形<M>
サハ5350形<T>
5001-55F 105 1954.10-59.10 1987.11
<譲渡>
 他社への譲渡車が多く、6社に譲渡された。最後まで活躍したのは熊本電鉄で、2016年に引退した後も動態保存されている。また、上田交通に譲渡されていたトップナンバーは、2006年から渋谷駅前にて展示、2021年4月からは大館市の「秋田犬の里」へ移設されている。

 長野電鉄(1977.9-98.10、29両)
 福島交通(1980.12-91.11、4両)
 岳南鉄道(1981.6-2002.12、8両)
 熊本電気鉄道(1981.12-2016.2、6両)
 松本電気鉄道(1986.2-2000.9、8両)
 上田交通(1986.7-93.9、8両)
    
1990.8 福島交通:福島駅 1991.8 松本電鉄:新島々駅
1997.5 熊本電鉄:御代志駅 2016.1 モハ2510・クハ2560(長野電鉄譲渡車):トレインギャラリーNAGANO
   
2017.1 デハ5001(上田交通譲渡車):渋谷駅ハチ公口 
 5200系
 日本初のセミステンレス車で、愛称は「湯たんぽ」。試作的要素が強く、4両編成1本のみの製造である。車体は18m級3扉方開き。駆動は直角カルダン、制御は電動カム軸式(PE)、制動は自動空気(AMCD)である。
 東横線、大井町線目蒲線などで使用され、5000系の中間車を連結していたこともある。引退後は上田交通に譲渡され、今は先頭車が下之郷駅と東急車輌製造で保存されている。

 1958.12.1 東横線にて営業運転開始
 1964    田園都市線に転属
 1979.8   東横線に戻る
 1980.3   大井町線に転属
 1985.6   目蒲線に転属
 1986.5   目蒲線にて営業運転終了
    
1980年頃 旗の台駅付近 2018.12 デハ5251:上田交通下之郷駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ5200形<Mc>
デハ5210形<M>
サハ5250形<T>
5201F 4 1958.12-59.11 1986.9
<譲渡>
 上田交通(1986.7-93.9、2両)
6000系
 6000系
 5200系に続くセミステンレス車で、前面は貫通型。まだ試作的要素が強く、平行カルダン駆動の6000・6100形と直角カルダン駆動の6200・6300形の2通り製造された。車体は18m級3扉で、東急初の両開き。制御はACRFとMMで、後に6両がVVVFインバータ制御の試験車となっている。
 8両が弘南鉄道に譲渡され、うち4両が入籍。今も波動用として1編成残されている。

 1960    東横線にて営業運転開始
 1964    田園都市線運用開始
 1967.4   目蒲線運用開始
 1979    全車東横線に戻る
 1981    大井町線運用開始
 1984.7-9  VVVFインバータ制御の実用化試験実施
 1989    営業運転終了
1981年頃 中延駅? 2017.6 弘南鉄道:津軽大沢駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ6000形<Mc>
デハ6100形<M>
6001-6007F 16 1960.3-61.6 1989.11
デハ6200形<Mc>
デハ6300形<M>
6201F 4 1960.5 1986.6
<譲渡>
 弘南鉄道(1988.10-、4両)
7000系系列
 7000・7700系
 日本初のオールステンレス車として開発されたもの。日比谷線乗入にも対応し、134両が量産された。車体は18m級3扉で、当初は帯の無い無塗装。オールステンレス車体は、米・バッド社との技術提携によるもので、パイオニア台車もバッド社の設計。駆動は中空軸平行カルダン、制御は電動カム軸式(ACRF、MMC)、制動は電磁直通(HSC-R)である。
 1987年以降、56両が電装品や台車等を更新して7700系となり、同時に冷房化されている。制御はVVVFインバータ(GTO素子)、制動は電気指令式(HRA)となった。最後は池上線・多摩川線で使用され、2018年11月にさよなら運転をおこなっている。

 1962.1   東横線にて営業運転開始
 1964.8.29 地下鉄日比谷線との直通運転開始
 1966.4   田園都市線運用開始
 1987.8.1  7700系が大井町線にて営業運転開始
 1989.1   7000系のこどもの国線運用開始
 1989.3   目蒲線運用開始、大井町線運用終了
 1991.6   日比谷線直通運用終了
 1996.8   7700系の池上線運用開始
 1999.7.31 7000系がこどもの国線にて最後の定期運用
 2000.3.20 7000系が田園都市線にてさよなら運転
 2018.11.24 7700系の営業運転終了
2016.6 7700系:洗足池駅 2016.10 7700系歌舞伎塗装:戸越銀座駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ7000形<Mc>
デハ7100形<M>
7001-7063F 134 1962.1-66.9 2000.6
クハ7900形<Tc>
デハ7800形<M>
サハ7950形<T>
デハ7700形<Mc>
7901-7914F 56 1987.7-91.6 2018.12 7000系更新
<譲渡>
 7700系に改造されなかった車両が、5社に譲渡された。このうち秩父鉄道と福島交通の運用は終了している。また、7700系も十和田観光電鉄と養老鉄道に譲渡されている。

 弘南鉄道(1988.10-、24両)
 北陸鉄道(1990.7-、10両)
 水間鉄道(1990.8-、10両)
 福島交通(1991.6-、16両)
 秩父鉄道(1991.11-2000.2、16両)
 十和田観光電鉄(2002.8-12.3、6両)
 養老鉄道(2019.1-、15両)
2005.2 水間鉄道譲渡後:水間観音駅 2017.6 弘南鉄道譲渡後:松木平-津軽大沢間
1995.7 福島交通譲渡後:飯坂温泉駅 2005.5 北陸鉄道譲渡後:加賀一の宮駅
 7200・7600系
 全車電動車の7000系に対し、2M2Tを基本に開発されたもの。車体はオールステンレスの18m級3扉で、前面デザインが変更され、くの字形となった。駆動は中空軸平行カルダン、制御は電動カム軸式(ACRF、MMC)、制動は電磁直通(HSC-R)である。
 池上線転属時にTcを電動化した7600系が登場し、最終的には9両が7600系となっている。制御はVVVFインバータ(GTO素子)、制動は電気指令式(HRDA)である。2015年2月に営業運転を終了した。

 1967.3.27 田園都市線にて営業運転開始
 1972    目蒲線運用開始
 1984    池上線運用開始
 1987    7600系の運用開始
 2000.8.4  目蒲線にて7200系の定期運用終了
 2000.11.12 7200系のさよなら運転
 2015.2.10  7600系の最後の営業運転
   
1980年頃 7200系:大井町駅 1992.2 7200系:旗の台〜長原間
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ7200形<Mc>
デハ7300、7400形<M>
クハ7500形<Tc>
7200-7260F 53 1967.3-72.4 2002.7
クハ7600形<Tc>
デハ7650形<Mc>
7601-7603F 9 1986.4-90.5 2015.3 7200系更新
<譲渡>
 引退後に、十和田・上田・豊橋の3社に譲渡され、十和田観光電鉄廃止後は大井川鉄道に最譲渡されている。

 十和田観光電鉄(2002.8-12.3、2両)
  →大井川鉄道(2015.2-、2両)
 上田交通(1993.5-2018.8、10両)
 豊橋鉄道(2000.12-、30両)
   
2017.7 豊橋鉄道譲渡後:三河田原駅 2016.8 大井川鉄道譲渡後:金谷駅
   
2016.3 上田交通譲渡後:下之郷駅
 デヤ7500形
 7000系をベースに開発された検測車で、愛称は「TOQ i 」。中間車のサヤ7590形は、1998年からデヤ7200・7290形と組んでいた軌道検測車である。2ヶ月に1回程度のペースで運行している。検測のルートと時間はだいたい決まっているので、情報をこまめに集めたら見ることができた。
    
 2017.7 奥沢駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デヤ7500・7550形 7500・7550 2 2012.3
サヤ7590形 75900 1 1998.3
8000系列
 8000系
 東急で初めて、車体が20m級となったもの。世界初となる界磁チョッパ制御、そして日本初のワンハンドルマスコンを採用している。車体はオールステンレスの4扉。駆動は中空軸平行カルダン、制動は電磁直通(HRD-2)である。
 編成単位の増備は1974年の5次車までで、1次車は非冷房、2次車は冷房準備車、3次車は新製冷房車となった。また、長編成化のための中間車は1987年まで増備され、登場時の5両編成から、最終的には4・5・6・8両とさまざまな編成が登場した。東横線と大井町線を中心に運用され、2008年に引退している。

 1969.11.30 東横線にて営業運転開始
 1974     田園都市線運用開始
 2008.1.13  東横線運用終了
 2008.2.22  大井町線運用終了
    
1980年頃 大井町駅  1992.2 旗の台駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
クハ8000形<Tc>
デハ8100形<M>
デハ8200形<M>
サハ8300形<T>
デハ8400形<M>
8001-8009F 25 1969.11-87.3 2008.5 1次
8011-8019F 25 1970.11-71.2 2次
8021-8029F 25 1971.10-72.5 3次
8031-8041F 30 1972.11-73.3 4次
8043-8051F 24 1974.3-74.4 5次
58 1975.5-87.3 6-18次
<譲渡>
 引退後、伊豆急行に8500系と合わせて45両が譲渡され、伊豆急行の一般車をすべて置換えた。また、インドネシアにも輸出されている。

 伊豆急行(2005.1-、44両)
 インドネシア(2005-、16両)
   
2016.6 伊豆急行譲渡後:片瀬白田駅
 8500系
 8000系のグループの1つで、半蔵門線乗入に対応したもの。機器は8000系とほぼ同じで、広義には8000系の6次車以降。8000系に比べて運転台が少し高くなり、8000系には無かった赤帯が追加されたことも外観の特徴である。一時的に東横線で使用されたこともあるが、おもに田園都市線と大井町線で運用された。2019年に大井町線から撤退。田園都市線でも、2020系への置き換えが進み、2023年1月に運用を終了した。

 1975     田園都市線にて営業運転開始
 1979.8.12  地下鉄半蔵門線との直通運転開始
 1986     大井町線運用開始(暫定)
 2003     大井町線運用再開
 2019.4    大井町線運用終了
 2023.1.25  田園都市線運用終了
    
2015.11 つくし野駅 2018.7 大井町線仕様:二子新地駅
    
2022.7 青帯:江田駅 2015.11 ハワイアンブルー帯
:たまプラーザ駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
デハ8500、8600形<Mc>
デハ8700、8800形<M>
サハ8900形<T>
8601-8642F 400 1975.2-91.3
<譲渡>
 初期に引退した車両が、長野電鉄、秩父鉄道などに譲渡されている。

 伊豆急行(2005.1-、1両)
 長野電鉄(2005.9-、18両)
 秩父鉄道(2009.3-、6両)
   
2016.1 長野電鉄譲渡後:須坂駅 2017.4 秩父鉄道譲渡後:桜沢-寄居間
 8090・8590系
 8000系のグループの1つで、軽量ステンレス車体を採用したもの。8090系は東横線向け8両編成で10本製造された。8590系はみなとみらい線乗入れのための貫通型Mc車で、8090系の中間車とともに8両編成を組む。中間車を抜かれて5両編成10本になった8090系は大井町線に転属している。8090系のみの編成は2013年に消滅し、8590系も2019年2月に運用を終えている。

 1980.12.27 東横線にて営業運転開始
 1988    8590系登場、8090系は大井町線へ転用
 1997.3   8590系の田園都市線運用開始
 2003    8590系の田園都市線運用終了、東横線復帰
 2006.10.31 田園都市線運用再開
 2007頃   東横線運用終了
 2013.5    8090系の運用終了
 2013.6    大井町線運用終了
 2019.2    田園都市線運用終了
   
1992.2 8090系:旗の台付近 2015.11 8590系:二子新地駅
 形式 番号 両数  登場  消滅  備考
クハ8090形<Tc>
デハ8190、8290、8490形<M>
サハ8390形<T>
8091-99F
、81-89F
80 1980.12-85.11 2019.3
デハ8590、8690形<Mc> 8591-8595
、8691-8695
10 1988.9-89.2 2019.10
<譲渡>
 8090系は秩父鉄道、8590系は富山地方鉄道に譲渡されている。

 秩父鉄道(2010.3-、29両)
 富山地方鉄道(2013.9-、8両)
   
2017.4 秩父鉄道:桜沢-寄居間 2021.6 富山地方鉄道:越中荏原駅
9000系・1000系・2000系
 9000系
 東急初のVVVFインバータ制御車。東横線向け8両編成が14本、大井町線向け5両編成が1本製造された。車体はステンレス製の20m級4扉。駆動は中空軸平行カルダン、制動は電気指令式(HRA)である。
 東横線における運用は2013年3月に終了し、すべて5両編成に縮めて大井町線へ転属している。

 1986.3.9  東横線にて営業運転開始
 1988    大井町線運用開始
 2013.3.15 東横線運用終了
  
2009.1 田園調布駅
   
2016.6 大井町線仕様:荏原町駅 2021.9 大井町線仕様:中延〜戸越公園間 
  
2022.5 100周年トレイン:旗の台駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>9001-、9101-
<M>9201-、9301-、9401-
  、9601-
<T>9701-、9801-
9001-9015F 117 1986.3-91.3
 1000系
 9000系とほぼ同じ機器を使用した、18m級3扉車。東横線の日比谷線直通向け8両編成が8本、東横線と目蒲線共通で使用する4両編成4本、池上線向け3両編成11本が製造された。目蒲線向けは2本を併結するため、貫通扉が中央に配置されたものもある。駆動は中空軸平行カルダン、制御はVVVFインバータ(GTO素子)、制動は電気指令式(HRA)である。
 2013年3月に日比谷線との直通が終了したため、東横線系統の運用は無くなり、池上線・多摩川線へ転属する際に更新を兼ねて1500番台に改番されている。1500番台の制御器はIGBT素子のVVVFインバータで、緑帯で区別される。

 1988.12.26 東横線にて営業運転開始
 1992    池上線運用開始
 2000.8.6  目蒲線系等分割、4両編成運用終了
 2013.3.15 東横線運用終了
 2014.5.10 1500番台営業運転開始
 
2016.10 戸越銀座駅 2019.7 中央貫通扉車:千鳥町駅
 
2019.4 「きになる電車」:矢口渡駅 2016.6 1500番台:洗足池駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>1001-,1101-
<M>1251-,1201-,1351-
 ,1301-,1451-1401-
1001-1009F 64 1988.12-90.9 東横線
<Tc>1000-
<M>1210-,1360-
<Mc>1310-
1010-1013F 16 1990.3-90.9 目蒲線
<Tc>1014-
<M>1214-
<Mc>1314-
1014-1024F 33 1991.9-93.3 池上線
<Mc>1501-
<M>1601-
<Tc>1701-
1501-05
、07-08、24F
24 2014.5-16.11 1000系更新
 ※車種が異なる編成がある
<譲渡>
 地方鉄道にとって18m級は扱いやすいようで、4社に譲渡されている。そして、上田電鉄、伊賀鉄道、福島交通では、全列車を置換えている。

 上田電鉄(2008.8-、10両)
 伊賀鉄道(2009.12-、10両)
 一畑電鉄(2015.1-、6両)
 福島交通(2016.10-、14両)
   
2016.3 上田交通譲渡後:下之郷〜中塩田間 2018.4 福島交通譲渡後:福島駅
   
2017.8 一畑電鉄譲渡後:川跡駅付近 2017.6 伊賀鉄道譲渡後:伊賀神戸駅
 2000系
 9000系とほぼ同じ20m級4扉の、半蔵門線乗り入れ仕様車。10両編成3本のみ製造された。基本的には田園都市線のみで運用されてきたが、2018年11月から2019年3月にかけて、全車5両編成となって大井町線に転属し、9000系20番台に改番している。

 1992.3.29 田園都市線にて営業運転開始
 2019.2.11 大井町線における運用開始
 
2015.11 2000系:高津駅  2019.6 9020系:旗の台駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>2001-、2101-
<M>2251-、2201-、2351-
 、2301-、2451-、2401-

<T>2701-、2801-
2001-2003F 30 1992.3-93.11 2019.3
<Tc>9021-、9121-
<M>9221-、9321-、9421-
9021-9023F 15 2019.2-19.3 2000系改造
3000系
 3000系
 地下鉄南北線・三田線との直通運転のために開発されたもの。東急では7000系以降、一部を除いて切妻スタイルばかりだったため、久々の大幅なデザイン変更となった。6両編成13本が製造されている。車体はステンレス製の20m級4扉で、前面はFRP。駆動はTDカルダン、制御はVVVFインバータ(IGBT素子)、制動は電気指令式(HRDA-2)である。

 1999.4.16 目黒線にて営業運転開始
   
2017.7 奥沢駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>3001-、3801-
<M>3201-、3301-、3701-
<T>3601-
3001-3013F 78 1999.4-2001.3
<M>3501-
<T>3401-
26 2021.9-22.4
 ※8両化時に改番 改番後の番号を示す
5000系列
 JRのE231系の基本設計をベースに開発された、20m級の標準車両。田園都市線向けが5000系、東横線向けが5050系、目黒線向けが5080系に分類され、それぞれ窓の上のラインカラーが異なっている。車体はステンレス製で、前面はFRP。駆動はTDカルダン、制御はVVVFインバータ(IGBT素子)、制動は電気指令式(HRDA-2)である。
 5000系
 5000系列の中で最初に登場した、田園都市線向けのもの。06Fまでは全車4扉だったが、07Fからは6扉車を2両組み込み、02-06Fにも6扉車が組み込まれた。2009年からは、増備と並行して6扉車を3両とする編成組替えが行われ、15本が6扉車3両となった。また、18-19Fと21-22Fは全4扉の8両編成となり、東横線に配属されている。2009年までに増備は終了したが、ホームドア設置のため6扉車の連結を廃止することになり、2016年から差し替え用の4扉車が製造されている。また、東横線運用の5122Fは、2017年9月から旧5000系「青ガエル」をイメージしたラッピング車となっている。
2021.1 田奈駅 2022.7 宮崎台駅
 
2015.11 6扉車連結時代:つくし野駅  2018.1 東横線運用車・青カエルラッピング
:武蔵小杉駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5101-、5001-
<M>5201-、5301-、5601-
  、5701-、5901-

<T>5401-、5501-、5801-
5101-5106F 60 2002.4-03.2
5107-17F 110 2005.4-08.7
5120F 10 2008.8
<Tc>5118-、5818-
<M>5218-、5318-、5618-
  、5718-

<T>5418-、5518-
5118-19F 16 2009.5-09.6 東横線
5121-22F 16 2009.4
<T>5401-、5501-、5801-
   (2代)
5104-17,20F 45 2016.1-17.5 4扉車
 ※編成組替えによる改番後の番号を示す
 5050系
 5000系の東横線向け。当初は8両編成が16本登場した。また、10両編成の4000番台も5050系に含められる。なお、一部の車両は5000系の編成組替えの際の余剰車を改番、編入したものである。元住吉駅追突事故で廃車となった55Fの代替として77Fが増備され、さらに2019年には78Fも増備された。また、2020年からは8両編成を10両化するための中間車の新製も行われている。
 
2015.11 白楽駅 2022.5 100周年トレイン:新丸子駅 
2020.9 4000番台:都立大学駅 2022.1 4000番台:綱島〜大倉山間
2019.7 4000番台hikarieラッピング:代官山駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5151-、5851-
<M>5251-、5351-、5651-、5751-
<T>5451-、5551-
5151-5176F 208 2004.4-13.5
5177F 8 2016.9
5178F 8 2019.11
<Tc>4101-、4001-
<M>4201-、4301-、4601-
  、4801-、4901-

<T>4401-、4501-、4701-
4101-4110F 100 2011.5-13.4
<M>4611 10 2020.3-23.2
 5080系
 5000系の目黒線向け。6両編成が10本登場している。2021年から22年かけて8両化された。
2016.1 武蔵小杉駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>5181-、5881-
<M>5281-、5681-、5781-
<T>5381-
5181-5190F 60 2003.3-08.7
<M>5481-
<T>5581-
20 2021.11-22.9
 ※8両化時に改番 改番後の番号を示す
6000系・7000系
 6000系
 大井町線に新設された急行向けの車両。車体はステンレス製の20m級4扉で、基本設計は5000系列と同じだが、前面デザインは大きく変わった。駆動はTDカルダン、制御はVVVFインバータ(IGBT素子)、制動は電気指令式(HRDA-2)である。
 6両編成6本が登場し、2017年度にすべて7両化された。さらに、2019年には優良座席指定「Qシート」が2両のみ増備されている。

  2008.3.28 営業運転開始
  2017.11.4 7両編成の運用開始
  2019.5.28 「Qシート」運用開始
    
2016.6 6両編成:荏原町駅  2022.2 Qシート組込:旗の台駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>6101-、6701-
<M>6201-、6501-、6601-
<T>6401- 
6101-6106F 44 2008.3
<M>6303-06、6991-92 6 2017.9-18.2   7両化用
<M>6301-02(2代) 2 2019.5-19.7 Qシート
 ※7両化時に改番 改番後の番号を示す
 7000系
 池上線・多摩川線の7700系等を置き換えるために登場したもの。車体はステンレス製の18m級3扉で、設計のベースは5000系であるが、前面は丸みを帯びたデザインになった。駆動はTDカルダン、制御はVVVFインバータ(IGBT素子)、制動は電気指令式(HRDA-2)である。
 2011年までに3両編成7本が登場したところで、一度増備が中断されるが、2017年に再開して7700系を置換えている。

  2007.12.25 営業運転開始
    
2022.5 旗の台駅  2022.4 戸越銀座〜大崎広小路間
 形式 編成番号 両数 登場  消滅  備考
<Mc>7101-
<M>7201-
<Tc>7301- 
7101-7107F 21 2007.12-11.6
7108-7115F 24 2017.11-18.11
2020系列
 5000系列の後継で、新たな東急の標準形式として開発されたもの。JRのE235系と基本設計が共通化されている。車体はステンレス製で、総合車両製作所のsustina S24シリーズ。駆動はWN、制御はVVVFインバータ(フルSiC)、制動は電気指令式(HRDA-2)である。また、列車情報管理装置INTEROSを導入している。
 2020系
 田園都市線向けの車両で、10両編成。8500系を順次置換えている。

  2018.3.28 営業運転開始
    
2021.1 すずかけ台駅 2022.8  100周年トレイン:溝の口駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>2121-、2021-
<M>2221-、2321-、2621-
  、2821-、2921-

<T>2421-、2521-、2721-
2121-2150F 300 2017.12-22.6
 6020系
 大井町線向けの車両で、7両編成2本。2018年11月から、6020系に東急で初めてとなる有料座席指定車「Q SEAT」が連結されている。Qシート車の登場によって余剰となった車両は、2020系に組み込まれている。

  2018.3.28 営業運転開始
  2018.11.13 「Qシート」連結開始(有料サービスは12.14開始)
    
 2018.12 旗の台駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>6121-、6721-
<M>6221-、6321-、6521-、6621-
<T>6421-
6121-6122F 14 2018.1-3
<M>6321-(2代) 2 2018.10-18.11 Qシート
 3020系
 新横浜線開業を見据えた目黒線向けの車両。8両編成3本が登場したが、当初は暫定6両編成で営業運転を開始した。2022年に8両化されている。

  2019.11.22 営業運転開始
  2022.4.1   8両編成の運用開始
    
 2021.1 武蔵小杉駅
 形式 編成番号 両数  登場  消滅  備考
<Tc>3121-、3821-
<M>3221-、3321-、3621-、3721-
<T>3421-、3521-
3121-3123F 24 2019.4-19.8
形式別車両数
種類 形式 1940 1954 1964 1972 1981 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
戦前 木造車 10
3100形 12 12 9
3150形 6 4 4
3200形 10 8 8
  3250形 8                        
3300形 15 13 13 9
3400形 5 5 5 5
3450形 50 50 50 50 49 22 1
3500形 22 21 22 22 22 22 1
3650形 7 6 6 6 6
戦後旧型 3550形 2 10 10 6 5
3600形 43 36 33 4
  3700形 20 20 20  
  3800形 19 19 26 26 19 2  
新性能 5000系 105 105 77 39
5200系 4 4 4 4
6000系 20 20 20 20
7000・7700系 58 134 134 134 120 58 58 36 36 24
7200・7600系 53 53 53 53 41 41 9 6
チョッパ車 8000系 70 163 185 187 187 187 107
8500系 189 302 398 400 400 385 260 260 182
8090・8590系 64 90 90 90 90 80 20
VVVF車 9000系 109 117 117 117 111 75 75
1000・1500系 64 113 113 113 89 64 48
2000・9020系 30 30 30 30 30 15
3000系 8 78 78 78 78
5000系 122 421 580 582
6000系 36 36 44
7000系 15 21 45
  2020系 150
  3020系 24
  6020系 14
事業用EC 8 4 1 2 2 1 1 2 3 3 3 3 3
DC 8
EL 1 1 1 1
年表
 ○目黒蒲田電鉄
  1923.3.11 目黒〜丸子(現・沼部)間開業
  1923.11.1 目黒〜蒲田間全通(のちの目蒲線)
  1929.12.25 大井町線:大井町〜二子玉川間全通
  1934.10.1 池上電気鉄道を合併
  1939.10.1 東京横浜電鉄を合併(1939.10.16 東京横浜電鉄と改称)
  1942.5.1  東京急行電鉄と改称
  1943.7.1  玉川線(現・田園都市線):二子玉川〜溝の口間1067mmに改軌
  1952.10.1 東横線:1500Vに昇圧
  1955.11.5 目蒲線:1500Vに昇圧
  1957.8.10 池上線:1500Vに昇圧
  1958.1.15 大井町線:1500Vに昇圧
  1964.8.29 東横線:地下鉄日比谷線との直通運転開始
  1966.4.1  田園都市線:溝の口〜長津田間開業
  1977.4.7  新玉川線(現・田園都市線):渋谷〜二子玉川間開業
  1978.8.1  新玉川線:地下鉄半蔵門線との直通運転開始
  1984.4.9  田園都市線:二子玉川〜中央林間間全通
  2000.9.26 目蒲線:目黒線・多摩川線と改称、地下鉄南北・三田線と直通運転開始
  2004.2.1  東横線:横浜〜桜木町間廃止、みなとみらい線との直通運転開始
  2013.3.16 東横線:地下鉄副都心線との直通運転開始
  
 ○池上電気鉄道
  1922.10.6 蒲田〜池上間開業
  1928.6.17 蒲田〜五反田間全通
  1934.10.1 目黒蒲田電鉄に合併

 ○東京横浜電鉄
  1926.2.14 丸子多摩川〜神奈川間開業
  1927.8.28 渋谷〜丸子多摩川間延伸
  1932.3.31 渋谷〜桜木町間全通
  1939.10.1 目黒蒲田電鉄に合併

東京急行電鉄