総武緩行線の歴史は、1932年の両国-御茶ノ水間開業時に電車運転を開始したことに始まる。翌年には船橋まで電化されるとともに、中央線中野までの複々線化が完成し、中央線との直通運転が行われた。総武緩行線が快速線と分離されたのは、1972年の総武地下線開業時である。また、1966年からは地下鉄東西線との直通運転も行われている。

 1932.7.1 両国-御茶ノ水間開業、電車運転開始
 1933.3.15 両国-市川間電化
 1933.9.15 市川-船橋間電化、中央線御茶ノ水-中野間の複々線化完成、直通運転開始
 1935.7.1 船橋-千葉間電化
 1966.4.28 地下鉄東西線との直通運転開始
 1969.4.6 中央線中野-三鷹間の複々線化完成
 1972.7.15 総武線錦糸町-津田沼間複々線化により快速線と緩行線が分離
 1981.7.5  総武線錦糸町-千葉間の複々線化完成
101系
 中空軸平行カルダン駆動を採用した、国鉄初の新性能電車。車体は全長20mの両開き4扉で、電動カム軸式制御、コイルばねの台車など、国鉄の新性能一般車の標準となった。1957年に登場したが、期待していた性能が得られなかったため、1963年には後継となる103系が登場している。
 JR発足時、総武緩行線運用の10両編成7本が所属していた。1年半ほどで運用を終了している。

  1988.11 定期運用終了
101系 カナリア
103系
 駅間距離の短い路線に対応するため、新たに電動機等を開発して1963年に登場した、101系の改良型。M:T比1:1を可能として経済性を高めた。車体は101系と同じ全金製の20m級4扉。基本となる0番台のほか、地下鉄直通向けの1000・1200・1500番台がある。20年以上にわたって3447両が製造されている。
 0番台、1000・1200番台  
 東西線直通向け1200番台は1971年に登場。一方、総武緩行線はすでに101系で統一されていたため、103系の投入は1979年になってからであった。JR発足後は、基本的に総武緩行線が習志野電車区、東西線直通が三鷹電車区に所属。1989年には1000番台1本も転入している。E231系等への置き換えにより、総武緩行線は2001年、東西線直通は2003年に運用を終了している。

  1971   1200番台の総武緩行線と東西線との直通運用開始
  1979   総武緩行線運用開始
  1989   1200番台が黄帯から青帯に変更
  2001.3.27 総武緩行線運用終了
  2003.7  東西線直通運用終了
103系1200番台 青帯
301系
 103系をベースに、地下鉄東西線乗入れ仕様として開発された形式。当初は7両編成で、1981年と91年の編成組み替えにより10両編成となっている。総武緩行線にステンレス車の205系が投入されると、誤乗防止のため東西線カラーの青帯に変わった。他路線に転用されることは無く、40年近く使用されて2003年6月に定期運用を終了している。長い間、大宮工場内に1両留置されていたが、2017年頃に解体されたようである。

 1966.10.1 総武線・地下鉄東西線にて営業運転開始
 1981    7両編成6本を10両編成4本に組替え
 1989    黄帯から青帯に変更、冷房化改造
 1991    7両編成2本を10両編成・5両編成1本に組替え
 2003.6.10 定期運用終了
 2003.8.3  最後の営業運転
 
 左:冷房化改造後・青帯、右:登場時・黄帯
201系
 国鉄初の電機子チョッパ制御を採用し、制動も電力回生ブレーキとなって、省エネ電車と呼ばれた形式。車体は鋼製の20m級4扉。すべて新製冷房車で、1979年に登場し1018両が製造された。なお、電機子チョッパ制御はコストが高かったため、国鉄では201系・203系の2形式のみで終わっている。
 
 総武緩行線は1982年8月の運用開始で、中央線に続いて2番目の投入線区となった。塗装はカナリア。当初は6両+4両の10両編成22本が投入された。なお、カナリアは当初中野電車区所属で、三鷹電車区にはオレンジが所属していたが、1986年に三鷹のオレンジは武蔵小金井へ転属し、カナリアは三鷹に集約された。2000年からE231系への置き換えが始まり、2001年11月に運用を終了している。なお、120両は青梅・五日市線、70両は京葉線に転用された。下は手元にある唯一の201系カナリアの写真だが、どこで撮ったものかどうしてもわからない。

  1982.8.14 営業運転開始
  1986.3.3  中野電車区から三鷹電車区に転属
  2001.11.18 営業運転終了
1985年頃 右の車両
205系
 201系の後継として、国鉄末期の1985年に登場した通勤型電車.。201系の電機子チョッパ制御に対し、界磁添加励磁制御を採用してコストダウンを図った。車体はオールステンレス製の20m級4扉。台車は新たに開発された軽量ボルスタレス。JR発足後も増備が続き、最終的には1461両が製造された。新製車は、基本となる0番台のほか、相模線向け500番台と阪和線向け1000番台がある。
 0番台  
 総武緩行線には、事故車の代替のため、10両編成2本のみが投入され、1989年8月に運用を開始した。1本はすぐ転出したが、1993年に3本転入し、最大4本となる。2001年11月までにすべて転出し、運用を終了した。

  1989.8.1 総武緩行線にて営業運転開始
  2001.11 営業運転終了
  
205系 カナリア
209系
 車両の耐用年数を短くし、製造コストを下げるという新たな思想のもと1992年に登場した、JR東日本通勤車の標準形式。車体はステンレス製の20m級4扉で、500番台では初めて幅広車体が採用された。また、地下鉄直通向けは1000番台、八高線向けは3000・3100番台となっている。
 500番台  
 次世代の通勤型電車として209系950番台(のちのE231系)の開発が進められていたが、量産化までのつなぎとして、950番台の幅広車体と0番台の制御機器を組み合わせたような仕様で登場したのが500番台である。10両編成17本で、当初はすべて総武緩行線に投入された。2019年に総武緩行線運用が終了し、京葉線1本、武蔵野線11本、3500番台への改造が5本となっている。

  1998.12.29 総武緩行線にて営業運転開始
  2019.4   総武緩行線運用終了
2016.2 総武緩行線:阿佐ヶ谷駅
E231系
 通勤型と近郊型を統合した、JR東日本の標準形式。209系500番台に準じた幅広車体を採用し、列車情報管理システム「TIMS」を初めて導入した。車体はステンレス製で、前頭部はFRP。0番台、500番台が通勤型、800番台が地下鉄直通向け、1000番台が近郊型となっている。
 900番台  
 1編成だけの試作車900番台は、総武緩行線で1999年3月から営業運転を開始した。当初は209系950番台を名乗っていた。量産車の登場後も、大きな改造を受けることなく総武緩行線で使用された。500番台の転入に伴い、2020年に武蔵野線へ転用されている。

  1999.3.27 総武緩行線にて営業運転開始
  
2015.11 中野駅
 番台 M
230
M
231
Tc
230
Tc
231
T
230
T
231
 前歴  登場  消滅  備考
900番台 2 2 1 1 1 3 新製 1998.10 2020.7 →武蔵野線
 0番台  
 量産車0番台も、当初は総武緩行線に集中的に投入された。2006年に3編成追加投入され、10両編成46本となる。総武緩行線向けは6扉車が連結されている。
 2017年から、山手線500番台が総武緩行線に転入したことにより、総武緩行線0番台のうち32本は武蔵野線、6本は八高・川越線、2本は常磐線に転用され、6本のみ総武緩行線に残った。なお、この際に6扉車は編成から外れている。

  2000.3.13 総武緩行線にて営業運転開始
 
 
2016.8 三鷹駅  2020.10 市川駅
 番台 M
230
M
231
Tc
230
Tc
231
T
230
T
231
 前歴  登場  消滅  備考
900番台 2 2 1 1 1 3 新製 1998.10 2020.7
 0番台 86 86 43 43 43 129 2000.2-02.11 総武緩行線
6 6 3 3 3 9 2006.10-11
 800番台  
 東西線直通向けには、800番台が登場した。幅広車体は採用しておらず、209系1000番台との共通点も多い。10両編成7本で、2003年5月から営業運転を開始している。

  2003.5.1 東西線直通運用にて営業運転開始
2015.11 浦安駅
 番台 M
230
M
231
Tc
230
Tc
231
T
231
 前歴  登場  消滅  備考
800番台 21 21 7 7 14 新製 2003.1-03.5
 500番台  
 山手線にE235系が投入されたことにより、山手線500番台が10両編成化のうえ総武緩行線に転用された。改番は行われていない。500番台の52本すべてが転入し、総武緩行線の209系500番台が置換えられている。

  2014.12.1 500番台の総武緩行線運用開始
2019.2 総武緩行線:御茶ノ水駅

総武緩行線