鶴居村営軌道(新富士〜中雪裡28.8km、下幌呂〜上幌呂15.5km)
 かつて北海道に存在した簡易軌道の1つ。当初は馬車による運行で、1941年にガソリンカーが登場した。今では信じられないことだが、釧路湿原の中を走っていた路線である。
  1929年 新富士〜中雪裡、下幌呂〜上幌呂間開業、幌呂運行組合による運行
  1943年 上幌呂〜新幌呂間開業
  1954年 鶴居村営となる
  1967.8.20 全線廃止

 今では一部が湿原内の遊歩道となっており、冬の湿原展望台から見ると一筋の白い道がよく見えた。残っていれば、観光鉄道として活躍できたのではないかと思う。
1999.10 釧路湿原展望台付近@ 2008.2 釧路湿原展望台より@
 本線の終点だった中雪裡は、現在の鶴居村の中心で、郷土資料館にかつての車両が展示してある。貴重なものだが、かなり傷んでいるように思われた。
2011.7鶴居村郷土資料館A
  
 別海村営軌道(奥行臼〜上風連13.0km)
 根釧原野の開発のため、最初に敷設された軌道。標津線開業後は支線として生き残り、戦後に路線の変更が行われた。最後まで残った簡易軌道の1つである。
  1925.5 厚床〜中標津間開業
  1933.12 標津線開業により、風連〜中標津間廃止
  1938.6 風連〜上風連間開業
  1963.10 厚床〜風連間廃止、奥行臼〜上風連間開業、内燃動力化
  1971.4.1 全線廃止

 路線の跡はほとんど残っていないが、奥行臼の駅に、当時の車両が保存されている。状態もよく、簡易軌道の雰囲気をいちばん感じられる所ではないかと思う。
2011.7 奥行臼駅H 2011.7 奥行臼駅H
 浜中町営軌道(茶内〜西円朱別・上風連・別寒辺牛34.1km)   標茶町営軌道(標茶〜上オソベツ・沼幌30.7km)
 1972年の廃止で、最後まで残った簡易軌道。茶内駅に軌道跡が残っているという不確かな情報を見つけて訪れたが、さっぱりわからなかった。   1971年に廃止となった簡易軌道。最大の遺構は道路橋に転用された風雲橋で、簡易軌道とは思えない長さだった。
2011.7 茶内駅跡?I 2011.7 標茶〜開運町間J
風雲橋

鶴居村営軌道・別海村営軌道等